
入山日 2013年3月30日 雨 単独 (かまど倉直下より、かまど倉山頂の一角の岩場を仰ぎ見る)
30日は、諸事情の為、午後1時くらいまでしか山歩きができない日でした。翌日、姪の仙台引越し関連の用事があるからです。31日は私は仙台です。さて30日はそんなことで、移動時間も少なく、一番短時間に登れそうな未踏の山と、一番簡単そうだと思っていたかまど倉/川化山に行くことにしました。歩き始めてすぐ小雨が降り出し山中にいる間ほぼ降りっぱなし。霧が濃く真っ白の中、ヤブ山ファンの皆さんが大喜びして読みそうな迷走歩きをしてきました。これも一生懸命歩いた結果なのですが・・・。詳細はレポの本編に書こうと思います。(以上、予告編より引用)
川化林道墓地の前 7:35 林道終了地点 7:50 稜線に乗る 8:10 ウロウロ 8:35頃 間違い尾根を下り、登り返す 9:13頃 398P? 9:48 かまど倉山頂 10:42 作業道出合い 11:44 スタート地点へ 12:14
朝自宅を出るころは曇りだったが、板橋/城山の脇を通り過ぎるころには小雨が車のフロントガラスを濡らしだした。日光市の予報は曇りなので、どうせすぐ消える霧雨だろうと思った。歩きだしは川化林道の入り口近くにある墓地の前のスペース、たそがれさんの後追いだ。(写真下)
歩きだしてすぐに林道の分岐、どちらも同じ程度のレベルの林道。話には聞いていたが、この林道は途中分岐が何度も表れ入り組んでいるらしい。ネット情報の事前準備を怠ったことを、後悔する。最初の分岐は、めざす西方向に近いと思ったほう(左)の道を選択した。しばらく道は明瞭だったが南方向に歩く局面が多く、不安になる。その時は道が蛇行している一部分と簡単に考えてすませた。
(林道歩き10分経過の地点)
歩き始めて15分で林道の軌跡が消える。沢状の地点から斜面に強引に取りつく。このあたりから雨がまた小降りだけれども降りだす。ほとんど踏跡のない急斜面、ヤブはさほどでもないが、時に倒木をまたいだり、または、回避したり。獣の踏み跡らしきは認められる。ごく稀に自分のような者もとりつくのか。ほんの微かに踏跡らしいものがある。(写真下)急斜面の直登をこなして、数分。稜線が見えてきた地点。
スタートから約35分、稜線上に乗れた。ヤブはほぼ無しの歩きやすい尾根。考えている計画通りの尾根合流地点ならあと直線距離3、400Mほど南にかまど倉山頂のポイント(写真下)
尾根道を南に進む。この頃には小雨に加え周囲はガス、朝だけだろうと思ったのでそのまま進む。尾根事態は歩きやすい。(写真下)ふと、こんな感じの気持ちの良い林を通過したりする。
少しヤブっぽい平坦地を通過すると尾根分岐がある場所にでる。スタートから約50分、そろそろ山頂に近いのだろうか、選択した尾根を進むと、期待しない西方向に進むので疑心暗鬼になり尾根分岐の場所まで数分後戻り。(写真下)その周辺にやはりどこにも山名板が無くちょっと焦る、磁石と地形図を見比べて検討、わからずトレースは記録させているGPSを出動させカンニング。かなり時間をかけ考えた結果、おおよそわかったことがコレ・・・ 最初に乗る稜線を間違っていた。自分が今いるのは、かまど倉の北側の稜線ではなく、かまど倉南東に連なる尾根の431Pあたりにいると推測できた。 さて、このあとどうしようか。雨だし、霧も濃くて何も見えないし。でもまだ9時前でもあるし、幸い今自分の立つ尾根は398Pを経由してかまど倉に続いている。当初計画コースよりは、多少長い道になるけれども行けなくはないだろう。確かこちらの方面からはみー猫さんが歩いていたようだし・・・ 結局、計画を大変更しここからかまど倉に尾根伝いにめざす事にする。
数分戻って来た道をまた戻る。倒木で時に歩きづらいが、尾根上は踏跡は薄っすらある。(写真下)行ったり戻ったり、ウロウロした周辺の小ピーク。相変わらず周囲はガスで真っ白、先が見通せず向う先がよく判断できない。(言い訳)
431P周辺のウロウロから約30分でまた悩みの尾根分岐、西へと選択した尾根は結構グングン下る。やがて進路左に今いる尾根より高い位置に尾根が確認でき、下っていたのはまちがい尾根だったことを悟る。ここを強引に進むと地形図の林道の上部に出てしまい帰ることになる。ここはいやでも登り返し、さっきのウロウロといい、ここでの急斜面の登り返し数分といい、ちょっと”いらっ”とすることが続く。斜面の途中で気を収める為もありちょっと大休止。雨は小降りながら以前降り続く。(写真下)間違い尾根を下る途中。
