米国は逆上し、ロシアだけでなく親露的な態度をやめない中国まで経済制裁してやると米国が息巻いている。
米国が中国への経済制裁を強めたら、中国はロシア寄りになる傾向を強め、プーチンが望む多極化の急伸が現実になる。
こうしたプーチンの逆転発想の大戦略をロシア市民が理解しているのか不明だが、露国民の70%が露軍のウクライナ作戦を成功と思っている。
プーチンの策は露国民に十分支持されている。
(Полагают, что военная операция для российских войск скорее проходит успешно 70% граждан)
(Putin Addresses Huge Pro-War Rally At Moscow Soccer Stadium)
ロシアに最も批判的な米共和党系の軍事専門家ダグラス・マクレガー(Douglas Macgregor)が、ウクライナでロシア軍が作戦をゆっくり展開しているのは、ウクライナの市民や都市を破壊しないようにしつつ、露軍を攻撃してくる敵方の極右民兵団(ウクライナ内務省傘下のアゾフ大隊など。ネオナチ)だけを潰せるようにしているからだ、と指摘している。
それなのに欧米のマスコミ権威筋は、「露軍がウクライナで苦戦し負けている」と勝手に間違った妄想を展開・喧伝し続け、「ロシアが負けているのだから米欧NATOがウクライナの領空を露軍から奪還して飛行禁止区域を設定できるはずだ」と勘違いしている、とマクレガーは言う。
(American military expert explains ‘slow’ Russian advance in Ukraine)
(Macgregor: Washington Wants War To Continue As Long As Possible In Hopes To Overthrow Putin)
バルト三国やポーランドなど東欧の政府議会、それから米欧全体のマスコミとその軽信者たちは「早く飛行禁止区域を作れ」と叫び続けている。
もし今後、東欧のどこかの国が事態を甘く見誤って戦闘機をウクライナに入れようとして露軍に撃墜され、NATOの5条が発動されて米国がロシアと戦争する義務を負った場合、米国はNATO5条を無視して動かず、米国がこの不履行をやった時点でNATOの信用が崩壊する。
マクレガーによると、プーチンは開戦時から露軍に対し、ウクライナで市民を殺したり市街を破壊することをできるだけ避けつつ任務を遂行せよと命じてきた。
米欧のマスコミ側の人々は「マクレガーはロシアのウソのプロパガンダを軽信しているだけだ」と言っているが、実のところ、マスコミ側の人々の方が間違っている。
ロシア人にとってウクライナ人は同じ民族に近い半同胞であり、ウクライナにはロシア系も多いので、ロシア軍ができるだけウクライナの市民や街区を破壊せずに任務を遂行したいの当然だ。
(Tell Me How Ukraine Ends)
マクレガーによると、露軍はすでに、あちこちにいるウクライナ側の軍勢(正規軍と極右民兵団。主に極右)のすべてを包囲し、補給路を断っている。
極右は露軍に包囲された状態で、住民を「人間の盾」にして立てこもっている。
この状態で露軍が極右を攻撃すると市民が死ぬので、露軍は極右を包囲したまま、ウクライナ政府と交渉して人道回廊を作って市民を包囲網の外に避難させ、その上で極右を投降させるか、潰そうとしている。
だから、露軍は極右を包囲したまましばらく動きを止めている。
米欧諸国がウクライナに携帯用地対空ミサイルのスティンガーなどを送る話になっているが、ウクライナの軍勢は、露軍に包囲され補給路を断たれているため、それらの兵器を受け取れない。ウクライナ空軍はすでに設備のほとんどを露軍に破壊された。
米欧は、ウクライナ側が潰されかかっている戦況を変えられない。
(Kremlin Responds To US Claim Putin "Frustrated" Over Ukraine Operation, Says Military Was Told 'Avoid Storming Major Cities')
(Ukraine backtracks on Mariupol theater claims) (Azov battalion militants blow up Mariupol theater building — Defense Ministry)
露軍機は、ウクライナ領空に入らず、ロシア領空内からウクライナを空爆している。
ウクライナ極右のもとにスティンガーが届いたとしても、それで露軍機を撃墜できない。
露軍機は日々の攻撃でウクライナの領空に入っていないので、ウクライナの領空が飛行禁止区域に指定されても、露軍はそれと関係なくウクライナを空爆し続けられる。飛行禁止区域の設定を守るため、東欧諸国などのNATO軍機がウクライナ上空に来て、それを露軍が攻撃するとNATOとロシアの戦争になる。
しかしすでに述べたように、NATO加盟の東欧諸国がロシアと開戦しても、米国はNATOの義務を履行せず、参戦しない。NATOが崩壊して一番困るのは東欧諸国だ。
だから東欧諸国もロシアと戦わない。
もう誰もロシアと戦わないが、インチキな戦争報道だけはガンガン続く。
コロナのときと同様、そのうちマスコミの巨大なウソに気づく人が増えていく。
(Graham introduces resolution urging Biden to help send jets to Ukraine)
("No Such Thing As No Fly Zone Lite": Pentagon Rejects Zelensky's 'Close The Sky' Request)
ウクライナ難民と称する人々がドイツやフランスにどんどん入ってきているが、仏マスコミによると、フランスに来ているウクライナ難民の3分の1はウクライナ人でなく、北アフリカや中東から来た難民のふりをしたアラブ人の出稼ぎ者たちだ。こうした偽装難民の多くは、何年も前からフランスなど西欧に住んでいるが自分の都合で来たので市民権を得られていないアラブ人で、どさくさ紛れに自分の地位を引き上げたい。
さもありなんだ。
さあ、みんなでウクライナ難民を助けるために献金しよう!!
カネを出さないやつはプーチンの傀儡とみなすぞ。
(30 Per Cent of ‘Ukrainian Refugees’ Are Actually From Other Countries)
(White House Says It’s Running Out of Money for Covid After Congress Reroutes Cash to Ukraine)
政治評論家・池田和隆/日本総合研究所・三輪泰史
韓国とて、ロシアの非友好国なんですから黙っておいたほうがよさそうですね。