日光山系 ななころびのあの山の向こうに

あの山の向こうには何が待っているのだろう。7回ころんだら7回起き上がる、平凡ハイカーななころびの気まぐれ山行録です。

予定変更して、予期せず霧氷の絶景をみる       小地蔵岳/長七郎山/地蔵岳

2015-03-04 00:32:23 | 山行

入山日 2015年2月28日(土) 晴  みー猫さんと
前日の27日に、ノラさんとみー猫さんと私でどこかに行きましょうとメールが飛び交い出しました。当初のメイン候補は田島方面の雪の山を歩くような趣旨だったと思いますが、決行日の天気予報はそちら方面は雪降りなのではという危惧が発生して結局、天候的に無難そうな赤城方面に決まりました。わけあって、なな”の車が雪道走行に不安がある為、みー猫さんの車で群馬まで運んでもらいました。皆さん知ってのとおり、なな”とみー猫さんとは、山のスキルに格段の差があり、こういう非日常の環境下ではいろいろ学ぶことが出てきます。車のこともそうですが、今回も山中、車の道中でいろいろお世話になりました。

ノラさんは残念なことに、未明から吹き荒れる強風の為、来るのを断念される。なな”も前日寝入ってから強風の音で2度ほど目が覚めてしまった。ノラさんのように遠方から来るのに、あの強風の中出発しようとは思わないかも、と考えてしまった。歩き始めるまでに風が止むことを期待して群馬に向かう。
(鳥居峠に7時頃着く。車外に出たくないほどの強風、とても外で出発準備する気になれない状態だった。)


コース: 鳥居峠7:15-小地蔵8:20-長七朗8:48-小沼9:19-八丁峠9:39-地蔵岳10:22-10:57-車道11:36-鳥居峠12:17
二人で車内で靴を履きスパッツを付け。防寒装備をして出発。実はびびりのなな”としては、「えー、こんな状態で出動しちゃうの?」と少し思うほどの強風、寒さだった。もし、自分一人の単独行だったとしたら、1時間は車中で待つ、あるいは、場所を変えて別山の登山口をめざしてさまようかのどちらかだったかもしれない。
(この悪条件の中、最初に雪斜面に取り付くのはもちろんみー猫さん。この日は帽子とネックウォーマーとサングラスで悪いデストロイヤーみたいになっている。)


峠から小地蔵岳に直登する斜面に取り付く。峠から上方に小地蔵岳の山頂部に近いあたりまでが見えている。すぐ行けそうでもあるが、雪の斜面を登っていくのでどのくらいの時間で登れるか見当がつかない。
みー猫さんはラッセルしたいタイプなのはよくわかっている。よく足跡のない斜面を歩く楽しさを語っている。思いやりで先頭を交代してくれる、自分が前だとたぶんスピードが落ちていると思う。斜面にはトレースは全くない。傾斜は結構ある。ヤブはほとんどなく、時々枝に背負っているストックがかかる程度。波状的に登ってこえるのがきつい雪の傾斜が何度も現れて、その都度登り超えるのに難渋する。
この斜面でみー猫さんにピッケルのこういった場合の用い方を教えてもらうが、頭では理解できても、なかなかこつを掴めなかった。



取り付いた斜面は急なので、どんどん高度を上げる。振り返ると袈裟丸山と皇海山の姿が見えてきた。


小地蔵岳までの行程の3分の2くらい登った地点で、上から二人組みが下ってきて離れた位置ですれ違った。その二人のトレースと合流すると、歩くのはやはり少しは楽になった。
(急登地点を登っていくなな”)



登り初めて10分かそこいらで、手袋をした指が痛いほどの冷たさを感じていた。これはヤバイかなと思った。その後急斜面の登りを続けると、風は強いままだったが、体や指の冷たさは感じなくなった。
(傾斜かゆるくなったあたり。この辺から木の枝が白くなった。前を行くみー猫さんが格好いい)



小地蔵岳1574pの山頂付近。(p ↓) 山名板は見つからなかった。相変わらず覆面レスラー風のみー猫さん。この辺でもまだ風は強く冷たかったので、長い休憩は取らずそのまま南へ尾根伝いに長七郎山を目指す。



この日のルートは完全にみー猫さんにお任せ。この日のなな”は地蔵岳周辺の地形図のコピーを1枚持つだけ。夏道も知らないくらいなので、完全に頼りきりで先に目先に見えるピークの名前を聞いて、どの方向に進むかを確認していた。
(東向きの斜面には、美しい霧氷が広がっていた。)


長七郎に続く稜線は雪庇の尾根が続いていた。


駒ケ岳の右手には遠く白根山や皇海山の山並みが広がっていた。




予想していたよりあっさりと長七郎山山頂に到着。到着したそのピークは一面の積雪に覆われて南方面は平野部を一望できる立地。思わず歓声を上げてしまいった。



長七郎山頂で腰をおろして、軽めの食事。みー猫さんにアツアツのおしるこをご馳走していただく。この山頂からは南西の広い尾根を下って小沼方面に行くらしい。山頂からの下りはトレースがなくなったので、綺麗な雪上を下って行けた。
(あれは荒山だと教えてもらった。ハイトスさん、おk3がこの日登られていたようだ。荒山に向かって尾根を降りていくイメージ。)



