デグーのこむぎと暮らす博士学生の日常

博士課程の備忘録として、日常の出来事を気ままに記録していきます。

竹藪のカフェと最終審査

2019-01-23 20:04:22 | 日記
他大学の博士の先輩Nが最終審査として論文公聴会を開催するということで見学へ。
学会でよく一緒のセッションになっていた方で、もう会うことがないと思うと、少しの寂しさを感じてしまう。


助教のKM先生と一緒に行ったのだが、偶然にも昨日、その大学の最寄り駅近くにあるカフェがテレビで紹介されていたので、
少し早めに到着し、竹藪の中にある廃墟のようなそのカフェへ。木のぬくもり溢れる店内に柔らかい日差しが差し込んでいた。
フレンチプレスで淹れられたコーヒーは豆そのものの香りを残しながら、程よい苦みを感じさせてくれる(と、店員さんが説明していた)。
会計時、KM先生が新婚の奥さんのため、申し訳ばかりのスコーンを購入していたのを見逃さない。

さて、公聴会は、40分程度の口頭発表の後、質疑応答を50分程度行うという流れであった。Nさんの発表は何度も学会で聞いたことがあったが、そこで聞くのは研究の断片に過ぎない。一つのストーリーとして研究の全体像を知り、これまで聞いてきた内容がつながったような感覚があった。
まだまだ断片的な結果しか持たない僕にとって、博士課程の研究に区切りをつけるということがいかに難しいかは計り知れない。
質疑応答は、審査が三回目ということもあり和やかな雰囲気の中進められていた。時々、主査の先生が議論の助け舟に入るも、その語調は優しく、的確にNさんを答えに導いていたように思う。三年間で築き上げたNさんと先生との信頼関係が垣間見えた気がした。

公聴会を終え、Nさんが安堵の表情を見せていた。お疲れさまでしたと声をかけ、今度飲みに行くことを約束し、別れた。僕も2年後、晴れやかに卒業できるといいなと思いつつ。

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