「多くの人々が、西側諸国の、特に、アメリカの傲慢さと嫌悪すべきナルシシズムに慣れてしまったようだ。彼らが自分たちの正義や独占に絶対的自信を持っていることに」
「予言したくはないが、アメリカはいつかまた、テロリストから9.11のような攻撃を受けるだろう。その攻撃は核兵器か生物兵器によるものになるだろう。あるいは、さらに悪いことには、核保有国の指導者の1人が、冷静さを失くし、大量破壊兵器を使用するという感情的な決断を下すかもしれない。特に、核保有国は絶えず核兵器を拡大しており、その多くは(協定などにより)拘束されていないからだ。そして、その時(核兵器が使われた時)は終わりだ。ゲームオーバーだ。せいぜい、グラウンド・ゼロのそばに、新しい記念碑を作るためのお金を集めることしかできないだろう」
(中略)
ちなみに、メドベージェフ氏のこの予言は、北朝鮮の金正恩氏がプーチン大統領との4年半ぶりの首脳会談に出発するタイミングで行われていたことにも注目したい。首脳会談では、北朝鮮がウクライナ侵攻を続けるロシアに武器供与を行うことも話し合われると予測されていたが、実際、サリバン大統領補佐官も、15日、両者の会談後、北朝鮮によるロシアへの武器提供を巡る協議が進展していると述べており、朝露による軍事協力の強化が懸念されている。一方で、日米韓も安全保障の連携強化へと進んでいる。朝露首脳会談は、専制主義国家vs民主主義国家、東側諸国vs西側諸国という相容れることがない対立を深く浮き彫りにするものとなったと言える。メドベージェフ氏の予言は、分断された世界で深まる対立の行き着く先を見据えているのか?