カメラマン気分

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華氏911

2004-09-12 22:21:35 | Weblog
「イノセンスじゃなくて華氏911が受賞かぁ。
まぁ、世界情勢からしてしょうがないかぁ。」

なんて思っていた僕が悪かった。

批判を恐れずに言えば、
イノセンス?あんなもんは作り話に過ぎない。
華氏911に記録されているものは現実だ。
マイケル・ムーアによる編集行為によって
現実を歪めたシーケンスだったとしても、
それを構成する個々の断片は、
ほとんどが事実なのであろう。

この映画を見て僕が自身の生活を変えたりはしないだろうし、
出来ることは限られるだろうし、
いや、出来ることはたくさんあるのだけれど、
それには目をつぶってしまい、
僕は何も成さない。
結局は自分が大事だ。
その点では、僕は彼らと同じだ。

例えば、イラク復興ビジネスに絡んでいる起業の株は買わない、
ってことくらいだろうか?

いや、例えばグローバリゼーションは貧富の格差を広げるものだし、
そういった中で、僕の投資なんてものは、
まったき恥ずべき行為だ。

そんなことを考えていると、
世界貿易センタービルにぶつけられた飛行機には、
村上春樹が言うところの「やみくろ」が乗っていたように思えてくる。

しかし、確実に言えることは、
華氏911のシーケンスは、僕のどこかに深々と突き刺さった。

聞くところによると、
華氏911のDVDは、アメリカ大統領選挙の1ヶ月前に発売されるそうな。
果たして、ムーアの思惑通りにいくのだろうか?

さて、そんな華氏911、
はっきり言ってお勧めできない映画です。
残酷シーンとかが苦手な人は見ないほうがいいと思います。
女性客が途中で口を押さえて外へと駆けだしていってしまいました。

僕は女の子二人と見に行ったのですが、
はっきり言って大失敗です。
ハットリ君でも見に行った方が良かった!と後悔しました。
僕は、彼氏持ちの女の子の涙をそっと拭いてあげられるような
イケメンではありません。

映画の「評判」をきちんと調べずに
女の子と見に行く僕は駄目人間です。