尾根を下って、樹林帯をトラバースするように小沼に向かうと、小沼のほとりに出た。小沼を渡って行くらしい。昨年は大沼の上を少しだけ歩けたが、この小沼の真ん中横断は気持ちが良かった。
(小沼を横断するみー猫さん)



小沼を横断すると、スバル車比率の以上に高い駐車スペースの脇に出た。そこから車道を数分歩いて、地蔵岳へのとりつき地点に向かう。八丁峠とか書いてあったかな、そのあたりから車道と分かれて山に取り付く。地蔵岳へのルートはトレースがしっかりとあった。
ルートは最初だけ穏やかで、そのご急な登りの連続。この頃になると朝の強風が嘘のように穏やかな天候になる。上から降りてくる人とすれ違うようになって、急登地点で上で待ってくれているおじさんがいて、近くに行ってご挨拶をした。穏やかな笑顔のかただった。そのかたも上からくるお仲間を待っているようで、その場にとどまり、なな”も暑さが気になってきたので、ジャケットをそこで脱いだ。しばし同じ場所に一緒にいたその方が、帰宅後よく記事を見させてもらっていた赤城さんだったと知る。赤城さんのHPのファンのなな”は、その場では気づかなかったけれど、お会いできて嬉しかった。




高度をあげるに連れ、霧氷の白色が際立って見えてきた。



横をみるとこんな感じ。何か、花見をしているような錯覚にとらわれる。朝、恐怖の強風の中を出発する時はちょっとストレスを感じるほどだったけれど、登ってきて本当によかった。



低潅木も真っ白に雪化粧。



みー猫さんのお写真を今回は大々的に借用している。この写真って素晴らしいと思いませんか、登ってくるハイカーはなな”。



山頂直下でようやく傾斜が緩やかになる。前方に鉄塔、前を登っていくみー猫さん。(p ↓)



振り返ると先ほど渡った小沼。その左上に小地蔵、右に長七郎山。こうやってみると小沼は大きな火口に見える。



上空は雲ひとつない感じ、写真にすると黒に近いように写る。



山頂直下は霧氷のトンネルの下を潜って歩く。背中のピッケルが引っかかり首筋に雪片が降りかかってきてもがく”ななころび”。


地蔵岳山頂には数人の登山者がいた。居合わせた単独のかたとみー猫さんがルートについて話されている。なな”はといえば、不慣れな山域で、またとない様な風景を見られ、撮影に余念がない。



下に大沼が見える。その右上に黒檜岳。左には武尊岳や尾瀬方面の山が遠望できた。この目の前にある、大沼に向かって降りていく尾根を下っていくようだ。




地蔵岳山頂からの下りは一人分のスノーシューのトレースだけがあった。この下りの尾根は遠くの眺望をみながら降りられてとても気持ちよい。
(武尊方面をみながらゆっくり尾根歩き。)



地蔵岳山頂から40分かからないくらいで、車道に降り立つ。途中3人の登る登山者とすれ違った。朝の強風を避けて、ゆっくりめの出立をした人たちだろうか。車道を少し歩いて、子供たちの歓声がこだまするミニスキー場のような脇を歩いて、覚満淵というところに寄り道歩きした。
そこは、夏なら湿原か清流の流れる場所なのだろう。冬の現在は一面の銀世界となり、上を歩いた。
5時間ちょっとの歩きだったが、久しぶりに量の多い積雪の中を歩けた。天気もよく、未踏の山3つを歩けて気分はよい。地蔵岳を降りて車道に出た時、なな”が黒檜岳は未踏などと言ったら、みー猫さんは、そのまま黒檜に登ることを真剣に考えたようだ。自分が積極的に「行こう!」などと行っていたら、本当に登っていってしまったかもしれないが、ちょっと時間が微妙なのでこの日はナシにした。単独なら黒檜も登ってたんじゃないかな、みー猫さんは。 ■■


(歩いてきた覚満淵と駒ケ岳。 次回は駒、黒檜方面を歩きたいですよ。みー猫さん)



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2 コメント

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小地蔵 (みー猫)
2015-03-04 22:33:14
こんばんわ、ななころびさん。
大風の中、突入することになりちょっと強引でしたでしょうか。雪の上では五感の刺激、足跡を付ける感触と、いつもと違った感触があったんではないでしょうか。自分は少し場数が多い程度です。道具もすぐに馴染むと思います。そういえば停止の練習しておけば良かったですね。黒檜と駒の縦走は、歩く人も多いのでななさんなら天気が悪くなければ単独でも問題ないでしょう。裏側回りたいときは呼んでください(笑)・・・丁度良い時間で楽しめて良かったです♪
みー猫
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みー猫さん (ななころび)
2015-03-06 02:36:04
こんばんわ。
強風の厳寒の中のスタートでしたが、今となってはいい経験をさせてもらったと思います。いろいろ教えてもらえて、勉強になりました。停止の練習って、そういえばやったことはないです。
特に急登のトレースなしのラッセルは、いい経験でした。
今回で赤城が好きになりました。またマイナーコースの時は、ご一緒お願いします。
今季中にノラさんとも、雪歩きできるといいですね。
星野の山里に連れて行ってもらったのも、よかったです。
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