オープンカー

スカイブルーの外車のオープンカーが
颯爽とその駐車場に入ってきた。
サングラスを掛けたドライバーは、
少なくともその場に居る他の者たちとは
住む世界が全く違うょ、と言わんばかりの
そんなある種のオーラを漂よわせていた。

駐車場にスポーツカーを停める。
その一つ一つの仕草がやはり我々とは違う。
助手席にはノートパソコンが開き、
運転席の方へとその画面が広がる。
おそらく、寸分の時を惜しみ
仕事に邁進する、そんな人なのだろう。

おもむろに何やらスイッチを押す。
すると、どうだ！と言わんばかりに
全自動でトランクから屋根が出てきて、
まるで何とか戦士の変身シーンの如く
３０秒程の正にショーが開始される。

周りを囲む凡人一斉に「うぉー」と、
嫉妬の混じった、うめきにも似た歓声！
そしてショーの終わりを確認すると、
なにやら大きな荷物を取り出す。

おゃ、あれは良く見る格好の荷物！
ひょっとしてトロンボーン？？
そして彼はサングラスを取り、微笑む。。。。。











・・・おまえか！




しかし独身外科医師。どこまでも金持ち！