あぽまに@らんだむ

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恥ずかしがる小鳥(審神者&山鳥毛)

2020年04月14日 | 刀剣乱舞関係

 

これはうちの審神者、「東雲千尋(しののめちひろ)」と山鳥毛様との遣り取りのSSです。

普段の日常のお話なので、何も無い落ち無しという奴で短いです。

そんなSSSで宜しければ下へスクロールしてご覧下さい。↓↓↓↓

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<恥ずかしがる小鳥>


「小鳥、今いいかい?」
此処は本丸の審神者の部屋の前。障子越しに心地よいバリトンの声が聴こえて来た。
正座して筆を走らせていた審神者、東雲千尋は顔を上げてその声に応える。
相手はもうこの呼び方だけで充分分かったからだ。
「はい、山鳥毛様。もう終わる処です。開けて構いません。何か急用でしょうか」
すいと障子が開くと、千尋の呼んだ通りの刀剣男士、山鳥毛が両膝をついて座っていた。
格好は内番の時の砕けた格好だ。今から内番なのだろうか。
本日は、遠征の要請はしていなかった筈だ。
「先程廊下を歩いて居たら、近侍の歌仙兼定くんに呼び止められてね。
相談したい事があるから、暫くしたら部屋へ来て欲しいとの言伝を貰った訳だ」
「山鳥毛様をパシリに遣うなんて・・・流石歌仙さん。恐れ知らずだなぁ」
ふふと千尋は笑うと軽く頷いた。
「はい、この札を書き終えれば手が空きますので、歌仙さんの処へ行きます。
直接行きますから、言伝を聴いた旨も伝えるから戻らなくて大丈夫だよ」
「それは有り難い。今日は畑仕事の内番を手伝って欲しいと鳥達に頼まれていてね。助かるよ」
千尋はふと、そう言えば「小鳥」と呼ばれるのに慣れてきてしまっている自分に気付いた。
さもすれば自分の名前が「千尋」では無く「小鳥」なんじゃないかとさえ思えてくるから、
この山鳥毛は侮れない。でも、それが不思議と自然にさえ思えて来る。
千尋は苦笑いした。それに山鳥毛は敏く気付き、両眉を潜めた。
「何か心配事かい?小鳥。私で良ければ言ってみるがいい」
「いや、心配事という訳では無いのだけど、」
「だけど?」
「僕は30過ぎのおっさんなんだから、小鳥呼ばわりは恥ずかしいなぁと思って」
山鳥毛はその台詞で瞬時に悟った。そして駄々っ子を諭すように困った顔をした。
「私達、刀剣男士は本来は、鋼の身。
それに比べ人の子は脆く弱い生き物なのだから、小鳥で何も恥ずかしがる事は無いのだよ」
「鋼・・・。確かに君達、刀剣男士は刀の付喪神様なのだもの。
神様と比べれば、そりゃあ、僕なんて小僧でも良い処なんだろうけど、小鳥は無いよ」
「いいのだよ。じゃあ、私の我が儘に付き合って貰うというのはどうだろう」
山鳥毛は普段は見せないようないい笑顔でぽんと手の平に握り拳を叩いて見せた。
いいアイデアだと自ら思ったようだ。子供のような仕種につい千尋も笑ってしまう。
交渉にも長けたこの「お頭」とも呼ばれる刀剣男士に千尋は根負けするしか無かった。
「我が儘って・・・。山鳥毛様も欲がない方だね。
そんな事でいいなら、いつもお世話になってるんだし、好きにしていいよ」
「有難う、小鳥」
「やっぱり恥ずかしい~~」
30歳過ぎた身で「小鳥」と呼ばれている自分を兄妹に聴かれたら何と言われるか。
小鳥、もとい千尋は紅潮する頬に両手を当てて身悶えて見せて、山鳥毛を更に笑わせた。


<了>

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山鳥毛様が大好きです!
もっと山鳥毛様のお話書きたいです。
小噺になりますが、お付き合い頂ければ嬉しいです。

 

 

 


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