青色日誌

還暦を超え、子育てもひと段落。さて!

私の思い

2009年10月30日 | ジャズだ。ビッグバンドだ
先日、昨年亡くなられたビッグバンド界の重鎮
高橋達也氏への哀悼を込めてた文面を貰いたい旨の依頼を
愛知社会人ビッグバンド連盟代表と事務局から受けており、
(何に使うのか、知っている様で知りませんが)
随分前に書いたのを忘れてしまっていたので昨日送りました。
折角なのであおやき個人の思いとしてその全文を掲載します。
よろしければ最後までお付き合い下さいませ。


「偉大なる指導者 高橋達也さんに感謝を込めて」

               ・・・・・・・あおやき
                        

高橋達也氏は、愛知県のアマチュアビッグバンドの
発展にも偉大なる功績を残された。
そのかかわりを頂いた当地区屈指の
アマチュアビッグバンドの祭典、
ビー・ハッピージャズフェスティバルは、
25年目の今年もまた盛大に、
正に高橋氏の教えを守るかのごとく開催をされた。

ビーハッピージャズフェスティバルを主催する
愛知社会人ビッグバンド連盟は、高橋氏を慕い続け、
皮肉にも氏を追うかのごとく、平成20年暮れ、
53歳の若さでこの世を去った、
名古屋地区で活動するレアサウンズジャズオーケストラ
創設者、西川政夫により興された組織である。
西川は当地区のアマチュアビッグバンドの
底上げができないものかと手立てを模索する中、
高橋氏がそんな思いに応えてくださるという事を
人づてに聞き込み、このビーハッピー
ジャズフェスティバルの目玉として招聘したのであった。
1992年の出来事であった。

単なる一介のアマチュアミュージシャン発表の場
という集いに、果たして日本はもとより、
世界的に活躍された経験を持つ高橋氏が
どのようにお相手してくださるのかと、
当初は心配と緊張が交錯する、
そんな状態だった、と晩年西川と話をした事を思い出す。
ところが、高橋氏を招き初めて開催をした
ビー・ハッピー・ジャズ・フェスティバルでは、
実に重みと説得力のあるアドヴァイスと、
ビッグバンドに寄せる熱い思い、そして何より、
我々アマチュアに対して、全く気取らない同じ目線での
会話を頂いた事に、当初のその心配や緊張が
見事に覆る思いであった事が今思い起こされる。



2001年我々レアサウンズと共演いただいたとき その1

年に一回開催される
このビーハッピージャズフェスティバルにおいて我々は、
高橋氏には大きく三つの事をお願いしていた。
一つは参加バンドに対してのクリニック。一つは発表後、
各バンドに対してのアドヴァイスとしてのコメント。
そしてもう一つは我々アマチュアバンドとの共演。
もっと詳しく述べるのであれば、
2日間に渡り開催されるこのイベントに、
両日泊まりがけで訪れてくださり、
夜の大懇親会では、我々とひざを突き合わせて
音楽談義にお付き合いまで頂いたという、
言うなればまる2日間、こき使ってしまったとさえ
思える程にお付き合いいただいた事となる。


2001年我々レアサウンズと共演いただいたとき その2

このイベントは、社会人ビッグバンドのみならず、
中高大学生の皆さんに対し発表の場を設けると同時に、
一つ目に高橋氏にお願いしていた
クリニックを得る機会を提供し、
子供のころから正しい演奏と知識が得られる様、
正に底上げ施策としての機能をしていた。
公開クリニックとして行われているこの場において、
時に厳しく、そして時に熱く、また時に優しく語られる
その言葉の一つ一つに、クリニック受講者は勿論、
客席で聴講する我々参加者も思わず頷く!
現に高橋氏を招聘した当時と比べ、
明らかに全てのバンドのレベルが上がったと思うのは
参加者全員の認めるところ。高橋氏の教えは、今、
ビーハッピージャズフェスティバル参加者全てに
染み付いていると言っても過言ではありません。

演奏後、次のバンドとの転換の間に頂く
氏からのアドヴァイス。二つ目に高橋氏にお願いをした
このコメントには参加者全てがいろいろな思いを頂きました。
何せ高橋氏という偉大な方からアマチュアの我々に頂く一言、
褒めていただければ最高に嬉しいが、
厳しい言葉は、誰に言われるよりも辛く、
場合によっては落胆する。勿論、上手くなってほしいという、
氏の思いがその言葉として発せられるのだ。
数年前、私の所属するバンドも、
厳しい一言を頂いた時には正直落胆をした!
ただその時頂いた指摘の一つ一つが今でも忘れられない。
そしてその落胆は、必ず克服しなければならないという
強い思いへとまざまざと変化していったのであった。
恐らく高橋氏はそういう思いになるであろう事を
知っていたであろうと思うと、
改めて今、心から感謝するのである。 


2005年レアが共演させていただいた時、有り難いお言葉!

社会人バンドが、一流プロと
共演させていただくほど光栄な事はない。
三つ目にお願いをした参加社会人バンドとの共演は、
我々に夢の実現と、本物の感触を与えてくださった。
毎年持ち回りで高橋氏との共演を経験させていただいた事が、
本当に今では懐かしい。高橋氏のソロでバックを務める我々の
何とも言ない緊張感、そしてセンターマイクからにこやかに
振り向いてくださった時の安堵感と充実感。
アマチュアミュージシャンとして、最高に贅沢な時間を
共有したと言っても過言ではないであろう。
共演後「ありがとう」と、我々に対して
感謝の言葉を述べられた時、メンバー全てが、
音楽をやっていてよかったと確信したに違いない。

高橋氏は、我々社会人に対して、
常に敬意を払ってくださっていた事も
忘れられない事の一つである。
それを思い知ったのは、懇親会の席上であった。
その宴席で、当然音楽談義に花は咲くのだが、
人生論に及ぶ事も度々であったのだ。
生業を音楽以外で立てる我々が、
仕事の合間で演じる事に対し、
その努力の必要性と、運営の苦難を
とてもよく理解くださっていた事は驚くほどであった。
更に、東京ユニオンという
一流バンドを牽引するリーダー論は、
中小企業経営者の私にとっては、
何よりためになる話であったのも、今思うに、
人としての魅力溢れる人物であったと感慨深い。

社会人バンドたるや、上手い下手とか言うのではなく、
熱意があるかないかだよ!と、正に熱意を持って
語ってくださった高橋達也さんの教えを守り、
我々は更にビーハッピージャズフェスティバルを
盛り上げていきたいと思います。

高橋達也さん、数々のご指導、思い出、
そして感動を頂き、本当にありがとうございました。
心より哀悼の意を捧げます。


最後までお読みいただき有難うございました。
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2 コメント

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ただただ (りら)
2009-10-30 21:18:32
感動いたしました。

名文です。
返信する
りらさん (あおやき)
2009-10-31 09:07:10
ありがとうございます。
お世辞でも、才女りらさんに
そう言っていただき光栄です。

多分リアルに知る人たちは、
又手抜きブログを・・・・
と思っていると思います
返信する