日光山系 ななころびのあの山の向こうに

あの山の向こうには何が待っているのだろう。7回ころんだら7回起き上がる、平凡ハイカーななころびの気まぐれ山行録です。

久しぶりに山中で、ちょっと右往左往大会    梵字岩尾根/社山

2015-09-26 03:37:44 | 山行

2015年9月21日(SW 月) 
サルモネラによる中毒で8日間連続で下痢で、SWの遠征は取りやめました。5連休の旅行が台無しになって、治療代以外にも慰謝料5万円くらい請求したい気分です。
代わりに近場で楽しい歩きができるコースはないかと考えました。8月にぶなじろうさんが中禅寺湖南岸の梵字岩から伸びる尾根を歩かれて、中禅寺湖南岸尾根に立たれた記事をみました。この梵字岩からの尾根の記録は、ネットでも他に見ないそうです。自分も地形図を見ていて、意識はしていたのですがアプローチも悪く後回しになっていました。ぶなじろうさんの記録によると、激ヤブの連続でないにしろ、断続的にシャクナゲやぶが出てきて一筋縄ではいかないようです。久しぶりにこういう歩きもいいでしょう、ちょっと楽しみに出かけてきました。


(阿世潟から先は一段と静かな雰囲気の森の中の歩きを楽しめる。)



コース: 半月山スカイラインゲート前 7:05 --- 阿世潟 7:48 --- 梵字岩 10:00 --- 1792p 11:53 --- 社山山頂 12:56 --- 阿世潟 14:12 --- スタート地へ 15:05 
阿世潟から先は、踏跡も狭まり訪れる人も少ないのが解ります。コースは整備されています。なな”は大日崎ショートカットルートの登り口より西は、全くの初歩きになるので、新鮮です。



大日崎を通過すると、シャクナゲが増えてきます。小さなアップダウンもあります。陽を浴びた湖面の緑色が綺麗です。


結構歩いた気がした頃、松ヶ崎を通過。ここからの尾根も、いつか歩いてみましょう。


歩き始めて、1時間45分程度の場所から、眺望が一瞬開けて白根方面が見えました。この方向から見るこの風景は新鮮です。



歩き始めて2時間くらい経って、トレラン青年一人とハイカーの女性一人とすれ違います。梵字岩に近づくにつれアップダウンの比率が多くなってきたような・・・。
途中、ちょっとした沢を何度か渡る橋を渡って進みます。



白岩でちょっと寄り道。白岩の上に立つと、見事な眺望が広がっています。太郎山の雄大な山容をちょっとアップで。



約3時間歩いて、取りつき地点の梵字岩に到着です。登山口まで3時間ですか。なぜか歌ケ浜からスタートしたからこうなったのですが、登山口まで3時間の林道歩きと同じですね、この時間経過の多さは取りやめたアルプス歩き的で、こりゃいいわ。



梵字岩の標柱を少しだけ通り越した地点から尾根に取り付きます。すぐに尾根センターに乗って、想定通りシャクナゲ尾根歩きになります。(P ↓) 最初シャクナゲの中をなんとか歩ける程度、でもすぐに進行に厄介な密度になって、踏跡を見つけつつ左右に巻いたり、尾根センターに戻ったりの繰り返しをしながら登っていきます。




尾根左側を巻く局面、この辺は難なく歩きやすい巻き道を探しだせます。



尾根センターでなんとかシャクナゲの中を進める地点(P ↓)は、くぐったり枝を分けたりして、こんな場所を進みますが、それもそんなに長い期間ではないです。



ヤブを避けたり、突っ切ったりしながら進むこと30分ほどで、シャクナゲ地帯から一旦は逃れられたようです。しばらくは日光らしい、針葉樹中心の樹林帯の中を進みます。ヤブからは解放されますが、やや急な斜面が続いたりします。でもヤブで格闘する時よりはスムーズに進めます。



