ロザリオをもつ聖母マリア
いままで私自身が緑のスカプラリオを配るようになった事情を説明して
きましたが、その段階でどうしても「緑のスカプラリオ」がどのような
ものであるかを説明したリーフレットのようなものが必要になってきました。
いままで一人ひとりに口頭や手紙などで説明してきたものを整理して
説明文を作成してみました。
また、この説明文は不思議のメダイと緑のスカプラリオの発祥地でもある
聖ヴィンセンシオ愛徳姉妹会にも送り、助言をいただくことができました。
下記の点線枠内にリーフレットの説明全文を転載いたしましたので
一人で祈られるかたもグループで祈るかたも、参考にしていただき
「緑のスカプラリオ」に込められたマリアさまの思いを多くの方が受けとめて
くだされたら幸いです。
(実際のリーフレットはB5版の両面印刷となっており、これが四つ折りとなって
B8サイズの小さなパスケースに入っています。こうすると祈り文とマリアさまの御絵が
表に、説明が内側となりすぐに祈りに使えるようになりました。)
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緑のスカプラリオの祈り方(例)
(緑のところを唱えます)
(祈願)
この緑のスカプラリオを持つ家族、親族、
恩人、友人のために祈ります。
(基本の祈り)
聖マリアの汚れなき御心よ、今も臨終の時も我等の為に祈り給え。
(せいまりあの けがれなき みこころよ、いまもりんじゅうのときも
われらのために いのりたまえ。)
(追加の祈り)
神の御母(みはは)よ、わたしたちはご保護を仰(あお)ぎます。
いつ、どこでもわたしたちの祈りを聴き入れ、御助けをもってすべての
危険から守ってください。アーメン。 (必要に応じて祈りをつけくわえます)
(1)緑のスカプラリオとは何でしょう?
タテが5cm×ヨコが3cmの大きさの、お守りに似た「御札(おふだ)」。
緑色の小さな布模様でつくられ、緑色のひもでつりさげられています。この「おふだ」は
「緑のスカプラリオ」と呼ばれています。
スカプラリオとは「聖母マリアの聖なる衣(ころも)」という意味です。
片面には光を放つ(はなつ)聖母マリア、裏面には聖母の御心(みこころ)をあらわす燃える心臓が剣
でつらぬかれている絵があります。( これはイエスが十字架の上でお亡くなりになられたとき、
母である聖母マリアは、その十字架の下におられて御自分の胸に剣を刺されたように御心をお痛めに
なったことをあらわしています。)その心臓のまわりには「聖マリアの汚れなき御心よ、今も
臨終の時も我等の為に祈り給え」という聖母マリア御自身がお示しになったお祈りのことばが
書かれています。
(2)聖母マリアの御出現
「聖母マリアが人びとのまえに出現された」といわれると驚く人が多いと思います。カトリック教会は
昔から聖母マリアを最高の聖人として敬ってきました。そしていままで聖母の御出現の報告は非常に
多く、伝えられた話としては数千件にもおよぶといわれています。
そのため教会は御出現の報告があった時は、しっかりと調べてほんとうに真実であると認めたもののみ
公認してきました。このため、不思議のメダイの聖母(1830年)、ルルド(1858年)やファチマの聖母(1917年)などいままで認められた御出現は数十件にも満たず決して多いものではありません。
この「緑のスカプラリオ」もローマ教皇のピオ9世により、1863年と1870年に認可を受けました。
(3)聖母マリアに出会い「緑のスカプラリオ」を示されたシスターはどんな人だったのでしょう?
