眼科スタッフのひとり語り

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眼科用薬の種類と注意点

2023-12-22 06:21:53 | 症状

眼科医療の現場には、あらゆる症状に合った眼科用薬が用意されています。今回は、一般的な眼科用薬の種類と注意点などを紹介していきたいと思います。

点眼薬は目に滴下させることで使用する薬剤です。抗炎症薬、人工涙液、抗眩暈薬など、さまざまな種類があります。目の症状や原因を医師が判断し、状態に合わせて処方されます。点眼する際は、汚れた手で点眼薬を触ると細菌が入ってしまうため要注意です。

また、点眼した後は、薬剤が鼻涙管に流れていかないように目頭を押さえましょう。さらに、中には早く目の状態を改善したいがために、何滴もさす人がいますがそれはやめておいた方が良いです。目に溜められる水分量は限られているうえ、場合によっては副作用が出てしまうケースもあるからです。

重篤な状態の治療には、ステロイド眼薬を使うこともあります。ただ、ステロイドは万能薬である反面、眼圧上昇や病原体の侵入などのリスクもあります。そのため医師の指示にしっかりと従うことが重要です。特に、長期間の使用は避けるのがベターです。

こうした眼科用薬は、清潔な場所に保管し、使用期限を確認しておくことが大切です。古い眼薬を使用すると効果が得られなくなるだけでなく、感染のリスクも増加します。衛生面や室内の温度などに気を付け、適切に保管しましょう。

眼科用薬は目の健康維持に役立つ優れものですが、正しい使い方や保管方法を守らなければ、逆効果になりかねません。眼科用薬の正しい使い方をきちんと頭に入れ、気になる部分があれば薬剤師の人にも確認しておきましょう。不明点や不安があれば、迷わずに医師に相談することが大切です。