デグーのこむぎと暮らす博士学生の日常

博士課程の備忘録として、日常の出来事を気ままに記録していきます。

論文賞

2019-04-27 00:27:43 | 日記
3月に出版された論文が、雑誌内での選考を通り論文賞に選ばれたようです。正式な表彰は表彰式を待つことになりますが、とりあえず受賞の連絡をいただきました。週初めのポスター賞に続き、大変光栄です。

この論文は11月に投稿し、査読を経て3月に出版となっていたものです。この論文のための主要な検討は昨年の8月から10月くらいに行ったものでした。この時期は、本当につらい時期だったのを覚えています。次はいけるぞと思った試みはことごとく失敗に終わり、毎日虚無感を抱えて家に帰っていた気がします。しかも運の悪いことに、今では良き話し相手となってくれているYさんは入院しており、M2のみんなも帰国やインターン等で不在という状況で、話し相手すらもろくにいないというなかで非常に孤独でした。社会人になった同期たちに愚痴ることなど情けなくてできませんでした。研究が好きと言い博士に行った人間が半年かそこらで弱音をあげている、これほどに自己矛盾な状況はないと自覚していたからです。相談された友達の方でもコメントに困るに窮するのが予想できますし。ちょうどその頃始めた筋トレだけが一日の楽しみでした。それでも、博士進学時の熱意の貯蓄がまだ残っていたのと、いくら何でも数ヶ月後には結果が出ているのではという、若者ゆえの根拠のない楽観から、何とか実験室に通い続けるという日々でした。しかし、そうしているうちに本当にいつのまにか、自分でも気づかないくらい少しずつですが、失敗で外堀を埋めるようにして、うまくいく条件みたいなものが分かっていき、論文として出せる結果が出揃ったという感じでした。苦労していた分、結果が出た時の喜びも大きかったのも覚えています。

今回の受賞でその頃の苦労が少しは報われたような気がするのと同時に、苦労の後の喜び、論文にまとめ上げた後の達成感や解放感を思い出しました。ただ正直、投稿した論文の質は決して高くなかったと自覚しています。助成金などで不採用になった時に自分に言い聞かせることですが、こういうのはあくまで相対評価であるとともに、審査員の興味との相性があるので、運の要素が強いのも事実です。受賞等に慢心することなく、ただ過去の自分を少しずつ超えていけるように研究に取り組んでいこうと感じています。また、研究に苦しい局面があるのは変わりませんが、当時の孤独な時期とは異なり、今は仲の良い先輩、後輩がたくさん周りにいてくれて、苦労を乗り越える(あるいはやり過ごす)ことができているので、この環境自体が幸せであることを改めて感じています。

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2 コメント

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Unknown (civil_doctor_student)
2019-05-01 01:43:25
たしかに昨日みんなと会ってそうだったと思ったよ。
ありがとう😊 11君も東京来るとき教えてね。
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Unknown (11)
2019-04-29 23:54:45
さすが高得点男ですねー。同期にはいつでも愚痴ってください笑
会話したいし、みんな何か抱えてるよ笑
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