尾根の左脇の斜面を見ると、かなりの急傾斜なのがよくわかります。この辺の感じは、すぐ近くの大日崎尾根と同じようです。



密なヤブが、またいつか出てくるのは知っているので、障害やぶが出てこないうちに距離を稼げれば、と思いながら登っていると、どうしたことか案外そんな局面が想定より長く続いたりします。尾根はいつしか、気持ちの良い開放的な森の中を進んでいったりします。



さらに、密なヤブは無く笹原の森に変化していきます。この中盤の尾根の綺麗さは、少々意外な気がしました。




大日崎ショートカット尾根のような、爽快な障害ヤブのない尾根歩きがしばらく続いて、かなり距離を稼げました。尾根に取りついて1時間10分ほどのところで、またシャクナゲの密な場所が現れます。この辺も微かな踏み跡や、巻きを模索しながら前進です。(P ↓)


シャクナゲのヤブを抜けると、一般ルート?と思えるような開けた場所に出たりもします。(P ↓) ヤブの中も、こういった開けた場所もそうですが、やはり程度の差こそあれ、薄い踏跡があるのは、鹿の行動が要因かなと思います。尾根上には、ここかしこに大量の鹿の落しモノがありますし、鹿の足跡のような細い足跡が土をえぐったりもしています。



また、開けた森の中を進む局面。



かなり尾根上部にきたはずです。先ほどから社山山頂部の稜線方向にガスが出ていましたが、自分のいる尾根もガスに巻かれてきたようです。
(目指す1792P、方面はガスの中 )



シロヨメナでしょうか。尾根の上部でたくさん咲いていました。



標高を上げたので、周囲はすでに色づき始めた木々もあって綺麗です。日差しがあればもっと綺麗に発色するのですが・・・



だいぶ1792Pに近づいた雰囲気が出てきて、もうヤブはないかなと思った頃、この尾根で最大級とも思える密ヤブがおでましです。最初は中央を薄い踏跡を追って歩いて、途中から右往左往して、巻きを模索して進みます。



左に行って巻きに失敗して、右に振れて巻きを進行中、ヤブのトンネルをくぐって歩いている時、偶然見つけた緑のとてもきれいな空間です。(P ↓)



巻きからまた尾根のセンター上にでて、また密ヤブに捕まり今度も左に行って、踏み跡がシャクナゲの壁で行き止まりで、右に振れます。右にしっかりした踏跡がありました。(P ↓)




巻いている最中に偶然見つけた紅葉の木々。



でもって、最後のヤブも無事切り抜けて、目先がすっきりしてこの尾根も終わった感が漂います。もう少し晴れた日に歩きたかったですが、尾根取りつきまでのアプローチも長いし、何度もヤブ地帯もあるので、達成感はあります。ヤブは事前の想定よりはおとなしかったという印象です。



1792P に到着。 猛烈にガスっていて、風もあります。風にあたらないようにして、座ってパンをかじっていると、鼻水が垂れてきました。



1792Pでは本来、爽快な眺望を得られるはずですが、何も見えない今日はそそくさと数分で退散です。ここからは社山へ向かい南岸尾根を歩きます。途中鹿道に騙されて、行かないでいいピークに行ってしまい、道をロスト。コンパスのズボンのポケットを探ると無くて、どこのポケットを探っても無くてかなり焦りました。ちょっと前まで、見ていたので落としてしまったのか、と諦めて数分歩いていると、ザックのいつも入れないポケットに入っていて一安心。道ロストで数分ロスりました。



社山、直下の急登地点。ここらは3週くらい前来たばかりです。



珍しく誰もいない社山山頂は、時間もおしているので簡単に通過です。



社山から一般ルートを阿世潟に下りだすと、周囲はガスが徐々に晴れてきて、湖畔や半月山の方面も見えてきました。八丁出島も淡く色づき始めてますね。



色づき始めた木々の向こうに、赤倉山方面と備前楯山。



阿世潟に到着して、今日の山歩きは終了です。ここからは朝歩いた湖畔を歌ケ浜に向けて戻るだけです。



最近のパターンで、山を下りてくると下界は晴れてきたりして、この日もそのパターンです。振り返ると、社山が光ってそびえています。
食中毒症状1週間以上を経て、やっと連休の1日を歩けて案外体はしっかりしていました。みっちり歩いて8時間だから、歩き的にはまあ満足です。今日登った尾根も変化があってよかった。梵字岩までの中禅寺湖南岸の湖畔を歩けたのもよかったのではないでしょうか。 ■■




