今回の研修には数冊の本を持ってきたのだけど今回読んだのはこれ。
先々週の出張の時も持っていったのだが、なんだかんだで読まず終いでした。
赤めだか 立川談春
あの立川談志率いる立川流の真打ち立川談春の弟子入り前から真打ち昇進目前までの修業時代の笑いあり涙ありの若き日々を綴った青春記である。
赤めだかとは本文に出てくる、談志宅の庭の水瓶で飼われている金魚のことでいくらエサをやっても全然大きくならないので「赤めだか」と呼ばれている。多分、自分になぞらえてタイトルにしたのであろう。
立川流の前座修行は正に涙と笑いの日々。なにせ談志家元は「修行とは矛盾に耐えることである。」と断言する。なにせ修行には魚河岸に1年間の奉公などもある。(絶句!)
二つ目に昇進する条件は50席の落語のネタの修得と歌舞音曲に秀でていること。
他の落語の協会とは厳しさがケタはずれに違う。
それでも立川談志の元に多くの若者が集うのはやはり談志の魅力なのだろうな。
この本は談春の青春記であるとともに立川談志のスゴサを物語る本でもあるのだ。
本文中に出てくる談志の言葉全てに「深み」がある。
談春が自分より後に入門してきた年上の「志らく」に抜かれそうになりヤサグレていると、
談志が「お前に嫉妬とは何かをおしえてやる」
「己が努力、行動を起こさずに対象となる人間の弱みを口であげつらって、自分のレベルまで下げる行為、これを嫉妬と云うんです。~~現実は正解なんだ。そして現状を理解、分析してみろ。そこにはきっと、何故そうなったかという原因があるんだ。現状を認識して把握したら処理すりゃいいんだ。その行動を起こせない奴を俺の基準で馬鹿という。」
さすが、談志家元のお言葉。アタシも目からう○こ(鱗だよ!)が落ちました。
落語に興味のない方にも是非読んでいただきたい一冊です。
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