
入山日 2013年2月11日 曇/雪/晴れ 相棒Yさん、Aちゃんと (社山山頂直下からみた登ってきた尾根道と遠く半月山方面の眺望)
今年になって、中禅寺湖南岸のこの山域に来るのは何度目?。1月5日の中禅寺山/社山歩きを初めに、今回で4度目になります。みー猫さんが腰まで雪に埋まった社山や、茶ノ木平東部での大彷徨/いろは坂カーブ19に降下山行など、それぞれ今となっては思い出深く、早くも今年の山ベスト10候補目白押しの山域歩きです。
今日は相棒Yさんのお友達で、かねてからご当人の話は頻繁にYさんから聞いていた「Aちゃんが慣れない雪山歩きをするので同行を」とYさんに依頼されました。私は山歩きをするにあたっては、歩く山域は特にこだわりも無いので、どこでも言われた所に参加するつもりでした。前日まで赤城山周辺でということで計画が進んでいましたが、当日のその山域、どうも天候がよろしくないようで、第二候補レベルの社山に急遽変更になりました。結果的には、頻繁に来ているマンネリ感を吹っ飛ばす充実の心晴れ晴れの山歩きができました。(以上、予告編より)
コース;歌ケ浜P 7:50 阿世潟 8:52 社山山頂 11:05-11:50 阿世潟 13:05 歌ケ浜P 14:23
この日の集合は地理的に今市の我が家。6時30分にYさん,車でAちゃんを乗っけて到着。私はAちゃんとはこの日初対面、家の前で初挨拶を交わす。車が走り出すと、Aちゃんと共通の知人の悪口?などを語りなごやかムード。早くも初めてあった気がしないモードに突入していった。Aちゃんは話には聞いていたけれど、明るく笑顔を絶やさない素敵な娘さんだった。彼女にとっては、埼玉某所からのいわば遠征になる。
この日は歌ケ浜の駐車場にYさんの車を置きスタート、風が多少あるが猛烈な寒さではなかった。おそらく―5度程度、天気はちょっと残念な曇り空、男体山や高山までは見えるが、白根方面は雪雲らしきの中で真っ白。(写真下)スタート直後、車道を行く二人。この部分から全面積雪、でも靴が大きく埋もれる程でなく歩きやすい。Aちゃんはばっちり登山スタイルのウェア、装備で全身を固めておりいかにも山大好きな山ガールといったいでたち。歩きも早く安定していてかなり山をやっていそう・・・,雪山はまだ本格的には初めていないらしい。
話をしながら、1時間ほどで阿世潟に到着、少し休んでいると雪がちらちら吹っかけてきた。ここから登りになるので自分が先頭に。雪の舞い方がだんだん増えてきてちょっといやな気分になる。初めてお会いした女性を危険に曝すわけには絶対いかないので、安全だけには気をつけていく。雪はまだ、大丈夫だろう、天気は時間を経るにつれ良くなる予報だった。GPSもある。この先峠直下で、自分としては雪崩が怖いのでは、と感じるポイントがある。その地点前で枝尾根直登か、夏道の斜面横切りか選択を迷った。前回みー猫さんとは、枝尾根直登だった。今回は斜面横切りを選択、雪が案外少なめなのと、気温が低いのと、トレースがしっかりあり、かなり雪がしまっていたから・・・。
仲間と歩いていると、とにかく歩き安い。あっという間という感覚で阿世潟峠に到着、Yさん一人でもいつも結構にぎやかだが、この日はAちゃんがいるので、終始場はなごやか。峠でお二人を記念撮影してあげると、Aちゃん、はやくもおどけたポーズ。この辺は今どきの娘さんだ。その写真なんかはかなり自分としてはいけてると思うが、当然アップはできない。峠辺りでは降雪量がかなり増えてきていた。二人に意見を聞き,次の人口物の柱のピークまで進んでみることにする。
(写真下) 峠の少し上から社山方面、山頂付近は雪で白くぼやけている。
