昨日は今月末で廃業するA川区の某湯へ。
体を洗いだして、フト気付くと斜め後ろのカランのお年寄りが吐瀉物まみれで仰向けに倒れていた。
葬式入浴(銭湯界隈では廃業間近の銭湯に入浴する事をそう言うらしいよ)に来てリアル葬式を出されるのは夢見が悪いんで、アタシは急いで番台に救急車を要請。
そしてチンポブラリーノのままで件の年寄りの意識が戻ったのを確認し、一番近くのカランを使っていた別のお年寄りと2人で吐瀉物まみれの頭や顔を湯で流したり、水に浸した手拭いを頭に置いたり、タイルに散らばった吐瀉物を流したりしていて、やがてお年寄りは動けるまで持ち直したのでどうにか起こして座らせたトコで救急車が到着。
お年寄りは救急隊員に抱えられて脱衣所で応急処置を受けて事無きを得た様で、やがて事情聴取。
昭和18年生まれの彼は昼前から居酒屋で酒を飲み続け、酩酊状態で風呂屋へ来たそうだ。
この迷惑な糞爺ィには頭に来たが、アタシがもっと頭に来たのはアタシ達が爺ィを介抱してる時に何もせず遠巻きで見てるだけの奴や、我関せずで極普通に入浴してる奴がいた事。
その更に頭に来たのは番台の婆さんと、その息子か孫のイイ歳コイた男が様子をチラッと見に来ただけでそのまま持ち場に戻ってしまった事だ。
コッチはブチ撒かれたゲロの後始末までしてるのに。
アタシはいつも言うが、テレビなどでステレオ的に「下町=人情」で括られるけど、下町なんかにゃ人情なんて無ェんだよ。
下町の人情ってぇのは商店街とかにクッダラネぇテレビ番組の収録で芸能人がカメラマンを引き連れて来た時に、店主が「ここぞ!」とばかりに思いっ切り愛想を良くして、一般客には絶対にしない大サービスする事だよ。
それをバカな芸能人が「下町には人情がある!」ってホザいてるだけだよ。