ベンチャー企業で働くことについての不安な点としては、やはり会社自体が倒産するリスクがあることが大きいでしょう。創業して間もないため、経営が軌道に乗っていないものですし、資金力が安定していない可能性があります。そのため、就職して楽しく仕事ができるのは良いものの、会社自体がなくなってしまっては意味がありません。
もちろん、大手企業でも倒産の可能性はありますが、資本が安定しているため突然職を失うリスクはそう高くはありません。何よりも、長年ずっと経営を続けてきたという実績がありますので、少なくとも安心感はあります。
実力主義に付いていけるかという不安を持つ人もいます。ベンチャー企業で働くことの利点ではあるのですが、勤続年数や年齢での評価ではなく実績で評価され、役職や年収が決まることが多いです。そのため、自分の能力でやっていけるのか、年下の人が上司となって指示されるような事態が生じないか不安になるのはもっともなことです。
大手企業では人事評価が実績や勤続年数など総合的な面で判断されますので、このあたりについても安定性があります。どちらにも良い点と悪い点があるので、それぞれの好みや自信の程度によって考え方が分かれるところでしょう。
ワンマン経営に苦労するかもという心配をする人も見られます。ベンチャー企業は社長が強いビジョンを持って、その能力や考え方に賛同するスタッフが支持する形で経営がなされていることが多いです。社長の意見が強過ぎたり、キツイ仕事を強制されたりするのではないかという心配が出てくるのです。
その点、大手企業でパワハラ防止などの措置がコンプライアンス順守の観点からなされているものです。ただし良くも悪くもルールに縛られることになるため、前例がないなどの理由で意見が却下される可能性も考えておく必要があります。