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NHKスペシャル 半導体 大競争時代 第1回「国家の“命運”をかけた闘い」 感想

2023-01-23 19:51:32 | weblog

NHKの番組なので例によって欧米視点の内容だが半導体の生産に必要なレアメタルは大半が中国や南米やアフリカの非米国家が握っているが、日本の太平洋にはレアメタルとメタンハイドレートが埋蔵されている。

この戦いは最初からアメリカとその同盟国には圧倒的に有利だ。
金融を支配する米英と資源を支配する中露(ブリックス・BRICS)など非米国家群との覇権争いは激化。

NHKなので例によって米国視点の内容だが米国防総省の役人が「日米は共同して中国に対抗する使命がある」とおっしゃっているが、米国がそう思うのは勝手だが日本が米国覇権に付き合う義務はある。
市場を握る日米欧が認めない製品は売り物にならないのが21世紀の世界だ。

世界の先端半導体開発の先頭に立つなどと当然至極なことを言っている企業の戦略担当や経産省の役人。
日本にアメリカが依存し、アメリカが日本に頼み半導体開発をするということだ。
国の命運を握ると自ら発言しながらアメリカの歯車になると経産省の役人が公言することは間違っていない。

1980年代に日本の半導体がベスト10にランクインしていたのである。

ランク

1981年
1986年
1989年

1

TI(米)
NEC(日)
NEC(日)

2

Motorola(米)
東芝(日)
東芝(日)

3

NEC(日)
日立製作所(日)
日立製作所(日)

4

Philips(欧)
Motorola(米)
Motorola(米)

5

日立製作所(日)
TI(米)
TI(米)

6

東芝(日)
NSC(米)
富士通(日)

7

NSC(米)
富士通(日)
三菱電機(日)

8

Intel(米)
Philips(欧)
Intel(米)

9

松下電子工業(日)
松下電子工業(日)
松下電子工業(日)

10

FCI(米)
三菱電機(日)
Philips(欧)

今では日本企業が10位以下になっているのである。

半導体メーカーの世界シェアと業界ランキング(2021年)

 

 

順位 会社名 市場シェア
1位 インテル 14.21%
2位 サムスン電子 14.19%
3位 SKハイニックス 6.48%
4位 クアルコム 6.04%
5位 マイクロン・テクノロジー 4.98%
6位 ブロードコム 3.67%
7位 テキサス・インスツルメンツ 3.29%
8位 キオクシア 2.39%
9位 STマイクロニクス 2.30%
10位 インフィニオン・テクノロジーズ 2.26%
11位 NXPセミコンダクターズ 1.98%
12位 ルネサス エレクトロニクス 1.56%
13位 ソニー 1.55%
14位 オン・セミコンダクター 1.21%

キオクシア・ルネサスエレクトロニクス・ソニーと言う日本企業があることが伺えるのである。

米国は半導体の輸出管理で中国を締め出したが、宇宙開発でもISS国際宇宙ステーションから中国を締め出して結果として中国は独自に宇宙開発をすることになりアメリカのコントロールが戦略的に成功した。

その失敗を半導体戦争でも繰り返しているとは言えない。

台湾のTMSCが先端ハイテク半導体の大量生産を牛耳り、台湾海峡の平和が米中の国際戦略上も重要というのはその通りだが、アメリカからすれば「中国に取られるくらいならいっそのこと・・・」となってもおかしくない。

日本では、企業団体が出資したラピダス(Rapidus)が設立されたことは最近のことである。

スマホや家電のほか、AIや自動運転など次世代産業に不可欠で今後100兆円市場とされる半導体。

世界的な大競争を伝えるシリーズ第1回は、米中の熾烈な争いと日本の戦略。

凋落著しい日本は、残された強み素材・製造装置で生き残りを模索。

日本政府はアメリカの設計技術をもとに最先端半導体を製造する新会社を支援。

アメリカを補完する存在になることで、活路を見出そうとしている。

日本の未来を左右する国家間の大競争に迫る。



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