タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

『北海道新聞』の高校生の寄稿文と『釧路新聞』の「巷論」執筆者の文の巧拙を比較

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 高校生二人と比較すると、上掲「巷論」執筆者の文は概して冗長で締まりがなく、緊張感に欠ける。このような文体の弛緩は、主として文が長すぎることに起因する。文がだらだらと長いことは、めりはりを喪失させる致命的な欠陥で、執筆者の個性とは別物と見なすべきだろう。

上に引用した松岡氏の文の欠陥
 
① 主語文節「この制度の良い点は」に対応する述語文節が不明確。「この制度の良い点は、〜などの行政経費が軽減され、〜という不平等の解消にも役立つことです。」と書き改めるべし。
 
② 文が長すぎる。 で示したように、句点を打って文を2分割すべし。
 
③ 二つ目の文は、中間で読点を打ってめりはりを付けるべし。それは社会制度の〜中で、新たなあり方として注目集めています。」
 
④ 下一段活用の動詞における無様な「ら」抜きを改めるべし。「受けられるのに」
 逢坂さん(下一段活用の動詞「始められる」、上一段活用の動詞「起きられる」)や東寺さん(上一段活用の動詞「いられる」)の「られる」と対照的に、「巷論」氏の「ら」抜きは一際だらしなさが目立つ。

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