激痛

この日早朝と言うか深夜、
激痛で目がさめる。

夜中目覚まし時計が
確か午前２時を示していたのを
おぼろげながら覚えているが、
身に覚え有る右上腹部の激痛。

まずい。

とりあえず市販の痛み止めで騙すが、
発熱も感じられ長い夜が明けあけた時、
真っ先に主治医に診断予約。
今日から行くはずであった3泊4日の出張の
本日出発をこの時点で断念する。
(明日には行けるとこの時信じていた)

９時過ぎに診察を受けると、
話好きの主治医の表情がいつもと違う。
そしてその診断は総合病院への移送となった。

紹介状を持って総合病院へと到着。
以前は亡くなった父がお世話になった病院。
そこに私がかかることになるとは思いもせず、
また即日どころかしばらく入院するとは
この時は全く思いもしていなかった。

不思議なもので熱っぽさも右上腹部痛みも、
和らいでいる様に感じたのは勝手な体の反応。

それが明らかに錯覚だったと言うのが、
数分後に分かるのであった。