人権と言う問題は一筋な話ではない

　女子陸上選手を中心に、盗撮問題が話題になっている。きっと体操選手、水泳選手などにも表にならないものの、同様の問題がありそうだ。もちろん被害者の承諾なしの盗撮、販売、拡散などは絶対に許してはならない人権侵害である。
　その一方で、話を単純化して、このような性的嗜好を持つ人たちまで十把一絡げに攻撃する投稿が見受けられる。これはちょっとやりすぎではないか。
　ロリータコンプレックスはバリエーションに富んだ人間と言う性的にグラデーションのある生物の個性であり、病気ではない。広く言えば、ロリコン性癖を持つ人を攻撃していると、他のLGBTQの人々への差別に広がっていく。同性婚はそのうち社会的に認知されるだろうが、今でもすでに年の差婚は現実にある訳で、マイノリティとしての人権は保証されなければならない。
　痴漢が相手に一生の心の傷を負わせる重大な犯罪である一方、痴漢冤罪で人生を根底から狂わされる事件も発生している。このようなナイーブな問題に、一言で断罪して書き逃げすることには慎重になるべきだ。二極的な意見が溢れかえるツイッターのようなプラットホームの利用者には、もっと大人になって欲しい。