2.詞は受け手のもの
・詞は自分の手から離れた瞬間から受け手のものになります。
●自分のイメージと受け手のイメージはちがう。
・次の詞を読んでみてください。どんなイメージが浮かびますか?
見上げる空に浮かぶ白い雲 風が吹き抜けていく
みなさんは、どのような「空」と「雲」、そして「風」を想像しましたか?
大草原の真ん中で風を感じている場面をイメージする人もいれば、
南の島でバカンスしてる人、いつもの帰り道を思い浮かべる人もいるかもしれません。
このように、同じフレーズでも受け手によって思い浮かべるイメー ジが変わりますよね。
詞を書いていると、どうしても自分のイメージを細かく伝えたくなります。
しかし、言葉でイメージを限定すると、受け手の想像の幅 がせまくなってしまいます。
結果、つまらない詞へと変貌してしまうのです。
詞はシンプルで大きなイメージであればあるほど、 それだけいろいろな想像へと広がっていきま
す。
●感情移入できるかがポイント
ZARDの「負けないで」という曲がありますね。
とてもシンプルなタイトルなのに、多くの人の共感を得ています。
この曲が共感を得ている理由は、多くの人にとって感情移入ができるからです。
「大会を前にしたアスリート」、受験を控えた学生」、
「会社で仕事がうまくいかないサラリーマン」、「恋愛に悩んでいる女性」、
どのような立場の人にもこの「負けないで」というメッセージが響くのです。
つまり共感を得てもらうには、
どれだけ多くの人が「自分を重ね合わせることができるか」がポイントになります。
作者にとっては、かなりシンプルに思える言葉やフレーズでも、
受け手にとっては大きな励みになったりするものです。
●まとめ
自分にとっては単純な表現でも、受け手にとっては大きく想像がふくらむ。
あまり考えこまず「受け手に任せてみよう!」