グルメとペットの絵のブログ

パリデモ情報

フランスでは衛生パスポートに反対するデモが最高潮に達している。この土曜日にはフランス全土で大規模なデモが行われた。まさにフランス中で火の手が上がっている状態だ。

メインはパリ、特にエッフェル塔を臨むトロカデロ広場は盛大であった。

取材はRT Franceという2017年にできたTV局で、ロシア系でもあるため、政治的なアクセスが制限されているようだ。なのでこうして現実をYoutubeで報じているわけである。

字幕タイトルは、衛生パスポートに対するパリの2つのデモ。

キャスターは言う「このデモを主催したフロリアン・フィリッポにインタビューします。かれは元国民連合(旧国民戦線)のナンバー2で、現在Patriots(愛国者党)党首です。彼は衛生パスポートにボイコットを、更にはそれを要求するような場所に対するボイコットを呼びかけています」。

これはデモクラシーの結集だ。いずれにしてももし奴らが言うことを聞かねば、国全体をブロックしてやる。ワクチン接種にも未接種者にもだ。衛生パスポートを持っている人のために利用などさせない。そんなものを要求するような場所へなど行かない。スポーツジムや映画館など、定期を持っている人達は送り返して、そういった場所がマクロンにこの馬鹿さ加減を止めさせ、屈辱のパスの放棄を要求するよう、みんなで圧力をかけるのだ。

「この衛生パスポートは映画館などの文化的施設へのアクセスのため、水曜日から義務付けられることになります。」

マクロンはこのように大好きな中国共産党モデルを取り入れ、独裁政権を確立したい考えだ。さてフランス国民が黙っているだろうか?パリだけでもこのデモである。

フランス革命の再来だ。だいたい図式も同じようなもので、貴族が今のエリート階層に代わっただけのことであり、その意味では歴史はくり返されるということだろう。「マクロン辞任せよ」のシュプレヒコールがものすごい。これを無視して衛生パスポートなど実施した時にはどうなるのだろうか?

フランスの有力紙であるル・フィガロも70%が衛生パスポートに反対と報じている。やっと大手新聞紙がまともな報道をするようになったようだ。

ちなみにこちらはボルドーとポーのデモ。

デモの主催者の一人がさきほどのフロリアン・フィリッポだが、彼は日本で言うところの右翼である。日本で右翼というとやくざっぽいイメージがあるが、あちらでは伝統的な保守主義といったところで、移民や外国人に仕事を取られるのを良しとしないフランス第一主義である。まあしかしトランプ政権もアメリカ第一だったので、思想はそれと同じようなものだ。

すでに過去二度大統領選で決選投票まで進んでいるということは、それなりに国民の支持を集めているということである。その過去二度はルペン氏(前回はルペンの娘)で敗退した。一つにはルペン=右翼というイメージが余りにも強いからであると思うが、マクロンが大統領になったのは、右翼よりはマシだと思って投票した人が少なくなかったからであろう。しかしフロリアン・フィリッポは思想は同じであるとしても、ルペンとは全くイメージが違う。彼こそ大統領選に出馬すれば面白いのではないだろうか?

今の状況では来年の大統領選でマクロンが敗退しても、他に代わる者が見当たらないというのが一般的な見方だ。しかしこの男なら、これだけの民衆をまとめられるのだから、やれるかも知れない。

残念ながら日本ではこのようなデモは起こらない。一般大衆が政治に参加したことがないという歴史的背景が最大の理由だが、それに加えて戦後の一貫した奴隷教育により、完全に骨を抜かれてしまっているからだ。自分で考え自分で意見するという欧米のような教育は禁止され、単に“上”の言うことを聞いて、与えられた科目の勉強をすることのみが日本の教育だからだ。

内側からは何も起こらないとなれば、外から来るのを待つしかない。日本の歴史は常に外圧によって動いて来た。願わくばこのようなデモが米国で起きて日本に波及して欲しいものである。


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