Creative Photo House

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美しく見せるコツ―Qing Dao Photo Club Vo.3

2012年04月29日 | 撮影の基礎(毎月更新)
 皆さま、ニーハオ!
 Vol.1、VOL.2の2回に分けて、すぐに効果のありそうな写真の撮り方をご紹介してきましたが、効き目はありましたか?
 今月からは、個々の写真の要素を掘り下げ、写真を作品にするためのテクニックをご紹介していきます。額に入れて飾っておきたい写真を目指しましょう。

☆構図とは
 ポーズ?構図?何それ??専門用語???難しいこと嫌い!。。。(^^ゞ
 簡単にご説明すれば、限られた画面の中の何処に主役や脇役を配置するか、ということ。 写真を美しく撮る(見せる)ために最も簡単に出来る方法が、主役や脇役をこの基本構図に合わせて撮ることです(^^♪ ちょっとした意識で、思った以上に写真の印象が大きく変わります。
 多くのカメラには、この構図法を助けるための機能がありますがご存知ですか?えっ、知らない。。。

液晶画面にグリッド線が表示できる機能のことですよ。使ってくださいね。
 では、構図法はたくさんありますので、代表的なものをご紹介しましょう。

☆主な構図法
 ◎難度No1?『日の丸構図』
  誰が付けたのかこの名前。画面の中心に主役を配置したものを日の丸構図と呼びます。
 普通の写真(失礼(#^.^#)を見ていると、簡単に撮れるからなのか、絶対的に多いこの配置。しかし、大地のおやじ的に申し上げますと、使い方が最も難しい構図です(^^♪
写真界では、一般的に日の丸構図は良くないと言われているんですよ(#^.^#)


 ◎困った時の救世主『三分割法』
  写真の撮り方を解説した書籍はたくさんありますが、口を揃えたように書かれていることは、困ったらまず三分割法で撮ってみる、の一文。基本的には、画面内を縦三、横三に分割する線の交点に主役を配置する方法です。風景のような被写体の場合は、分割線に沿って配置を決めます。


 ◎これぞ名門『黄金分割法』
  黄金というたいへん立派な名前ですが、最も有名な構図法で、安定感を与える構図と言われています。画面の対角線に対して、別の角からこの対角線に直角に交わる点に主役を配置する方法です。

 
 基本構図に合わせて撮影するためには、必然的に被写体へのアプローチ(フレーミング)を考えることにもなります。しかし、通常AF(自動焦点)測距点が中央に設定されるため、どうしても日の丸構図が多くなります。ほとんどのカメラでAF測距点の位置を変更できますし、若しくはシャッターボタン半押しでピントを合わせ(AFロック機能)、カメラの方向を少し変えて構図を決めることもできます。
前述のように、いつも日の丸構図が悪いとは申しませんが、画面の中心から主役を移すことにより、見違えるように写真が変わりますよ。
では、脱日の丸構図を目指して、いつもの実践編です(^^♪

☆シーン別構図の決め方
 この実践編の作例は、サイズ変更のみで、トリミングやレタッチは一切していません。
 ◎幹の間に散った桜

カメラ:CANON EOS 5D MarkⅡ
レンズ:CANON EF100mm F2.8L Macro IS USM
実際の撮影も、左から順番に撮っています。
まず見つけた視線で一枚目。次に、主題を奥の花にして焦点を合わせ、手前の花を副題にするため1枚目より引いて(下がって)2枚目。
奥の花のみに的を絞って、横構図に変えて3枚目。
明暗とめしべの合焦に注意を払い、カメラ位置を上げ、黄金分割法に合わせ4枚目。
このように、最初は広く写し、徐々に主題も含め作画イメージに合わせていくことが多いと思います。これは、人物を撮る際も同じです。
  
 ◎野焼きの跡で奥行きを見せる

 2つの写真とも上記の構図法に合いません。カメラ位置は、土手の上(縦)と土手の斜面(横)です。奥行きを見せる場合、よく縦構図が用いられますが、作例は横構図の方が奥行きを感じます。
これは、3分割法を用いず林をほんの少しにして、野焼きの跡をV字構図に合わせて撮影し、遠近感を増長させています。焦点距離は、どちらも50mmです。
カメラ:CANON EOS 5D MarkⅡ
レンズ:CANON EF24-70mm F2.8L USM