人口物の柱のピークまで到達すると眺望が一気によくなる。ただしこの日はまだ雪が吹っかけている。多少少なくなったりもするが、降りだしてから一貫して降り続いている。すぐ目の前の男体山が真っ白く見えなくなった。この状態でAちゃんをより高みにお連れしてよいのだろうかと一瞬考えるが、まだ危険という程度には達していないだろう。稜線の風の通り道は時おり風も強まる。そういえば、この日、このコースは自分達が一番乗りのようだ。ただし前日までのトレースはあるので歩きやすい。はっきりした足跡は自分がつけてはじめて刻印される感じ。(写真下)安全なポイントはちょっとだけAちゃんに先導してもらいましょう。雪山初心者というAちゃんだが、スノーストック、アイゼンに防寒ウェアとほぼ完璧な装備、有り合わせ品で間に合わすタイプの自分は少し恥ずかしいくらいだ。ピッケルは今回持っていなかったので、自分のペツルをお貸しする。まさかの場合は無いとは思ったが、急な斜面のすぐ脇をつめていく局面は確かにあり、このコースに不慣れなかたをサポートする形。
雪雲に一度隠れていた男体山が再び姿を現してきた。自分達には、よくよく見慣れた風景もAちゃんは日光方面はまだまだの状態らしい。このでかい山を見て何を思ったのだろうか・・・
みー猫さんと来た1月は、トレースも無くあんなに苦労した深雪の稜線だが、この日はトレース部分は概ね固くしまっていて歩きやすい。雪はいつの間にか収まりつつあり、ちらちら程度になって、それと同時に日差しも出てきた。話しながら、撮影をしながら楽しく登れ疲れを覚える暇がない感じ。昨日火戸尻の南東方面の尾根付近を5時間以上歩いたので、体が軽いのだろうか。阿世潟峠と山頂の中間部あたりで上から下りてくる登山者2名とすれ違う。60才以上のご夫婦、お話を聞くと前夜テント泊との事、あまり山中でのお話が好きでないのかシャイなのか、旦那さんのほうに行程を尋ねてみたがよくわからなかった。この時期にこの山域で一夜をテントで、さぞ寒かっただろう。(写真下)稜線上部、遠くに山頂付近が見える。
山頂直下、昨年秋に歩いた例の南東尾根が眼下に見えてくる。(写真下) Aちゃんがあまりにノリがよく楽しい雰囲気を作ってくれるので、南東尾根や大日崎尾根を登ったことなどバリエーション話をこの日何度か迷惑にもしてしまった。都度Aちゃんは興味深そうに(あるいは)驚いたように聴いてくれていた。今思うと、自分はちょっとはしゃぎすぎていたような気がする、迷惑だったらゴメン・・・。 自分のこの日のペースはほぼ通常通りのペース、特にガンガン飛ばすわけでもないけれども、特にわざとゆっくりしてもいない。時に2番目を概ね歩くAちゃんを振り返るとぴたりと近くでつけて来る。若いので体力もあるのだろうし、かなりの歩きの実力を感じた。そういえば山歴の話などもこの日度々したけれど、結構いろいろな所を単独で歩いていた。彼女は彼女でかなり独特モノであるのだ、女性単独で白馬/朝日を縦走とは・・・ (負けてはいられませんね。)
(写真下) 山頂直下、振り返って来た方向を見る二人。この二人、3年ほど前?谷川岳登り途中で偶然出会って知り合ったそう、それまで全くの知らない同士。今は実にいいコンビ・・・
最後の登りをつめるYさん、その前にいるAちゃんが先導中。
歩きだしてから3時間15分で社山山頂に到着、私は今年早くも3度目、Y姉さんとは昨年4月にも来た。おふたりともかなり嬉しそう。この日は安全に山頂まで全員登ることが最大の目標であったので私もすこぶる気分が良い。Aちゃんはこの雪の時期に社山初登頂、おめでとう。山名板を前にAちゃんとそれぞれが記念撮影、少し先の展望地に向かいそこでゆっくり食事休憩。 (写真下)山頂西の展望地から見た黒檜/大平山方面。
