
2015年9月5日(土) 晴、曇 with: YUさん
8/20の遠征が雨模様で中止になった頃、(いやもっと前)から梅雨のような空模様の毎日が続いています。5日だけはかろうじて歩ける天候のようです。会津のYUさんは引き続き女峰山(霧降高原からの縦走)を希望のようでしたが、夕方から用事があるとかで、移動時間を考えるといかにも無理。先日は中倉山に行ったので、今回もいかにも日光市らしい風情を満喫できる山を歩いてみましょう。あの会津朝日岳や、悪天候の会津駒を涼しい顔で歩いてしまう猛烈女子さんには、社山の普通コースピストンだけでは、ちょっと物足りないでしょうと、一番手頃なコース無し尾根である、なな”にはお馴染みの大日崎ショートカット尾根を登ることにしました。
7時前には歩き始められました。朝一番は意外なほどの青空です。こんな気持ちのよい晴天は久しぶりです。湖畔からは男体山や対岸に見える山々や、これから行く社山方面がくっきりと見えます。
(左から錫ケ岳から白根山、外山まで)
コース; 半月山スカイライン、ゲート前P 6:53 --- 大日崎ショートカット尾根取りつき 7:52 --- 南岸尾根合流 10:01 --- 社山山頂周辺 10:35-11:43 --- 阿世潟 12:54 --- イタリア大使館公園 13:47
湖畔は涼しくて、多少風もあって快適です。ほとんど汗をかきません。歩き始めてから約1時間で尾根取りつき点に到着。私達が登ろうとしていた尾根取りつきに、おじさん二人組が先に登っていくところでした。そのうちの一人にどこ登るのと尋ねられたので、「同じ尾根(ここ)です。」と答えて、2,3言、お話ししました。なるほど、時々人も入っているようです。
この尾根は、このブログのスタート時の記念すべき第1弾の記事でもある、なな”には懐かしの尾根でもあります。
この尾根の難点は、尾根取りつき後約50分ほどの急傾斜の登りがあることです。今日は、せっかくなので、しばらくは足型のないヤブ斜面をYUさんに先に登ってもらって、こういった尾根を楽しんでもらいます。
(急傾斜がかなり続く、取りつき直後)
急傾斜をつめて、だいぶ高度も上げてくると樹林の間に社山の山頂部分が見えてきます。山頂西にある稜線から下のガレ場も、しっかり見えています。
途中、大日崎からの主尾根などと合流して、松ケ崎からの尾根に合流する1557pに到着するころは、いくぶん急登も収まり登る感じも穏やかになります。ピーク周辺の地面を見ると、小さな子供の木の葉っぱが紅葉していたり、きのこがあちこちに生えていたりします。
1557Pピークからはこの尾根のハイライトです。傾斜も緩やかになって、高低差がない尾根も結構続いたりします。今はとりたてて特徴となる自然の綺麗さはない季節ですが、それでもここを歩くと心地よいです。
甥っ子のあつも見上げていた老木とサルノコシカケの様な造形は、何度来ても見上げてしまいます。
足型の乏しいルートなし尾根の急斜面を登ってきたというのに、YUさんは至極平然と歩いています。さすが、福島の山で鍛えているだけのことはありますね。なな”が初めてこの尾根に登ってきたときは、コンパスと地形図を何度も見比べて、結構上まで長いなー、と思った記憶があります。
(社山を左前方に見て尾根を進みますが、社山や半月山方面はガスが出てきています。)
高低差の少ない平穏な尾根歩きをしばらくすると笹の背丈が徐々に高まり、腰の高さか時に胸丈の笹原の急斜面を登る局面の登場です。鹿道なのか、稀に訪れるハイカーの歩きによるものなのか、踏み跡は明瞭にある場所はあります。
(急登地点から左側をみると、こんな傾斜角度)
急傾斜の斜面を登り終えるとこの尾根で一番の展望地がある平坦地に続く笹原に飛び出しました。ここも笹は結構深いですが、所どころ鹿道を拾えます。(P ↓)