 ◎背景による構図の使い分け

 モデルはどちらも半身の姿勢ですので、背中側を開けた3分割法を用いたくなります。
左の作例は、大きな木が背景のため、セオリー通り背中側を開けた構図を用いました。しかし、右の作例は、奥行きを活かして主役を浮き出させるために、人物を真ん中に配置しています。

☆構図法は必要絶対条件ではない
 先月号でもお話ししたように、構図に捕らわれ過ぎるとシャッターチャンスを逃してしまいます。また、不安定感や意外性を表現したい時には、構図法は邪魔になります。したがって、構図法に合っていないから悪い写真などということは絶対に言えません。
基本の構図法でも一枚撮っておく。そのくらいの気軽さで撮影に望んでみてください。

 美しく見せるコツ(構図法)はいかがでしたか?配置を変えることによって、全く異なる印象になりますね。これで、ますます撮影枚数が増えることでしょう(*^_^*)
 次号は『迫力ある写真』を撮るために、画角についてご説明しましょう。

もう初心者を卒業!?-Qing Dao Photo Club Newsletter Vol.2

2012年04月22日 | 撮影の基礎(毎月更新)
 皆さま、ニーハオ!
 前号の『撮影の基礎』に続いて、今回は『写真の要素』です。同じ被写体を撮影しても、写真の要素があるとないでは、全く違う評価の写真になります。良い写真には、その要素がきちんと含まれています。どんな写真が『プロみたいだね!』と言われるのか。そのポイントをご紹介します。まずは、素敵な写真を撮るための心構えから入りましょう。
これであなたも初心者を卒業ですよ(^^♪

☆光に敏感
 写真は英語で『Photograph(又はPhoto)』と言います。語源は『光』なんですよ(^^♪
今ではモノクロ(白黒)写真は特別扱いされますが、元々このモノクロしかありませんでした。また、フィルムであれ、デジタルであれ、カメラはこの『光』を記録しています。
写真にとって光は重要な要素です。Vol.1-1でご説明した『玉ボケ』は、この光の要素の応用ですね。光の扱い(光を読む)の上手な人は、写真の上達が早いと言われています。

☆感動は何処に
 目で見たときに『美しい』『美味しそう』『清々しい』と感じパシャ!でも、あとで写真を見ると? こんな経験は誰でもお持ちでしょう。カメラが悪い?技術がない?写真だから?いえ違います。人は無意識のうちに感動の中心にズームインしているからです!(^^)!
しかし、無意識のため、感動の中心に気が付かず写真を撮ってしまうことが、現景を見た時と、写真を見た時の感動の差になって表れてしまいます。

☆写真は口ほどに物を語る!?
 ほんとですか?と言われそうですね(#^.^#) 
 では、頭の中に一輪の花の写真を思い浮かべてください。人それぞれに思い浮かんだ花の色、明るさなどが異なることでしょう。この思い浮かんだイメージで、実際の撮影をしてみてください。きっとあなたの気持が写真に現れますよ(*^_^*)

☆写真の主要素は3つ
 良い写真は、光に敏感で、感動を中心にして、気持ちを表す。意味わかんない
では、実際にこれらをどう意識して撮影すればよいのかをご説明しましょう(^^ゞ
 ◎明暗
  生活の場所では、その光の向きや強さの違いで、室内、屋外を問わずその場所が均一の明るさであることはなく、必ず明るいところと暗いところがあります。先ほどの『光を扱う』とは、被写体に対する光の向きと明暗をしっかり見極める、ことです。
  作例は、同じ土産物が並んでいるだけの光景です。明暗差が無ければ何も感じない写真になってしまいますが、日蔭の土産物があることによって、光の当たっているものがグッと手前にクローズアップされ、見る人にリズムを与えます。

