今回読んだ本。
食品の裏側
みんな大好きな食品添加物
この本を読んで、
何も考えずに安価な商品を買うのではなく
気をつけられる所は気をつけながら
賢く買い物をしたいものだと思った。
消費者は少しでも食費を下げるためにスーパーで安い食材や調味料を買おうとする。
でも、安いから安易に飛び付くのではなく
どうして安くできるのか、
一旦考えて欲しいと筆者の阿部司さんは言う。
例えば特売醤油はなぜ安いのか?
昔ながらの醤油の原料は、大豆と小麦と塩とこうじで出来ている。
こうじから作られた酵素が、大豆や小麦のタンパク質をアミノ酸に、でんぷんを糖分に変える。
これが醤油のうまみのもと。
醤油の色はアミノ酸が糖の一部と結びついてできた色である。
しかし、出来上がるまでは一年以上かかる。
これをもっと早くコストをかけずに作るにはどうしたらいいのか?
うまみのもとであるアミノ酸を作る
=
油を絞った絞りかすである脱脂加工大豆を塩酸で分解する
↓
化学調味料でうまみを出す
甘味料で甘味をつける
酸味料で酸味を出す
増粘多糖類でコクととろみを出す
カラメル色素で着色
香りづけに本物醤油を少々
日持ちさせるために保存料を入れる
↓
醤油風調味料が出来上がる。
我が家にある特売で買った醤油と、
この本を読んだ後買った丸大豆醤油のラベルを比べてみると。
上が安い醤油
下が丸大豆醤油。
丸大豆醤油のラベルの方がシンプルだ。
味を舐め比べてみると、
味が全く違うことが分かる。
これには本当に驚いた。
特売醤油に変えてから、
お刺身に付けるとどうしても合わなくてマズいなぁと思っていた。
刺身醤油を使わないからなのかと思っていた。
子供も途中で気持ち悪いと言って、
大好きだったお刺身を残すようになった。
お刺身が身体に合わなくなったのかと思っていた。
でも原因が分かった。
つけるお醤油の味が、まったく変わってしまったからだ。
食材を買ってきて家で煮物を作れば健康的。
と思っても、
調味料に添加物が入っていたら
添加物まみれの煮物になってしまう。
もう一つ、無料で使い放題のものがある。
なぜカフェに置いてあるコーヒーフレッシュは
無料で使い放題なのか??
知っている人は知っている話だが、
コーヒーフレッシュは牛乳や生クリームから作られているのではない。
植物油に水を混ぜ、乳化剤という名前の海面活性剤で白く濁らせ、ミルク風に仕立てたものだから安く出来るのだ。
これも、大袋の裏を見れば分かるという。
植物油脂、乳化剤、増粘多糖類、PH調整剤、着色料、香料
この本を書いた阿部司さんは研究者ではなく
食品添加物商社のトップセールスマンだったそうだ。
なぜ添加物まみれの食品が出来るのか。
それは消費者が安物に飛びつくから
安いものしか売れないから
売る側はどうしたら安いものを提供できるのか
考えた結果の出来事なのだろう。
現場を知り尽くした筆者の言葉は
リアルで思わず唸ってしまう。
読みやすく身近な食品の話題なので興味もあり、夢中になって一気に読み上げてしまった。
阿部さんか言うように
まず手に取った商品をひっくり返して
ラベルに書かれた内容を読む事から始めたい。