展望地に着きます。朝湖畔から観た時よりは、かなり雲が多く湧き出している景色ですが、それでも黒檜岳から男体山まで、日光の主要な山々が見える眺望には、始めちょっとした声が出てしまいます。私はYUさんに錫や温泉ケ岳、そして特に思い入れのある高薙山や於呂倶羅山とかを山座同定してあげましたが、高薙山や於呂倶羅山、って他の地域のかたにいきなり言っても、まったくピンと来ないですよね。
(錫から高薙山までの眺望 )
展望地からはちょっと大きく曲折して尾根を歩き通して、中禅寺湖南岸尾根の準一般ルートに合流しました。ゲート前から歩き初めて3時間ですから、ゆっくり休憩や軽食を挟みながらなので、いいタイムではないでしょうか。エアリア地図で破線のルートの南岸尾根ですが、一部ヤブに覆われて、登りで歩いたコーズなし尾根よりヤブっぽい地点もありました。
(目指す社山山頂部)
社山山頂までは、アルペン的な稜線をすこしばかり歩くことができますが、ここに来て周囲はガスが湧いてきていて、見渡す限りの眺望ってわけにはいきません。2週前、同じメンバーで歩いた中倉沢入の稜線下の荒々しい斜面が見えています。
黒檜岳からの稜線もガスっぽいながら、しっかり見えます。それにしても大平山、黒桧岳の山塊とは、なんと雄大なのでしょうか。(P ↓)
黒い森の中を登って山頂に向かいます。この森の針葉樹の木は何なのでしょう。なな”はそんなことも知らずに今まで登っています。YUさんは、香りに敏感なようで(なな”が鈍感なだけ?)、ルートで,ケモノ臭がすると感じたりすると、伝えてくれます。この森の中の臭い、特に木々の発する香りが特に好きな香りらしいのです。なな”はというと、言われてよくよく臭ってみて、初めてほんの少し森の香りを感じることができた程度です。今後、森の香りなども気にして歩くようにしてみるのも楽しいかもしれません。
山頂の一角の展望地に着くと、先客に単独おじさんがお二人。 その後、ぽつぽつと登山者が上がってきます。ここは、足尾方面の眺望を楽しみながら食事して休息します。
社山の南尾根や南東尾根が見えています。遠くに銅親水公園も。それらの尾根を歩いた時のことなどをYUさんに話しました。
(赤倉山、 社山南東尾根、南尾根)
展望地では、千葉から遠征の素敵な御夫婦とお話できました。日光周辺は、まだあまり来られていないようなので、おすすめ山を2,3紹介しておきました。
展望地でゆっくりして、三角点前では証拠写真だけとって、あとは阿世潟に向けて下山です。YUさんはあの有名な出島のことをエクレアと言いました。
下りは阿世潟峠を経由する一般ルートを下ります。もう、結構いい時間帯ですが、登ってくる方に時々出会います。皆さん久しぶりの山歩き好機な週末なので、集中したのでしょう。
男体山も中腹より上はガスがかかりました。手前には、登りで歩いた尾根の連なりが見えています。(P ↓) あの尾根も末端部分は、未踏の小尾根もあるし、ぶなじろうさんは梵字岩からの尾根を登られたりしてますし、秋は足尾からの尾根の再訪もいいだろうし、この山だけでもまだたくさん楽しめそうです。
阿世潟峠の少し上の地点に咲いていたのは、ヤマハハコでしょうか。
標高を下げて、斜面や湖畔脇の森にはシロヨメナの花が、たくさん群れて咲いているのも日光っぽいです。(P ↓) ゲート近くの歌ケ浜よりの前、民宿があった場所には、かなり立派で用途のよくわからない西洋風の建物がたっていました。
いつもは素通りの多い、イタリア大使館別荘公園も見学して、YUさんには観光になったんじゃないかな。観光客もここ目当てにかなり歩いて入ってきてます。お隣のなな”としてはもっと興味のあった黒い重厚なお屋敷風のイギリス大使館別荘も同じく公園として公開されるということのようなので、社山や周辺ハイキング時のアクセントになるんじゃないでしょうか。 ■■
(イタリア大使館別荘跡、 ここにもあと2,3週で紅葉の秋が訪れます。)
