日光山系 ななころびのあの山の向こうに

あの山の向こうには何が待っているのだろう。7回ころんだら7回起き上がる、平凡ハイカーななころびの気まぐれ山行録です。

市街地から女峰山ピークの細長黒岩周回は、最後ちょっとだけ長すぎた  天狗沢左岸尾根/女峰山 Pt.2

2015-10-01 00:09:50 | 山行

:2015年9月23日 (SW 水)   (下山時、避難小屋を通過して女峰山山頂部をふりかえると、ちょどガスに巻かれるところだった。)  
Pt.1 =====>  天狗沢左岸尾根を経て一般ルートの黒岩尾根に合流したところからの、続きです。
黒岩尾根に乗ると、尾根の西側の眺望が開けて、男体山が見えています。



山頂に向かうか、明日からの業務に備えて今日はそこそこの歩きでやめにして、ここから下るか。いろいろ考えましたが、業務より女峰山頂に向かうことを優先にします。(笑)岩場をトラバースするような形で、進んでいくと前女峰の山容が立派に見えてきます。赤いバンドはよくよくま近くで見るのは、初めてのような気がしました。青年の頃、ここを1回下山で歩いているのに、何を見ていたんでしょうか。


前女峰、真正面に観ると格好いいですね。



2203pの直下はまるで、ギアナ高地かどこかの、巨大陥没地形のようです。この角度から見るとそう見えるだけで、深い渓谷なのでしょうね。これも、今更ながら、自分としては新発見でした。


黒岩の鞍部は雲竜渓谷を挟んだ女峰、赤薙の稜線の絶好の展望台で、これを見るだけでも今日登った尾根で苦労した価値があるというものでしょう。
黒岩からは、樹林間の中を急な登りをしばらくこなしていきます。(p ↓)



尾根の右側は時々ひらけて、前女峰や一里ケ曽根のとんでもない姿を見せてくれます。前女峰の赤バンドがすごい迫力です、その向こうに女峰山のピークらしき頂も見えてきました。



黒岩から急な斜面を登って、いったん緩やかになる地点です。森の中を水平歩きしたり、笹原の尾根をトラバースするような形で、緩やかに登って行ったりします。



平坦地をずいぶん歩いた気がして、その後またうっそうとした樹林の中の急登が待っていました。平坦地の森の中も、急登地点も日光らしい味わいのある森のコースです。


コースはまた、緩やかになります。



前方に女峰のピークが見えてきて、避難小屋も小さく見えます。尾根の脇をトラバースするように、緩やかにアップダウンして、時にがれ場を横ぎって進みます。左手には、日光連山の男体山から小真名子山や白根の大パノラマが見えてきて、そちら方面の眺望ももう満足。もう山頂までめざさなくてもいいのでは、と思うような気もしてきます。



女峰山山頂には行きたかったのですが、疲れもさほどではなく今日は調子がいいようです。問題は時間です。黒岩周辺が9:40だったので、コースタイムで行けば、休憩なしで山頂が11:50見込み。
山頂で少しは時間をとるだろうから、下って黒岩周辺まで1時間45分。黒岩から二荒山神社まで前回2時間30分だから、12:00に下山開始しても、休憩なしで二荒山神社に16:15頃、少しでも道をロストすると、日没コールドとの追いかけっこになると考えていました。
山頂に12:00に着いていなければ、いくらあとほんの少しで山頂到着でも引き返すべきだろうか、とか自己規律の設定について考えながら、なんとか避難小屋前到着です。ここで久しぶりに、石像とご対面。11:11だから山頂にトライ、ぎりぎりセーフ。



避難小屋から少し登ると、本日最初のハイカーとすれ違います。60後半くらいのおじちゃんで、霧降から、市街地に降りられるとのことです。日光市の御老人、凄し・・・。
次いで、やはり60代のおばちゃん単独とすれ違って、このかたも同じコースでした。
(記憶によく残っているぐずぐずのがれ場を、数分頑張って登ります。)


がれが終わって、今度は樹林間の中の急登。


引き返しのタイムリミットが迫る中、気持を多少ひりひりさせながらも、落ち着かせながら歩いて、11:45に山頂に到達です。この山頂はもう何度も来ていますが、市街地からの標高差1700m以上の登りで着いたのは初めてで、さすがにちょっとだけ達成感。それと奥日光方面や会津方面の大展望が最高のご褒美。
(遠くに白根山 )



(遠くに燧ヶ岳や会津駒)


3年ぶりくらいでしょうか。この山頂に立つのは、



霧降高原へ向かう稜線も紅葉が始まっています。東方面はきれいな雲海です。



下方をみると、はるか下方に馬立の登山口あたりの河原が見えています。これから、自分はその場所より、ずっと低い地点まで歩いていくのだな、と考えてしまった。



山頂でゆっくり食事でもして、景色を見て、コーヒーを沸かして、なんてことができれば最高なのですが、今日はちょっとというか、心理的に無理です。7分くらい写真を撮ったりして、弾丸で山頂を折り返します。下り始めると、がれ場辺りでがすに巻かれ、用心して踏み跡やペイントマークを確認しながら下ります。
(避難小屋からは味わいのある針葉樹帯を歩いていきます。この辺は踏み跡は明瞭ですが、時に道ロストしそうな地点もありえるかな、と思いました。用心用心。)



