続きです。今日は、
ケアマネージャー試験
重要項目65
【59】コミュニケーション技術
【60】介護支援専門員とソーシャルワーク①
【59】コミュニケーション技術
○傾聴と共感
聴き手は
急がせず、焦らず、ゆったりと丁寧に
待つ姿勢を持つことも欠かせない。
受け止める側の評価や指摘を加えることなく、
クライエント自身が捉えるように理解する共感により、
クライエントがこれまでの人生、そして今後につながる
さまざまな契機を、どのように捉えているかを理解できる。
○第一次共感と第二次共感
第一次共感は、
基本的共感とも言われ、
クライエントの言葉を受け止めるときに、
相手の感情とその感情の起きた理由を区別して捉え、
対人援助職の心を通して言葉として相手に戻す応答技法である。
第二次共感は、
相手の話していない内面や思いを深く洞察し、
その思いと思いの出てきた背景を理解して、
相手に伝わりやすいように応答する技法である。
○質問
①閉じられた質問
「はい」「いいえ」で答えられる質問及び
簡単に2〜3単語で答えられる質問。相手の語ることを明確化し、
焦点を当てていく効果がある。
②開かれた質問
質問に対して、クライエント自身の言葉
で自由に話すことができる。ただ、重複する
質問や「なぜ」で始まる質問は、クライエント
の戸惑いを増幅させてしまう場合も多く安易に
用いるべきではない。
○焦点化
面接で問題となっていることに焦点を絞り込むために、
相手の話す内容を受け止める側が要約し、
相手に戻すこと。相手に気付きのプロセスを促す。
○肯定的な直面化
感情・体験・行動の三者間で、相違のある状況に
対して質問することで、自分自身の感情・体験・行動を
見直していくことへと誘うものである。ただし、深い共感
なしの直面化は相手を攻撃し、指摘するだけのものになってしまう。
【60】介護支援専門員とソーシャルワーク①
ミクロ・レベルのソーシャルワークでは、
多様な社会資源の活用や調整を通して生活課題を個別に援助する。
メゾ・レベルのソーシャルワークでは、
集団の持つ効果を活かし、生活課題の解決を図る。
○ミクロ・レベルのソーシャルワークとは
個人や家族の抱える生活上の困難を緩和・解決する
ために、心理社会的な働きかけを行いながら、
多様な社会資源の活用や調整を通して生活課題を
個別に援助する方法である。
○ミクロ・レベルのソーシャルワークの展開
①ケースの発見
②開始(インテーク/契約/合意)
③アセスメント
④プランニング
⑤支援の実施
⑥モニタリング
⑦支援の終結と事後評価
⑧アフターケア
という過程で展開される。
保健、福祉、医療、年金など、
多領域にまたがる高齢者のニーズに対応するため、
地域の社会資源について熟知するとともに、
コーディネーターとして、他の専門職と共同で
援助体制を確立し支援する。
○メゾ・レベルのソーシャルワークとは
高齢者は、配偶者の死や退職といった
喪失感や心身機能の低下等によって
人間関係の維持が難しい状況になっている
ケースも多い。
メゾ・レベルのソーシャルワーク
とは、集団場面や集団関係を対象とし、
それを媒介として、自分の存在意義や
生きがい再確認し、生活課題の解決を図る方法である。
○それぞれの抱えている問題への対応
・自立期にある高齢者
老人クラブや介護予防活動の現場など、
心身の自立度が比較的高い高齢者が集う場面では、
共通の趣味や生きがい活動を通して、人間関係や
生活を豊かにするための支援が行われる。
メンバーのリーダーシップや主体性を、最大限重視する。
・心理的なニーズの高い高齢者
喪失感の強い高齢者など、心理的なニーズが高い高齢者には、
集団の心理的な作用を見込める治療的なアプローチや、メンバー同士
の相互作用によって成り立つセルフヘルプ・グループの活用も効果的である。
・身体的な自立度が低い高齢者
集団による運動や活動を通して心身機能の低下
を防ぐリハビリテーションを重視した
アプローチが必要である。
通所介護や、入院・入所している高齢者へのさまざまな
グループ活動において用いられる。