しあわせピアノ

三月十一日午後2時46分

五年前も金曜。
お休みで自宅にいた。
怖かった長い揺れが収まった後にテレビをつけたら「震源は東北地方」。
電話は混み合うからと思い、仙台の親戚にメールをするも返事が来ない。
報道されてくる情報に不安は募るばかりで、近隣の県の親戚と、ようやく連絡できたのは夜。
叔母が帰って来ていないと聞き、出かけていた海の近い地名を聞いて寒気がした。


数日後、車ごと川から押し寄せた津波に流された叔母は、川沿いの方の助けを頂いて帰ってきた。
3月12日生まれの母が、「何よりのプレゼント」とようやく笑顔になった。




翌年、支援演奏で主人と宮城県を訪れ、親戚や仮設住宅にお住いの方々のお話を伺い、胸が痛かった。
海岸に転がったままの建物や至る所にあった被害の痕跡を見るにつけ、震えが止まらなかった。


五年経った今日。
目に見える復興と被害に遭われた方のお心の傷が癒されますよう、命を落とされた方のご冥福と共に祈ります。
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