間違い尾根から復帰し主に西方向に進む。その辺りはいつも歩いているようなわかりやすい尾根道が続く、主に植林、展望はガスの為わからず。天気の良い時に来ないと、この尾根の評価はできないな、でもルートは案外面白いかも。間違い尾根復帰から約30分で398Pらしきピークに着く。(写真下)目印のテープが1本。ここも尾根分岐があるが北西方向を選択、方向を”キュッ”と変換するポイントのようだ。
398Pの先の尾根上にはこんな石碑?があった。
ガスは高度を上げるとますます深まり、尾根周辺はこんな感じ。まさに何の為に歩いているのかよくわからなくなる。今日は遅くも13時には帰りたいので、かまど倉だけでも行っておこうと思い出していた地点。尾根は露岩が多少目だってくる。(写真下)
398Pから30分も北方向に歩くと巨大な岩峰が目の前に出てくる。(写真下)尾根の進行上にあるのだが、この天気、それと臆病な性格なもので、このようなポイントは全て巻いていく。
巻いた岩峰に山名板があったらまずいので、巻き道から尾根上に出て過ぎた岩ピークを確認した。(写真下)
また、巨大なのが出てくる。直登はムリ無理・・・自分には。
巻き道は薄っすら踏跡がある、跡をつけている主は鹿か? たまに来るマニアの登山者か。巻き道から見上げる岩峰群、あの辺りは山頂の一角だよね、とか考えながら歩く。(写真下)
スタートから3時間強かけてかまど倉山頂に到着、こんな低山で3時間も・・・何やってんでしょうね。431P周辺での行ったりきたりウロウロと、ルーファン検討、あと間違い尾根への進行/戻り。言い訳をすればそんな所。でも山頂まで、これてよかった、一時はどうなるかと思ったから。かまど倉は、地形図に表記はなく、栃木100にもおそらく入っていないピーク。山頂直下のさっきみた岩壁は栃木100にいれてやってもいい存在感だった。
山頂の△点、三等とかいてある。少し北に尾根伝いに踏跡があり板に大展望台と書いてある場所行くが、ガスしか見えない。晴れの時見たかったな。
山頂からは来た道を戻るのもつならないので、北方向に尾根を進み、当初の登り計画ルートを使って帰ろうと思った。大展望台の先に尾根伝いに進めるかと期待したが、ちょっとムリと判断。さっき、山頂にでた感じで岩壁の間の歩ける斜面を木を掴みながらジグザグに降りよう。稜線から降りるポイントを少し南にしすぎたせいか、ちがう斜面を降りだしてしまった。少し進んでみるが、倒木またぎや傾斜もきつく、ついには岩壁の末端にでてしまい後戻り、沢状の斜面を降りようと思って、ポケットのコンパスをさぐるとある場所に無い。倒木か枝にひもが引っかり持っていかれたか。ならばと磁石の機能のあるプロトレックで方向を確認しようとすると、なんとその機能だけ使用不能。しばらく磁石機能は使用しなかった為、使用不能状態になっていることに気づかなかった。これはまずい、かなり焦る。磁石なしで急斜面下りの冒険もないな、とひとまずわかるポイントの山頂の一角まで急登をつめ登りかえし、数分。ふー、何やってんだろうね。登り返した稜線の一角の小ピーク上に偶然石祠を見つける。(写真下) 磁石を失くして、こんな天気、こんな岩峰群の上で退路を立たれてはたまらない、結構気持ちがあせっているけれど、登ってきたルートがあるのだから、じっくりそれを見つけて岩壁の下まで行こう、と気を落ち着かせる。
山頂に到達した時に見えた山名板の角度を思い出し、登って来た斜面を何とか割り出して岩壁の脇の斜面を下る。やっとひと安心、安全な鞍部まで下りそこから北に向けて尾根を進む予定がなかなか岩峰が多く、尾根上に乗れない。尾根脇を巻くような歩きづらい踏跡を辿ること数分。 (写真下)
山頂から北方向に走る尾根と思われる稜線上に出た。(写真下) ここからは方向を確認するツールが無い、またお日様もでていないので、GPSの自分の辿ってきた軌跡を見ながら自分の歩いていく方向を推測するやりかたしかない。北東から東方向を意識して尾根上を進んでいく。なんと磁石が使用できないのが不便なことか。下りの尾根は、山頂から少し北進し、その後東よりに地形図の林道あたりに向かって降りて行った。
地図データの入っていないGPSの軌跡を見ながら、疑心暗鬼で尾根を下ること30分、最後の急降下を経て作業道の残骸のようなトレースに出合った。 (写真下) 降りてきた斜面脇を仰ぎ見るとこんな感じ・・・
途中、古い作業道をいくつか合わせる。
