アポカリプトを姉に見せた。 ～前編～

２月２０日　水曜日の話をご参照ください。

さんこうきじ　（単なる　過去記事）

http://blog.goo.ne.jp/chimpao/e/c51bdcf90bd489a5b793cfe383517a48

 

※　このブログには、暴力的でグロテスクなシーンが含まれる映像に、

ノックアウトされた人間の　哀れな末路が描写されています。

（ま、まわりくどい……）

ご注意ください。

　

　

 

ぼくは、映画　アポカリプト　の中盤の生け贄シーンで、

見事ノックアウト。

　あまりのショッキングな映像に　～冗談じゃなく～　立つことはおろか、

座っていることも　ままならなくなったんだ。

 

 

　

　スマブラもちょっとやったんだけど、気持ち悪くって、吐き気とかしちゃったから、

早々に切り上げて、その日は寝たよ。

 

 

 

 

　翌朝、ぼくは因縁の『アポカリプト』-ＤＶＤを、　汚れたモノを触る時のように、

指先で　ちょいっ　と摘むと、姉の部屋に放り込んだんだ。

　

 

 

　なぜそんなことをしたか。

 

 

　

　答えは簡単。

　もう、自分で最後まで見通す勇気はない　

けど、

さりとて、

 

 

払ったレンタル代を　そのままドブに捨てる勇気もない。

 

 

 

　姉に見て貰って、あらすじだけ教えてもらおう！！

という　さもしい魂胆だったのだ！！

　

 

 

　

　ぽいっ。バイバイ、アポカリプト。。。。。あたらしい生活に、早く慣れるんだよ

　

 

 

　ＤＶＤは、姉の枕の上に落ちた。　机に向かってた姉が気付いて、

ＤＶＤを取りに行く。

 

 

 

「ん～？　　ナニ、これ」

「……んと、アポカリプトって映画なんだけど」

「…………まぁ、見れば分かる。……で、それがなんなのって、聞いてんだけど？」

　

 

 

　～躊躇いの空気～

　

 

 

「………………あの、さ。……その映画、ぼく、見る時間ないから、代わりに、見て欲しいんだよ……ね」

 

 

 

「…………ほう。　　アタシに代わりに、ねぇ」

 

 

……ん？　姉、今、嗤って…………？　気のせいだよね。

 

 

「じゃあさ、プライベートライアンの時みたいに、後であらすじだけ教えて欲しいって言うんでしょ？」

　……えらく、物分かりが良くない？

　ん？　　ってか　プライベートライアン？　

　そんな話、前にあったような…………。

　ま、いいや。

　

　

 

 

「あ、うん。そうしてくれると、ぼくも助かる。お願いね」

「オッケーオッケー。　ただ、アタシもそんな暇じゃないから、見るの日曜になるけど、イイ？」

「あ、日曜ならギリギリ　オッケーだよ」

 

 

「ぬーぬー（姉の了承時、特有の変な鳴き声）。　そっかぁ。日曜日が楽しみね？

　　ね？　　ちんぱお？」

「え……？　いや……そ、そうだね」

 

 

　姉が、こんなに映画を楽しみにするのって、久しぶりな気がする。

　何故か、この時　ちょっと悪寒がしたけれど、さして気にも留めず................

　

 

 

　

　そして、日曜日は来た。

　

 

 

　あさの６時半に起きて、Wi-Fi　でスマブラをお仲間さんとやって、

それからご飯食べて、

　

 

 

　さぁ。日曜恒例の……

　………二度寝！！　

　日曜日はこれだ～ぜ～っ！！

　

 

 

　ぼくは、布団に再び潜り込んだ。

 

 

　

　ぬくぬく。

　２時間前に、自分が抜け出た時の体温がまだ残ってる。

　しゃ～わせ～。

　

 

 

　

　……コンコンコン。

「ちんぱお、いる～？」

　

 

 

　何故か、いつもは入る時にノックなんてしない姉が、今日に限って聞いてきた。

「いるよ。　でも、　寝てるから、あとにしてくれない～？」

「いや。　寝ててイイから。　アタシ気にしないで、勝手に寝てて？」　

「え？　ヤダよ、独りにしてよっ！」

「ぬーぬー。ま、まままままま。気にしない気にしない。一休み一休み、ね？

　アタシはただ、　ＤＶＤ見に来ただけ　だから！！」

 

 

 

　そのまま、ズカズカと入ってくる姉。

　

　

 

…………。

…………………………え？

　

 

 

　

　

なんつった？　今　姉。　ええ？　おい！！

　

 

 

　「な、なんて言った？　今」

「まーまーまー、寝てなって！！　アタシに構わず」

　

 

 

　ぼくの部屋にテレビはない。あるのはパソコンだけ。

 

 

「どーやって見るのさ！？」

「ん？　この部屋でＤＶＤ再生できる機器っつったら、一つしか　なかろ？」

 

 

　躊躇いもなく、ぼくのパソコンの電源を入れる　姉。

　……でも、あれだよ？

　

「無駄だよ？　あの、パスワードかかってるから」

　勿論、パスワードを　ぼくが入力してやる気もない。

 

 

「あ。知ってる。…………でも、心配しないで？」

 

 

 

　認証画面。

　ぽち。ぽち。ぽち。ぽち。

ぎゅい～ん（ＨＤを活発に読み始める音）

 

 

 

ようこそ（by ＸＰサービスパック２）

 

 

 

　

　

「ええええええ！？

　なんで

　なんでパスワード知ってんの！！！？？」

 

 

「ふんふん。じゃあ、ディスク入れま～す」

　

 

 

「無視した！？　なんで無視した！？」

　

　ぅいいいいん。がしゃこん。きゅるきゅるきゅるきゅる……

　

 

 

　うわあ。ディスク読み始めちゃったよ！！

 

 

 

ってか、

　

　マジで、ここで見る気ですか！？

　

　やめ……ちょ……。

　

 

 

　ぼくは、逃げ出したい衝動に駆られた。

　でも、二度寝は　ぼくの日曜日　その午前を彩る、大切な儀式。外すわけには……。

　　

 

 

　

　……今でも後悔してる。

　この時、形振り構わず逃げてれば　良かったんだ。

　ぼくは、後々、振り返る度

　この時のぼくを　鞭で３回ほど叩きたい衝動にかられるんだ……今でも。

つづく

 

 

 

 

続くのかよ！！

　

 

 

 

 

　

明日の更新予定～

akiraさんとか、チャンさんとやったプレイの考察とか

書いてみようと思ってます。

題して、

 

「ピンクで丸い物体　ＶＳ　超弱いぼく」