2962.~“耐性”~
「知的障害・発達障害をもつ生徒さんの 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)
発達支援教室エレファースでは、療育の毎日のようすをエレファースブログでご紹介しています。それを広く皆さまと共有できますように、本ブログでは Elephasブログにワンポイントメッセージを加えさせていただいています。
・・・・明るく、楽しく、さわやかに・・・日々を大切に過ごすためのささやかな糧となればと思います。
~今日のElephasブログ:「解きたいけど解けなくて…」(10月10日)~
おはようございます。武蔵境教室の大竹です。
日頃は少しおとなし目に淡々と問題を解くYくんに、ある日、いつもとは違った雰囲気の、とても感心する場面がありました。
その日は算数の時計のプリントを実施していたのですが、問題が進むにつれて段々と難しくなってきました。すると、「うーん、ムカつく!あべこべ問題だ!」と珍しく苛立ち始めたのです。
更に、講師がヒントを出そうと「ここはね・・・」と解説を始めると、問題箇所を指した講師の手を払い除けて、なんとか自力で答えを書こうとしました。
そこで、「もしかして、Y君、この問題を解きたいけど解けなくて悔しいのかな?」と聞くと、「そうだよ、悔しい!」と言っているかのような顔をしました。
その後、一緒に問題を勢いよく最後まで解いて、ちょうど授業が終わりました。
お母さまへその日のYくんの様子をご説明したところ、お母さまも「良く頑張ったね!」ととても褒めておられました。それを聞いたYくんは、授業から続く興奮と褒められたことで息があがっていました。
「問題を自力で解きたくても、なかなか解けなくて悔しい!」と、早くも小3でそう思えたYくんは、これから益々伸びていくだろうと感じました。
◇ワンポイント・メッセージ◇
Yくん、頑張っていますね。
難しい問題に行き当たると、諦めてしまうか、考えずに適当に答えてしまうか、イライラを爆発させてしまうか、そのいずれかの対応がよく見受けられます。
Yくんは、多少イライラしつつも自力で解こうと頑張れたのですね。それをお母さまが褒めてあげたのもとても素晴らしいことです。
解法がすぐにひらめかなくとも、すぐに諦めずにグッとこらえて考えを巡らしてみる、Yくんには、云わば“耐性”が備わってきたと言えます。学習における成長の大きな一歩です。