私の父親がモラル・ハラスメントの加害者だと判明できていたので、もっとそのことを掘り下げるため読んでみたくなったのです。
ところがこの本で取り上げられていたのは、直接的に暴言を吐く親の話ではなく、「あなたのため」という美徳を掲げた支配者の話でした。
私の場合も、『お前のために怒っている』という形は確かにありましたが、その他は怒鳴り散らすなど直接的なものが多くて、分かりやすいモラル・ハラスメントでした。
だからこの本に書かれている被害者の気持ちとは少し違うと思います。
私の場合が「見える束縛」だとすると、ここに書かれている人たちは「見えない束縛」で苦しんでいるのです。
(わ~っ、これ分かりにくくて厄介ね~! そういうモラハラもあるんだ!)
まるで蜘蛛の糸で雁字搦めになって苦しんでいるかのような印象を受けます。
この本の「はしがき」にはこのようなことが書かれています。
モラル・ハラスメントをする人は、自分が「愛」と思いこんでいたのは、サディズムが変装した姿であると理解できない。自分は相手を愛しているのではなく、相手をサディズムで支配していたのだということが理解できない。
実は自分が自分自身に絶望して、相手を強迫的に理想の人間に変えようとしただけなのである。
そして著者は、今の日本が崩壊するとしたら、経済的なことや、外からの攻撃よりも、このようなモラルの仮面を被ったサディストの侵食によって、内部から崩壊する可能性のほうが大きいとまで書いてありました。
そんな恐ろしいものだったとは……。
しかし確かに言えてると思いました。
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