故郷の旧宅地で庭の特等席を占めるウドが、草丈2㍍ を越えた。エンジン刈払機で周囲の草刈りを始めて、思わず「やー、すごいウドの大木だ」と唸る。 すかさずウド君は「春は山菜の女王だ王様だ、とチヤホヤしたくせに、今になって非道いじゃないか、爺さん」と反撃。 「うむむっ、ちょっと言い過ぎた」 「来年の春は芽出さん」 「雑草刈ってやるから、そんなに怒るなよ」 「肥料沢山くれなきゃ許さん」 「うむむっ、魚粕(ぎょかす)を奮発するか」