作業道は進むにつれて次第に荒れが少なくなっていく。こんな感じの道が続いた。ここに来て、今日の迷走劇ももう治まったと感じ、安堵感が出てくる。
作業道はいつしか林道になり、作業道と出会って約15分歩いた地点でこんな板があった。(写真下) そもそも、最初、登りだしの時点でここの→に向かうべきだったポイントだろう。ましてや下りでも自分は→でないほうの道から歩いてきた。その分、多くバリエーションを歩けたと考えよう。次回は川化山にも行かなければ行けないので、その時はここから行こうか。今回は、最初の林道選択から大間違いだったことになる。その結果、尾根の歩く方向もほぼ逆回りになり、道迷い、戻り歩きを計3回。かまど倉から下る時のトラブルでは久しぶりに心が少しひやひやした。あっさり歩けると選択したつもりのかまど倉だったが、思わぬ苦戦をした、しかし、思ったより、山深いところもあり、また山頂周辺は特異な岩尾根だし、面白味があった。次回は気持ちの良い晴れの新緑の中を歩きたい。 ■■
私の場合暖かくなると山より沢へ滝見が多くなりますが、(沢の)上の方に名前などあるピークがあると、年もわきまえず、時間もロクに検討せず皆さんのレポを参考に登ってしまいます(恥笑)
どこかでお会い出来たら嬉しいですネ.宜しくお願いいたします.
円というよりも6角形でしょうか。
川化山からの北方向への尾根が厳しいところが一箇所あるという情報があるのでそれなりの準備が必要ではあるのでしょうが。
ななさんの今回の記事を読むまでは、先ずはかまど倉と川化の鞍部に出て両方をピストンするもんだと思い込んでおりましたが、431,398を含めると分量もちょうど良さそうですね。
良いヒントをいただきました、参考になります。
私のブログの感想、嬉しく頂戴いたしました。山で苦労した経験をレポにしようとすると、こんな感じになってしまいます。現場では苦労が無いほうが楽しいですが、後になってみると、苦労した山のほうが記憶に残ったりします。431P付近はちょっとわかりづらいですよね、文字の道標の類も全くありませんし、まして私の場合かまど倉の北の稜線にいるものと思ってましたのでなお更です。
お互い、このペースで栃木の山に入っているとどこかでお会いできそうですね。これからも宜しくお願いします。
墓地の駐車スペースから墓地と反対側の林の方向に入る目印が2つあったので、そこから入れば林道歩きなしで六角周回のスタートができるかもしれません(未確認)。
川化から南東400P経由の最初の降下はちょっと難しそうですね、(ノラさん情報)ロープ技術の無い自分には、習得して行くか、ハイトスさんにくっついて行くしかないようです(笑)。
こんな迷走歩きでも参考になると言われて光栄です、自分もまた川化には行く必要性が残りました。あと川化山の北にあるマルボ山を今回車道から眺めてきましたが、結構登高意欲をそそる山容でしたよ。
ご苦労さまでした。
ななころびさんの歩かれたルートですが、実は、私も検討してみたことがあります。ただのピークハントではつまらないと思ったからですが、たまたま雪が付いていたため、そして、川化山も考慮していたため、途中から考えが変わり、まっとうなコースを歩いてしまいました。
失礼ながら、迷いルートはあまりおもしろくない感じのようですね。
今回のメインの参考レポはたそがれさんのあの記事でした。結局間違って違うアプローチをしてしまいましたけど。私の歩いた431P~398P経由の尾根は、自然林も少なく大回りなので、かまど倉を登るにしてもあそこを使う人は、もの好きでしょうね。
ルート的には確かに面白味にかけるかもしれませんが、達成感一発のみといった感じで、歩き終えた感想は、すきま時間に歩いたにしては充実感いっぱいでまず満足しました。
栃木の山もいよいよ、やしおの季節到来近しですね!
雨の中、お疲れ様でした。コンパス無くなってたいへんでしたね。かまど倉には、引田橋からしか入ったことが無いので南側は未踏です。自分も林道取り付きが弱いですが、ここはどうやら難所みたいですね(笑)
コンパスを失くしちゃいけませんよね、一番大切な仕事道具です。
自分が最初に歩いた尾根、みー猫さんが歩かれたコースだと勘違いしていました。引田橋から入ると羽賀場山に行って周回がやりやすいですね。ちょっと気づきませんでした。
複雑な林道歩きから取りつく時は、慎重に地形図を確認しながら行かないとダメですね。(反省)
ここ数日、みー猫さんの例の記事を見まくってます、後ほどコメントでお邪魔します。