避難小屋から25分下って、単独青年が登ってきます。避難小屋までの時間を、少し少なく教えてしまって、後で気づいて悪いことをしたなとおもいます。日帰りなので、無理そうなら、避難小屋で引き返そうと考えていると言ってました。
紅葉の綺麗さに日光名物のブリキ板も華を添えていますな。



急降下地点の森の中も、いちいち味わい深い。



ガスと黄葉、。



黒岩周辺は、もうこんな感じ。帰りもあの稜線の風景を観たかったというのは、ちょっと贅沢過ぎでしょうかね。



岩かげにこんな花がたくさん咲いています。



黒岩を無事通過。今日登ってきたヤブ尾根が見えていて、さよならをします。



山頂付近が寒かったのか、下山時は鼻水が出てきます。下っても下っても(結構一生懸命あるいて、スピードも多少上げているのに)なかなか、行程が進んだ気がしないのは、さすがに尾根が長すぎるのでしょうか。風邪をひいたのか、寝不足の為か、途中からちょっと左目の奥がずきずきしてきます。
(ひだすら下る。)



下方に日光市内、遠くに今市市街地が見えている気持ちの良い平原を、ひたすら下ります。20年以上前でしょうか、初心者の頃のなな”青年は、当時ななころびではなかったのですが、このあたりでクマに遭遇しました。



この脇を通過、ひたすら下ります。


最後の頃は、黒岩尾根のちょっと単調な尾根歩きにうんざりしてきて、その後、暗い植林地を歩いて、それも結構予想以上に長くて、やっぱり頭痛のせいだったんでしょう。10日以上の下痢が今頃、スタミナ不足として影響してきたのかも。
最後に輪王寺の登山口に降り立ちます。(p ↓)達成感にちょっとだけ浸り、でも早く家に帰りたくて目をしょぼしょぼさせて、20分くらいの運転で帰宅します。家に着くと、さすがにちょっとすぐ眠りたくなって、シャワーも浴びないで数時間ぐっすり眠って、おかげで、5連休も今日で終わりか、とか虚しいことを全く考えないですむ充実の1日となったのでした。 ■■





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4 コメント

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結局・・・ (瀑泉)
2015-10-01 12:33:33
山頂まで行かれましたか。確かにこの青空の下では,行かないと勿体ないでしょうしネ。
後半は頭痛歩きになってたようですが,良い歩きが出来たみたいで。お疲れ様でした。
レッドバンドが綺麗に見えましたネ。この前,黒岩尾根から山頂に向かった時は,遙拝石までは見えていたんですが,樹林帯を登っているうちに見えなくなっちゃって。。。まぁ,そんなワケで,次回は前女峰が目標なんですケドね。
あと,希望的には遙拝石からの“七滝”の画像が見たかったかなぁ~(笑)。
それにしても,登山口まで20分ですか・・・下道なら2時間はかかる自分からしたら,羨ましい限りですヨ(汗)。
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瀑泉さん (ななころび)
2015-10-01 23:23:03
こんばんは。
一度市街地から、山頂まで行ってみたかったので、天候、体調、時間と条件がそろって、登頂してしまおうと思いました。
レッドバンドって、本当に大迫力ですね。前女峰に行くっていうのも、面白そうですね。瀑泉さんが行った後、行きたいと思います。
七滝って、それまであまり意識したことがなくて、それっぽい写真がいくつかあるのですが、よくわからないのですよ。ちょっと、後ほど写真を出してみます。
自分の家から、滝の尾神社まで20分、鳴虫山登山口まで15分です。(笑) 
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Unknown (ムークン)
2015-10-03 09:18:44
こんにちは。相変わらず精力的に登られてますね。しかもヤブ漕ぎもあったりのマニアックな山登りもされてるようで。私も学生時代のサークルで、地図とコンパスを頼りにヤブ漕ぎをしていましたが、結構面白いですよね。ただ単独で挑む勇気はありません。もっとも、一般ルートでもヤブ漕ぎを強いられることもありますが(笑)。

ところで、餓鬼岳リベンジ果たしました。体調不良でUターンしてから3日後に再チャレンジ。車中1時間半の睡眠で、最後の登りはバテました。当初の予報より天気の崩れが早く、展望がよかったのは2日目の明け方だけでしたが、きっちり写真を撮ってきました。メジャーな山は登山者が押し寄せたようですが、今回も餓鬼岳は静かでしたよ。

PS.小野岳の記事の朱色の花はフシグロセンノウという植物です。
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ムークンさん (ななころび)
2015-10-04 17:27:24
こんばんは。精力的なのか、ただの遊び人なような気もしますが・・・。
ムークンさんのamebaのプロフィールを見ると、自分と同世代のような気がしました。自分は、ダウンタウンの二人と同じです。ムークンさんはお会いした時、自分よりかなり若いな、と思ていました。

餓鬼岳リベンジですか、いいですね。それもあの3日後とは、恐れ入ります。あの白沢登山道は癖になりそうですね、今年はもう行けないと思いますが、あの道を直登してみたいです。
SWの初日は、あの小屋に40人くらい泊まったみたいですが、行かれた時は、静かな餓鬼岳でしたか、ちょっと羨ましく思っております。

フシグロセンノウというのですか、教えてもらってありがとうございました。
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