前回の記事です~。
http://blog.goo.ne.jp/chimpao/e/4754d2b0c6dfb6cbf6bc7e17c7b6ad21
ぼくは、二度寝の誘惑に抗えず、結局、自分の部屋に
留まった。
「畏れるな!! 気持ち悪いのは、映像だけだ!!
目を瞑って、上から布団を被ってれば、
なんてことないじゃない !?」
って計算もあった。
…………
でも、それは甘かったのです…………。
映画の冒頭、のどかな村の生活が始まる。
しかし、やがて、ぼくが気分が悪くなった問題のシーンに
差し掛かる…………。
(ネタバレになっちゃうから、言わないけどね?)
ざぐしゅ!!
あからまさに、刺突系の効果音。
音だけなのに……
ぼくの脳裏に、初めて見た時の映像が
まざまざと…………
『ぎえああああ』
『あ~うううあ~』
悲鳴 & 嗚咽
このシーン、聞き覚えある。
思い出してきた。(書くのもおぞましいので描写は割愛)
くらり
……あれ……。
なんか、気持ち悪くなってきた……。
だ、ダメだ…………。
サウンドオンリーで失神しそう
ぐちゃっ!
なんか、湿ったモノを叩きつぶす効果音。
~ふらぁっ とどめキター!!
目の前が紫色~緑色の、靄がかかったようになる。
吐き気、目眩が襲ってくる。
……部屋がぐるぐる回るよ~。
手の指先がジンジンする。
寝てて卒倒。……初めての経験。
予め布団に入っていたのは、幸か不幸か。
倒れる手間が省けて良かった (ちょっとチアノーゼ気味)
コレって 転ばぬ先の杖?
みたいな。
ぼくの精神が人知れずギブアップしても、
姉は再生を止めない。
ってか、時々
「あはは」
とか、笑い声が聞こえる。
残虐シーンを見て笑えるアンタは、
何超人だ!?
映画は続く。
マインドクラッシュ効果音も垂れ流し。
地獄の責め苦は、永遠に続くかと思われた。
ってか、姉。 マィ シィスタァー…………。
この映画が、こういうシーン満載だって…………
予め知ってたんだろ!?
じゃなきゃ、こんなぼくの弱点をピンポイントに突いた
嫌がらせなんて、出来るはずないだろっ!!
ぼくは 情けないけれど、布団で耳を防御しながら、
嵐が通り過ぎるのを、ただひたすら待った。
DVDの取り出しボタンを押そうかな、
とも思ったんだけど、
そんなことしたら、うちの姉のことだ。
「ちょっと!! アンタなんてコトしてくれんのよ~!!
あ~あ。雰囲気ぶちこわし!!
これは もう一度初めから見るしかないよね~!?」
にやにや。
……って、ゼッタイ言い出す。そして実行する。
もう、それは間違いない。
だから、ぼくは ただひたすら貝になった。
……時間が、ゆっくりと過ぎていく。
こんなに遅い流れは、
修学旅行で、
ぼく一人だけ深夜の廊下に座らされた時以来…………。
アレはツラかった…………
でも、最後の方は、音で聞いてる限り、
アクションがメインになったみたいで、
バイオレンスな効果音は穏やかになってきた。
精神状態も安定してきたので、チラッと振り返ってみたら、
何故か主人公が沼で溺れかけてて、
『なに唐突に沈んでるの!?』
って思ったりした。
思う余裕が出始めた。 ホッ
そして エンドロール~
終わった。 あ~。途中はどうなることかと思ったけど、
何とか乗り切った。
……さて。遅くなっちゃったけど、今から寝ようかな。
ってか、アポカリプト 。
2時間超あるんだね。……長い 。
ぼくは姉に言った。
「今からちょっと寝るから、出ていって?」
姉。
ニヤリ。
……え?
なんで、そこで嗤うの?
「いや、ちょっと待ってよ。アタシ まだ…………
することあるんだ。この部屋でね」
ニヤニヤ
「はぃ?」
「…………これからさ、
アンタに頼まれてた
アポカリプトの感想
聞かせてあげようと思うんだけどさ?
イイよね?」
……絶
……句
ああ。確かに頼んだよ。
「~見たあと、どんな映画だったか、教えて~」
って。(前回記事参照です~)
ああ!! 確かに言いましたけれども!!!
でもね。
このタイミングで、って指定した憶えはないよ?
もう既にお腹いっぱいですからっ!!!
鬼……。
鬼ね? アンタ。姉の皮を被った鬼 ね?
ぼくは、この目の前の鬼と、自分との血縁について、
真剣に疑いを抱き始めていた。
つづく
まだ続くのかよ!!