アオギリ (青桐 アオギリ科 アオギリ属 落葉高木 雌雄同株 花期6,7月) 和名は幹が青く葉が桐に似ることに由来する。樹皮は滑らか、若い幹は緑色で成木になると灰緑色になる。
葉は互生し枝先に集まる。葉身は大型で掌状に5~3裂、葉縁は全縁(無鋸歯)、葉柄は長く約20cmほどある。
雌雄同株の雌雄異花、大きな円錐花序に雄花と雌花が混生し、雄花が先に開花し遅れて雌花が開花する(雄性先熟)。
花は花弁は無く、花弁状の萼5片が強く反り返る。雄花は花糸筒が長く伸びて先端に葯を頭状につける。
雌花は萼筒の底から柄が出て子房をつけ、子房から短い花柱が出て柱頭(5裂)をつける。子房の下部に仮雄蕊(退化・未成熟雄蕊)がついている。雌花が受精し花柱が萎れると、子房(5心皮)は5個の袋果(莢果)に成長する。成熟して袋が裂開するとその袋の縁についた3,4個の小球状の種子が見える。
冬芽は赤褐色の毛が密生した芽麟に包まれている。頂芽は大きな半円球で側芽は小さい。葉痕は大きな半円形~扁円形。
学名Firmiana simplex syn.platanifolia
属名Firmiana K.J.von Firmian(1718~1782)
Austrian statesman and governor of Lombardy オーストリアの政治家で、イタリア北西部の行政区ロンバルディア(州都ミラノ)の知事という記述があった。当時のロンバルディア(ミラノ公国)はオーストリア(ハプスブルク家)が支配していた。
種小名simplex simplex 無分岐の
種小名platanifolia Platani+folia 葉がプラタナス属(スズカケノキ)の葉に似ることに由来。
トップ目次 画像・文 塩城忠