シスター・ビスケイブリュは1817年11月11日、フランスのピレネー地方で生まれました。
そして次の日に洗礼を受け、ジュスティーヌの洗礼名を授かりました。成長した彼女は22歳のときに
神の呼びかけを聞き、聖ヴィセンシオ・ア・パウロ愛徳姉妹会という修道院に入りました。
1854年に起こったクリミヤ戦争でシスター・ビスケイブリュは愛徳姉妹会のシスター達と共に負傷した
兵士の看護に身をささげました。野戦病院での困難に満ちた状況のなかで働く愛徳姉妹会のシスター達の
献身ぶりを見て、信仰や国籍にかかわらず人びとはその働きをほめたたえました。そしてほかの宗教の
人たちのなかでもそれを見習う動きが出てきました。
このシスターたちの働きを見たイギリス女性ナイチンゲールは愛徳姉妹会と同じような組織を自分の
国にもつくりたいと思い、フランスのパリまで見学に行ったほどでした。その後もシスター・
ビスケイブリュはフランスにもどり、いろいろな病院で働き、まわりのシスターたちから彼女が
ほんとうに患者たちに深く献身し、貧しい人びとに真に仕える者であることを賞賛されました。
(4)聖母マリアがシスター・ビスケイブリュに出現される
1840年1月28日、この日、シスター・ビスケイブリュが聖母マリアの御像の前で祈っていると突然、
目に見える姿で聖母がシスターに初めて出現されました。 聖母は足にまでとどく長い白い服を着て、
華やかな青いマントをつけていて、両手に御自分の心臓を抱いておられました。その心臓からは
たくさんの光線が出ていました。聖母はジュスティーヌが修練の期間に5回出現され1840年9月8日の
聖母の御誕生日の祝日に出現されたときには、聖母は右手に炎に燃える心臓を持ち、左手には
緑色のスカプラリオを持っておられました。「緑のスカプラリオ」の絵にある心臓や聖母マリアのお姿、
祈りの言葉はこの時、聖母ご自身がシスターに示したものでした。
(5)緑のスカプラリオの祈り方について
唱える祈りは「聖マリアの汚れなき御心よ、今も臨終の時も我等の為に祈り給え。」だけでよいのです。
また一例として緑のスカプラリオの祈り方(例)もできます。はじめに、(祈願)を唱えれば、
緑のスカプラリオを持つ人々同士で祈りあう場合、互いに神の恵みを受けあうことになります。
(基本の祈り:聖マリアの汚れなき・・)は聖母ご自身が示された祈りですので、少なくとも
一日一回唱えなければなりません。(追加の祈り)では必要に応じて自分の願い・感謝・家族友人の
ための祈りなどを自由につけ加えることができます。
こうすれば聖母マリアがイエスにあなたの祈りを取り次いでくださいます。そして聖母マリアを通じて
イエスを愛するように導かれます。
(6)緑のスカプラリオで聖母マリアが望まれていること
臨終の床にあってシスター・ビスケイブリュ(1903年9月23日帰天、享年85歳)は、こう繰り返し
言いました、「聖母を愛しなさい、深く愛しなさい、聖母は大変美しいお方です」と。
そのためには聖母のことをよく知り、その徳にならうことが大切です。聖母マリアのお望みは、
この緑のスカプラリオが信仰深い心で多くの人にくばられて、たくさんの神の恵みが得られる
ことでした。
希望の色である「緑のスカプラリオ」は、
汚れなく清い御心の聖母マリアから私たちに与えられた愛のしるしなのです。
(7)聖母マリアの御約束
<聖母マリアは「緑のスカプラリオ」の祈りを唱える者に次のように
約束されました。>
○ 信仰のない人は信仰の恵みを受け、すでに信仰を持っている人はさらにその信仰が強められます。
○ あなたがこの「緑のスカプラリオ」を身近に置いて祈るならば 悪の力から守られます。
○ あなたが一生を終えて臨終をむかえる最も厳粛(げんしゅく)な時、汚れなき聖母マリアは
あなたを守り、助けてくださいます。
○「緑のスカプラリオ」にはそのほかにも多くの御恵みが約束されています。
(そのためには信頼深く祈ることが大切です。事実、信仰をもって信頼深く、忍耐強くこの祈りを
忠実に唱えたために多くの回心と精神的、肉体的にも多くのいやしが得られました。
このことはフランス各地だけでなく、全世界にも記録され、いままで続いています。)
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緑のスカプラリオの入手方法
「いつくしみセンターのWebショップ」を検索して注文できます。
緑のスカプラリオ - いつくしみセンターWEBショップ (fc2.com)
一枚(108円)から購入できます。
なお、これにはリーフレットのような説明文は付いていませんので
上記した説明文をご利用ください。
なお購入時には、まだ司祭により祝福されていませんので、ぜひカトリックの神父様に
「祝福の祈りをお願いします」といってお願いしてください。(時間はかかりません)
また何かご質問がございましたらコメントしていただければ幸いです。
(その4に続く)
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以下の「兄弟ブログ」もぜひごらんください。
(お互いの知識を補うような関係となっています)
「最も小さい霊魂」の会を知っていますか?
https://blog.goo.ne.jp/hanaku6
イエズス・キリストご自身がシスター・コンソラータに啓示して
創設させた「祈りの会」のことが詳しく書かれています。
また、永遠の命にいたる「三つの祈り」についても説明されています。
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第1部 信経
第2部 秘跡
ー以上ー