 ◎主役と脇役
  どんな映画やドラマでも脇役がいなければ、主役が引き立ちません。写真も同じことが言えます。ただ、ボケなどの周り全体が脇役となることもあります。
  作例の主役は破れた張り紙、脇役は白く横に流れる影です。この脇役によって時の流れを表現し、主役を引き立てています。また、右が明るく、張り紙が長いことも意識して撮影しています。ちなみに、この白い影は人が通り過ぎた軌跡です。

 ◎構図
  写真内の何処に主役と脇役を配置するかによって、写真を見る人に与えるイメージは変わります。しかし、構図を意識し過ぎると、肝心なシャッターチャンスを逃してしまいます。これでは意味がありませんね(#^.^#) 
  作例は、最も基本となる『三分割法』という構図によって撮影したものです。真ん中の1/3(波)が主役、上下の1/3(砂浜と空)が脇役です。このように、構図法に合わせることにより、見る人に安定感を与えます。
  なお、この構図法については、次月に詳しくご説明します(^^♪


☆写真の主要素実践編
 写真の主要素を意識なしに撮影するには、沢山撮ること。そして、良い写真を沢山観賞することでしょう。実は上の3つの作例は、プロの方々から多少の評価を頂いた写真です。では、上の作例だけでは物足りないでしょうから、もう少し作例をご紹介しましょう。但し、以下は全て失敗作です(#^.^#)
◎何が主題?

 広角で撮影しているため広さは十分に伝わり、構図も空と陸が半分で安定して見えます。順光のため空の色もしっかりした青色です。しかし、何が主役(何が言いたい)なのかわかりませんね。景色が広大できれいなあまり、全体を撮ってしまった悪い例です。例えば、地面すれすれにカメラを構え、撮影位置を変え右側の足跡を追うように撮れば、印象の良い写真になったでしょう。
<ワンポイント>風景をきれいに撮影したい場合は、必ず順光(撮影者の後ろからの光)で撮影しましょう。

◎画面の端まで気を使って

 主役(新郎新婦)、構図、そして周りのボケ具合も良い感じです。しかし、大きなミスが2つ。ひとつは明るさが足りません。もう一つは奥行き感を出している右の街路灯が中途半端に写っています。街路灯を丁寧に入れて撮影すればよかったでしょう。
 <ワンポイント>遠近感を与えるには、順光の光、適度のボケ、そして構図が大切です。

◎脇役が不足

 主役の目線は空?それとも竿?脇役不足のために主役が引き立ちません。空に雲が浮かんでいればそれを脇役に。釣竿が脇役であれば、カメラを傾け竿の先の方まで入れるなどして、見る人の目線を誘導するカッティング(絵作り)が必要です。
 <ワンポイント>モニュメントなどは、朝夕の斜光で撮影するとダイナミックな感じ(動感)を表現できます。

☆自分流の写真を撮り続けよう
 最後に、良い写真は『これだ!』という決まりはありません。絵画や音楽でも、いろんな種類、ジャンルがあり、どれが良いと言えないのといっしょです。ご自身が思い浮かべた写真が撮れた時、それこそがベストショットです。技法は、あくまでご自身のイメージを写真に再現するための知識とお心得ください。

 来月からは、いよいよ写真の撮り方について深く説明をしていきます。最初は『美しく見せるコツ』です。
 では、下次見!

玉ボケに挑戦-Qing Dao Photo Club Newsletter Vol.1-1

2012年04月22日 | 撮影の基礎(毎月更新)
皆さま、ニーハオ!

『撮影の基礎』は、参考になりました?次号の前に、お題『玉ボケ』についてお送りします。

写真同好会の中では、前会長の名前を借りて『不動流』とも呼ばれる『ボケ』表現。
このボケは、英語(Bokeh)にもなっているほど写真界ではチョー有名な表現方法で、写真の一部を意図的にぼかす表現方法。一部がぼけている写真ですよ。全てがぼけているものはピンボケといいます(^^♪爆)。

このボケの中でも逆光の点光源がぼけて写されたものを特に玉ボケと呼び、幻想的な表現を創り出します。上の作例のように、人形の後ろに色彩豊かな水玉のように丸くぼんやりしたものが写っていますね。これが玉ボケです。この正体は何だと思いますか?実は、遠くにある街路灯やネオンですよ。とってもきれいでしょ(^^♪
 さて、どのようにしたら玉ボケのある写真を意識的に撮れるのでしょうね?

