DEEP ACIDなんでもかんでも日記・ヤプログ!より移行

DISKREVIEW: Dave Seaman / Lithuania (Global Underground 39)

 プログレッシブハウスを世に広めたミックスCD、GLOBAL UNDERGROUNDのシリーズはこの2010年のDave Seamanのリトアニアライブ録音を最後に活動を停止している。しかし最後であるがゆえに最もプログレッシブハウスらしさのあるディープで高尚で、他のダンスミュージックとは一歩も二歩も高い音楽性と物語性を持った作品に感じられる。
 エレクトリック・ダンスミュージックと言う極めてコンテンポラリーな音楽である一方、ミニマルであったりサイケデリックであったり、よりプリミティブな方向性を追いかけるベクトルを持った音楽が多いのもダンスミュージックの特長。クラシックとも比肩できる音楽性に、クラブミュージックが単なる享楽のための音楽ではないことを見いだした人は少なくない。
 エストニア、ウクライナ(言うまでもなく今現在最も活発な歴史の振動が起きているエリアである)と並ぶバルト三国の1つ、リトアニアどのライブ録音。アジアとヨーロッパの境目で民族対立、宗教対立などで争いの絶えなかった国で勝負するデイブのミックスがそんな薄っぺらい物語なはずがない。エレクトリックミュージックでしか紡ぎ出せない歴史物語の深遠さが深く心身に染み入る。
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