最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
このコース良さそうですね (ノラ)
2015-09-26 10:53:53
ななころびさん おはようございます。て言ってもどこかへお出かけか,会社でしょうか。サルモネラから解放されているようでなによりです。このコース気にいりました。薮と薮の間のバランスがいいです。松ゲ崎と黒桧岳の取り付きまでがまだなんで,近いうちにトライしてみようって気になりました。有難うございます。
返信する
ノラさん (ななころび)
2015-09-26 20:09:47
こんばんは。今日は会社でした(笑)。
サルモネラ、最悪期は脱しましたけど、まだちょっと変なので、投薬中です。
梵字岩の尾根はヤブも適度にあり、面白いと思います。
尾根取りつきまでが、ちょっと遠いですけど、いづれ中禅寺湖は一周全部、踏んでみたいですよね。
社山山頂到着まで、歩き約6時間って、結構大変な山みたいじゃないですか。
返信する
Unknown (ぶなじろう)
2015-09-29 21:12:30
今晩は。
私は、この尾根を腰痛発症中に登ったせいか、あまり爽快感を得られませんでした。健常者の方が登ったらどんな印象なのだろうかと思っていました。
ななころびさんにおかれましては、サルモネラ菌におかされての歩きだったようですが、中々の好印象を得られたようですね。
もう2~3南岸尾根へのアプローチコースを考えていたのですが、ななころびさんの印象が後押ししてくれそうです。当分、まともな山歩きはできそうもありませんが、そのうちに行ってみます。
返信する
ぶなじろうさん (ななころび)
2015-09-30 05:14:41
こんにちは。
腰痛を患われているようで、お見舞い申し上げます。私の場合はサルモネラといっても、下痢がひどかっただけで、歩きにはほとんど影響なかったようです。
今回の歩きは、まさにぶなじろうさんの記事に後押しされて行けたようなものです。同じ歩くにしても、前例の記事が無くて踏破できるかどうか判らない状態での、ぶなじろうさんのチャレンジは、より大きな意味というか達成感が得られると思います。
どうしても、私はだれかの後追いが多くなってしまいます。
あの周辺でも、まだいろいろ狙うコースがあるみたいですね、また面白いコースを是非紹介してください。
返信する
梵字岩尾根 (瀑泉)
2015-09-30 17:48:15
と聞いて,知った名前だなぁ~と思いながらも,「はて?」と思いましたが,そういえば,白岩の先でしたネ。中禅寺湖南岸については,湖岸一周も含めて過去3回歩き通していますが,直ぐにピンときませんでしたヨ(汗)。
ナルホド,此処だったら,取付きまで3時間も納得ですネ。
この尾根は,あの大日崎の展望地から眺めた時に,気にはなったのですが,こういう感じだったんですネ。
現時点で挑戦するかは?ですが,根性なしの自分なら,菖蒲ヶ浜から黒檜への周回になりそうな気がしますヨ。。。
返信する
瀑泉さん (ななころび)
2015-09-30 23:16:30
こんばんは。
中禅寺湖南岸を3回も踏破してるんですか? 凄い。秋深まってから良さそうですが、その頃っていろは坂を車で走りたくないです(笑)。
時計回りだと3時間くらいかかりますね、トレランとかなら、別でしょうけど。結構ぐにゃぐにゃルートで距離があります。
梵字岩の尾根自体は、ほどよいヤブと、ほどよい爽快な区間のバランスがよく、楽しめるかと思います。
瀑泉さんの嫌いな、あの忌々しいテープもありません。
ぶなじろうさんと私の記事が世にでて、ここに不要なテープを付けられないことを祈ります。
返信する

コメントを投稿