☆ボケの撮り方
冒頭のように、玉ボケはボケ表現の一種です。ということは、まずボケの撮り方を知らなければ玉ボケを撮ることはできません。ボケ表現の写真とは、ピントが合っている部分が少ない写真です。先ほどの作例では、人形のみにピントが合っていて、その周りは全てボケています。このように、ボケをつくる、すなわちピントの合う部分を少なくする方法は、ズバリ!(^^)! 3つあります。
◎絞りを開ける
 なにそれ?と言われそうですね(^^;)カメラ(又はレンズ)を正面、側面からよ~く見てください。『1:3.5-5.6』とか『F2.8』とか書い てありますね。この数字が絞り値(F値)と呼ばれるもので、書かれている数字が最も絞りを開けた時に得られるF値です。数字の意味はともかく、F値(数字)が小さいほどピントの合う範囲は少なくなります。
 下の作例は、一番前のビール瓶にピントを合わせF1.4という絞りで撮っています。

 ◎望遠を使う
  Vol.1の『ズームの落とし穴』でご紹介したように、広角と望遠では背景の写る範囲意外に見え方が変わります。望遠になるほどピントの合う範囲は少なくなります。
中望遠(70mm、F2.8)
望遠(140mm、F2.8)
◎被写体(主役)に寄る
  被写体(主役)に寄るほど周りがボケやすくなります。もっとも分かり易い例は、どんなカメラにもある機能のマクロ撮影でしょう。マクロ機能(レンズ)で撮影すると、周りがとってもボケますね(^^♪
右の作例は、ものさしの10cmにピントを合わせて撮っています。

☆ボケの種類
ボケを便宜的に分けると次のようになります。分け方を意識する必要はありませんが、どこをぼかすのかによって写真の印象が大きく変わります。
前ボケ
後ろボケ
前後ボケ

☆玉ボケの撮り方
簡単にボケ表現とその撮り方について説明をしました。いよいよ本題の『玉ボケ』に入りましょう。
玉ボケはボケの一種で光源がボケたものですので、この玉ボケを撮影するには、光源をぼかす必要があります。ボケの撮り方だけでも、条件によっては玉ボケが撮れるでしょう。さらに簡単に光源を玉のようにボカして撮るポイントは3つあります。
◎光源が逆光であること
 被写体(主役)に対して逆光ではなく、撮影者(カメラ)に対して逆光であることが、玉ボケの第一条件です。
◎光源が小さいこと
 冒頭で点光源という表現をしましたが、光源が小さい方が玉ボケになりやすいです。
◎光源がピントの合わない位置にあること
  玉ボケはボケの一種ですから、ピントが合ってはボケません(当たり前か(#^.^#)
したがって、被写体(主役)から少し離れたところに光源があることが条件になります。

☆お部屋で手軽に玉ボケ実験
 ガラステーブル(長さ約1.2m)の最も手前に人形、テーブルの最も後ろに自宅にあった反射物を置いて、部屋の照明のみで撮ってみました。望遠(135mm)、絞りは開放(F2.0)です。

 被写体(主役)は人形。上の作例は、被写体にピントを合わせ撮ったもので、後ろのリングや鍵が玉ボケを作ってくれています(狙い通り(^^♪)
作例の撮影時に、人形の頭に反射があることに気が付き、ピントを後ろのリングに合わせて撮ったのが下の作例です。カメラ位置は動かしていません。

 このように玉ボケの光源は、反射するものでもOK。アルミホイルや霧吹きの水滴を使ってみても面白いでしょう。反射物を使用する場合は、ストロボライトを併用しても効果大ですよ(^^♪

~~WEB版では、作例は省略させていただきます~~

『玉ボケに挑戦!』いかがでしたか?
光源のボケ方は、カメラやレンズ、そして設定(特に絞り)によって大きく変わります。たくさん撮って、ご自分の好きなボケ具合を探してみてください。では、GOOD LUCK。。。。。なんちゃって(^^;)

知ってる方がお得-Qing Dao Photo Club Newsletter Vol.1

2012年04月22日 | 撮影の基礎(毎月更新)
皆さま、ニーハオ!

