1946年ゴールデン・グローブ監督賞受賞のモノクロ映画です。
内容は、人々の願いを聞きつけ、天使がやって来るというファンタジー+SFチックな物語になっています。
主人公ジョージ・ベイリイは、子供の頃から生まれ故郷の小さな町を飛び出して世界旅行をするという望を持っていました。
カレッジを卒業したジョージは懸案の海外旅行に出かけようと思っていました。
しかしその矢先、住宅金融会社を経営している彼の父が過労のため突然世を去ってしまったのです。
彼は会社の後継者に推されて、旅行の件は消えてしまいました。
次にチャンスが訪れたのは幼馴染みのメリイと結婚したときでした。
ところが、豪勢な新婚旅行に出発しようとしていた、まさにその時、世界を襲った経済恐慌でジョージの会社にも取付けさわぎが起こってしまい、旅費として持っていたお金を貧しい預金者たちに払い戻してあげました。
自分の夢は叶わなかったけれど、幸せな結婚生活と4人の子供にも恵まれ、会社の経営も上手くいっていたあるクリスマス・イヴに事件が起こります。
あるはずの大切なお金がどこを捜しても見つかりません。このままではもう会社が立ち行かなくなるとジョージは絶望しました。
自分の人生を振り返ってみると夢は叶わず、今度は会社も……。
自分などいっそ生まれてこなければ良かったのだと彼は思うのでした。
そんなとき、ジョージ・ベイリイを助けてくださいと祈る人々の願いを聞きつけた天使が彼の前に現れます。
そして、彼が生まれていない世界を見せてくれたのです。
(これってパラレルワールドかな?)
彼の会社からお金を借りた人々が家を建てたはずの場所に行ってみても、そこには家はありません。
母親のところに行ってみても、当然、彼のことは知らず、幸せとは言えない暮らしをしていました。
そこにいた人々は皆不幸でした。町もけばけばしく様変わりしていました。
堪えられなくなったジョージは、天使にもとの世界に戻してくれと頼みました。
ストーリーを全部書いてしまうのもなんなので、この辺で。
で、最後は、安心してください。ハッピーエンドです。
誰しも、時に自分なんか生まれてこなければ良かったのにと思うことがあるのではないでしょうか?
そんなとき、この映画のように自分のいない世界を想像してみるといいかもしれませんね。
けっこう人々を幸せにしているかもしれません。
案外、自分も役に立っているのだ! 存在しているだけで。と思えるかもしれません。
この映画のすごいな~と思ったところは、ジョージのいない世界を見ることで、別の視点を自然に得られたことですね。
苦しみばかりだと思っていた世界が、実は喜びにあふれた世界だったと気づかされます。
本当にガラッと変わって見えるのです。
まさにクリスマスにふさわしい映画だな~っと思いました。
最後に印象に残った天使のセリフを。
「1人の命は大勢の人生にかかわっている。その人間が欠けるとすべてが変わる」
Photo by ミントBlue
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