社山はこれからの季節、紅葉もきれいですから、ぼちぼちと混み出すでしょうね。
それにしてもショートカットルートにおじさん2人ですか。
通常コースの往復に飽き足りないハイカーさんが結構いらっしゃるものですね。
そういった歩きのネット記事を読んでいないと、ショートカットルートですら、コースとしてはあまり想定しないものですが。
土曜日は日光も袈裟丸も同じような天気だったようですが、写真を拝見する限り、まだ、日光側からの見晴らしは良かったようですね。
昨日の大雨でいろは坂が通行止めとか。ななころびさんのお住まい周辺もかなりのものだったのではないですか。
社山の紅葉を楽しむなら、足尾からですよね。中禅寺湖一周で紅葉を楽しむ手もありそうです。
あのショートカット尾根で人に会うのは、初めてです。
あの尾根について、たしか私がたそがれさんにコメントで質問して、知り合いになったんです。その後、たそがれさんに、自分の歩きを公開してみては、と推されてブログを始めたんです。なので、この尾根は自分にとっては特別な尾根です。
今市、氏家間を通勤していますが、ところどころ道路が沢のようになっていたり、運転が大変です。幸い、身近な所では被害は出ていません。
やはりこの気候、おかしいですね。
それにしても、この不安定な天候はいつまで続くのでしょうか。これでは餓鬼岳へのリベンジ登山も今年中に果たせるか不安になります。
そちらはとんでもない大雨のようですが、被害などないでしょうか?何事もないことを願っています。
兵庫から栃木は遠いですね。いつか栃木、福島の山をハシゴで遠征など、いかがでしょうか。新緑、花の7月や紅葉の10月初旬なんてたまりませんよ。
ムークンさんとお会いした餓鬼岳、今頃になって良さがじわじわ来ています。私も唐沢岳を含めての再訪は、してみたいです。今年は無理かなー。
栃木県では大きな川の氾濫もなく、おかげ様でなんとか無事に済みそうです。
まぁまぁの天気で良かったですね。
前回の中倉がガスの中でしたので。
高薙山や於呂倶羅山の紹介はマニアックですから福島の方にはちんぷんかんぷんでしょうね。
でもななさんのヤブ山への想いは伝わった?かもしれませんが。
しかしエクレアには笑ってしまいました。
そういわれれば・・です。
最近、雨ばっかりで予定をたてるのも難しいですね。
唯一の晴れマークの日に、久しぶりの眺望歩きができました。
高薙山や於呂倶羅山の紹介は、ちんぷんかんぷんだったでしょうね。
やぶといえば、ハイトスさん達と滝観をしながら、社山の山名板に直登した時の話を、その場でしましたら、呆れた顔をしておりました。
やはり5日は,貴重な晴れ間でしたから皆さんお出かけになられましたネ。
かくいう自分も,皇海山の中腹まで,足を延ばしておりましたが。
さて,大日崎シュートカット,自分の時に撤去いたしましたが,例のピンクテープは付けられてなかったですか?
先行者がお二人いたことに加えて,自分の時も,先行者が一人いたくらいですから,結構,歩かれてるし,笹の踏み跡も人のモノだと思っています。
話は変わって,今市の大雨,心配いたしましたがとりあえずは・・・といったところでしょうか?
今回,鬼怒川が決壊したあたり,20年前に自分が働いていた土地なので,さすがに驚いています。
最近、なかなか山の計画も立てられなくて、困りますね。
松木沢には、あの辺特に沢の初心者の自分には、単独でなかなか入って行きづらく困りものです。
ああやって、奥地まで遡上する瀑泉さんが羨ましい。
あの無粋なピンクテープは、瀑泉さんのおかげで、全く見ませんでした。気持ちよく歩かせていただきました。
今回の大雨、今市もあちこちで道路がナメ沢みたいになってました。
会津にむかう川治、三依あたりがまだ通行止めのようで、今後の私の計画には痛い所です。茨城県の被災者の皆さんは、本当お気の毒です。