タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

≪ MAC QUADRA 650 ≫

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 私のパソコン歴は、写真の<マック・クアドラ・650>でもって始まる。アップル社のクアドラ・シリーズは平成3年に登場し、次代のパワー・マックへの橋渡しとなった製品である。この<クアドラ>は、平成5年10月の発売直後に職場に5台導入された。しかし、職に就いて以来、私は長年にわたって業務用の和文タイプライターで文書を作成してきたので、ワープロやパソコンを使う気はまったくなかった。たまたま平成7年4月に雇用された米国人が、新発売の<ウインドウズ95>で沸き立つ世相に逆らう<マック>大好きの好青年で、上手な日本語で「コレカラハ、コンピュータノジダイネ、ワタシ、オシエテアゲルヨ」と、嫌がる私を口説き落としたのである。それから半年、厳しい指南をものともせず、めでたく中年のパソコン・オタクが誕生する。少年期に鉱石ラジオやポンポン蒸気船づくりに熱中した工作好きのせいで、上達が早かったのかもしれない。このときの青年師匠は3年で職場を去ったが、未知の世界を楽しむ機会を与えてもらったことを大いに感謝している。
 <650>は、機能的には「過去の遺物」であるが、17インチ液晶モニタを<マック・ミニ>と共用、プリンタはエプソンの<PM750C>を接続、今でも現役として簡単な文書作成に利用している。わずか12年前のことなのに、懐かしのシステムには想い出が尽きない。

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