さて、何事も知らないより、知っている方が得をする世の中。写真を撮ることについても、知っている方がお得なことは、いっぱいあります。マニアックな知識には触れず、写真を撮ることに役立つ『得する』知識をご紹介しましょう。

☆コンデジとデジイチ
 写真を撮るためには『カメラ』が必要不可欠(当たり前か(#^.^#)ですね。皆さんがお使いのカメラは、小さなカメラ(コンパクトデジタルカメラ、略してコンデジ)?それとも、大きなカメラ(デジタル一眼レフ、略してデジイチ)?さて、どちらが写真をきれいに撮れるのでしょうか?まずは、2種類のカメラで撮った下の写真を見てください。

 どちらも全自動モードで撮っています。明るさの違いはありますが差異のない写真ですよね。そうです、差異はないのです!? まあ、作例のような写真では、ですが(#^.^#)
補足しますと、パソコンの画面や普通サイズのプリントの大きさ、且つ、カメラのオートモードで全体にピントを合わせた写真では、カメラの差異は分かり難いものです。ですので、コンデジでもちょっとした知識があれば、デジイチを凌ぐような写真は撮れます。
大きなカメラでなければよい写真は撮れないというのは、ある意味迷信ですよ(*^_^*)
 とはいえ、細かい設定をしようとすると、コンデジの機種によってはない機能があります。これについては、今後ご説明をしていきましょう。
☆ズームの落とし穴
 どのコンデジもレバーやボタンひとつで広角(ワイド)から望遠(テレ)まで、被写体を小さく、また大きく撮ることができるズーム機能があります。デジイチでも、このズームレンズを使うユーザーが圧倒的に多いですね。多くの方の撮影手順を見ていると、
(1)被写体に向かってカメラを構えて
 (2)ズームで撮りたい被写体の大きさを決めて
 (3)被写体にピントを合わせ
 (4)シャッターボタンを押す
という感じですね。広大な景色や、近づけない遠いものを拡大して撮影する際には、このような手順は間違いではありません。しかし、身近なもの(人、植物、建物、スナップなど)を撮るとき、『ズームで撮りたい被写体の大きさを決める』ことは、実はズームの落とし穴にしっかり嵌っているのですよ(^^♪

 上の作例は、オートモードで広角(28mm)、中望遠(85mm)、超望遠(300mm)を使って、人形が同じ大きさになるように撮影したものです。選んだ画角によって、主体(人形)の周りの写り方が変化し、全く異なる写真が撮れることがお分かり頂けると思います。撮影の際は、主体が同じ大きさになるよう、広角では自分が人形に近づき、望遠では自分が人形から遠ざかって撮っています。
従って、良い写真を撮るためには、背景の写り方を考慮してズームで範囲(画角)を決めましょう。主体(撮りたいもの)の大きさは、自分が被写体に寄ったり、離れたりして決めるようにしてください。ズームで主体の大きさを調整するのは誤りですよ。
 撮影の基本は、広角は寄る(被写体に近づく)、望遠は引く(被写体から遠のく)、です。逆の動きをしている人、いませんか(*^_^*)

☆多枚数撮りをしよう
 さて、撮影の基礎としてカメラ以外のことで意外に知られていないこと。というか、意識されず、とても損していることがあります。
 『わぁ、きれい』とパシャ!『失敗しているといけないから』とパシャ!!こんな感じで、一つの被写体を同じように2枚くらいしか撮っていなのではないでしょうか?
 これはとっても勿体ないことです。デジタルカメラは何枚撮ってもお金はかかりません。美しい花、きれいな街並み、感動的な風景は、バリエーションを変えて沢山撮っておきましょう。先の作例のように、広角と望遠だけで2種類のバリエーションが撮れます。
それ以外にも下のように撮ってみてはいかがでしょうか。