展望地も風がかなり強く吹いていたので、木陰で食事スペース確保。ここで、特筆すべきは足尾方面の眺望の素晴らしさ。数日前の降雪で北側斜面が以前来た時にも増して真っ白に雪化粧され、荒々しい稜線とともに何か足尾の山でないような、どこか遠くに遠征にきているかのような絶景を楽しませてくれた。(写真下) これには通常日光の山々の眺望を見慣れているYさんもかなりの感激のご様子、自分ももちろん大満足、冬の中倉山方面も行ってみたくもなった。
木陰でも結構風が冷たい、日差しが出て天候が回復してきているのが救い。45分くらい山頂でゆっくりした。Aちゃんはかなり高価そうなふわふわのダウンジャケットの秘密兵器をまとう。
下山は来た道を戻る,雪の時期はそれでよいのだ。山頂の南側の景色とは、別れがたいがずっと居るわけにもいかない。錫/白根から太郎山にかけての素晴らしい連なりは、この日ついに姿を見せなかった。下山し始めてすぐ、男性単独さんとすれ違う。足利のかたで、かなりの健脚とみた。本日我々と出合ったかたはこのかたが最後で3人のみの静かな山域だった。
(下山時、雪の斜面にいたづら書きをするYさん、道標を書いたそうだ。後ろは降りてきた社山。)
阿世潟峠から阿世潟に向かう道中。この斜面は今回も雪が潤沢にあり、しかもふかふか雪だった。(写真下)
湖畔に出る頃には、ますます天気は好転し青空がさえわたる中、雪に埋もれた林道を歩く。終始対岸にあるでっかく見える男体山や、鋭角な姿を誇る社山方面を振り返りながらの楽しいリラックス歩き。最後まで3人で楽しく歩き通せた1日になった。この日は、周囲の眺望も100%とまではいかなかったが、特に南方面の雪景色の雄大さは満喫できたし、目標の雪歩きを安全にできたこと、そして新入部員?のAちゃんのキャラもまたとても素晴らしくて、歩きそのものもだが、心情的にも心が満タンになる充実感を得られた気がする。それにしても、雪歩き初心者という新しい仲間がいるのに、自分としたことが、山頂での休憩時間以外、熱々のコーヒーを立てる休憩タイムもろくに設けず、Y姉さんとするいつものオッサン山行に付き合わせてしまった。Aちゃん、これに懲りずまた山に来てね。この日は,Yさん、Aちゃん、ホントにありがとうございました・・・。 この後、激さむの中禅寺を後にし、やしおの湯にゆっくりつかり、今市の爆弾ハンバーグで和やかに過ごせたのも良い思い出となるでしょう。 ■■
(八丁出島付近を行くAちゃん、かなりの山好き人間とみた。)
中禅寺湖の上はかなりの強風、気温はマイナス5度程度。湖面が西日に輝く図。・・・
湖なのに湖面がかなりうねり、湖岸の小木は氷のオブジェと化していた。
それと、ブログの記事内で不都合な文やフォトがあったら、メールででも知らせてください。訂正等いつでもしますので。
明日16日は、11日とはうって変わって、複雑でややこしい低山の鬱蒼とした尾根を歩く予定なので、後にレポ等で報告します。
それでは、これからも山、元気に頑張って!!
今市周辺の山をよく登っているので、暇な時このブログのぞいてやってください。
当日、麓の低山から日光方面を見ておりましたので、タイトルを見たときどうだったのかな~と思ってましたが、ななさんは、お天気も味方につけておられたみたいで、本当に良かったですね。社山の尾根から両側に広がる山なみは、何度みても素晴らしいですネ。足並みの揃ったパーティの誕生?で何よりです。ななさんの余った時間でまたお付き合いくださいませ(笑)
あの日は天気好転して本当によかったです。往路、雪の舞う阿世潟峠あたりでは、本気で鳴虫山周辺の低山歩きに変更しようかと考えたくらいでしたが。
20年近く単独が多かった自分の山歩きですが、ここに来てにわかに素晴らしい仲間が増えてきました。これもみー猫さん達のおかげですね・・・。 今回は、足尾のあの山、中止で正解だったかもしれません。みー猫さんのナイス判断、ありがとうございました。