これらの作例ではズームを動かさず、全て標準画角(50mm)で撮っています。これらに広角や望遠、カメラを縦に構えたりして撮れば、もっと沢山のバリエーションが出来ますね。
 一つの被写体を沢山撮る。これが撮影の基本です。沢山の写真の中から、お気に入りの一枚、ベストショットを見つけましょう。実はプロの写真家も同じようにしていますよ。
 今までかなり損をしていませんか(#^.^#)

 撮影の基礎の中でも、すぐに効果の出そうな内容をピックアップしてみましたが、いかがでしたでしょうか?ぜひ実践してみてくださいね。
 最後の作例で標準画角(50mm)という記述をしましたが、コンデジでは何mmかわからないですね。補足しますと、レストランでテーブルの向かい側に座った方を、全体的に撮れる大きさがこの画角です。写真の基本画角と言われ、人の目で見たものに近い自然な画角と言われています。覚えておいてくださいね。

 次号は『初心者を卒業しよう』と、いい写真だね、と言われる為の、大切なポイントをご紹介していく予定です。
 では、下次見!

映り込みってどんな写真?-Qing Dao Photo Club Newsletter Vol.0

2012年04月19日 | 撮影の基礎(毎月更新)
まず、映り込み(写り込み)とは、
滑らかな器物の表面に反射した他の像や光源が、画像として撮影されること
とあります(デジタル大辞泉より)。簡単に言えば、実像をそのまま撮影するのではなく、何かに反射した虚像を撮影するということですね。最も簡単な例は、鏡に映った自分を撮った写真が映り込みの写真。ということです。画面構成は虚像のみでも良いですし、実像と組み合わせてもOKです。

鏡に映った写真では面白くない。では、作品らしくこの映り込み写真を撮るには、どんな所で、どんな風に撮ればよいのか、例をあげてみましょう。

Example 1 サングラスへの映り込み
 サングラスはお持ちですか?相手の見ているものがグラス表面に反射して映りますよ。
 ☆撮影のポイント 被写体に出来る限り寄って撮る
 ★サンプル写真の自己評価 映り込みがもっと目立たないとなぁ

Example 2 テーブルへの映り込み
 何気に物が置かれるテーブルも、よ~く見ると、こんなにきれいに写っています。
 ☆撮影のポイント テーブルとカメラの角度を変えると映り方がかなり変化します
 ★サンプル写真の自己評価 カメラの水平を確認しなさいね

Example 3 ガラスへの映り込み
 明暗差によって鏡面効果が変化するガラス。ご自宅の窓ガラスや車のガラスでも試しては。
 ☆撮影のポイント 見る方向を変え、よ~く観察する
 ★サンプル写真の自己評価 扉に重なった明るい看板が邪魔だなぁ(>_
Example 4 床への映り込み
 空港の通路でもこんなにきれいに映り込みます。カメラを傾けると画面に変化も生まれますよ。
 ☆撮影のポイント 作例のような映り込みは、少し遠目から狙うときれいに映り込みます
 ★サンプル写真の自己評価 案内板と主題が重なっちゃった(>_
Example 5 水面への映り込み
 自然の鏡はいろんな風景を映し出してくれます。水溜りも面白いですよ。
 ☆撮影のポイント 水面が少し揺らいでいると、面白い写真が撮れます
 ★サンプル写真の自己評価 絵葉書なら使えるけど、平面すぎて面白みがなく作品としては(>_

作例のように、映り込みは意外と身近なところにあります。飲み物を入れたグラスやステンレスのマグカップなど、曲面への映り込みも面白い写真が撮れますよ。また、露光調整が出来るカメラをお使いの方は、少し明るめに設定すると映り込みの鮮明感(シャープ)が増します。
では、観察力をフルに発揮して、撮影してみてください。

Copyright By 大地のおやじ