AUも当初はJava端末にする方針でいくつか機種を
出していましたが、今回の発表でパケット定額制を
打ち出して話題になった1X WINも含め完全にJavaからへ
移行する模様です。
このニュースを聞いてふと昔の事を思い出しました。
携帯電話でインターネット接続サービスが始まった頃
現AU(当時はDDI系のセルラー8社と日本移動通信(IDO)
(以降AUと表記))は「EZaccess」というサービス名で
「HDML」という「HTML」と名称は似ていますが互換性の
ない独自の言語を使用したインターネット接続サービスを
提供していました。
一方、iモードは当時から普及していた「HTML」言語と
互換性が高く、既存のホームページからの移行が容易な
「Compact HTML(C-HTML)」という言語を採用しました。
その結果、「iモード」には一般の人が作成した色々な
非公式のホームページいわゆる「勝手サイト」が出現し
C-HTMLに対応していなかったAUはドコモに大きく
水をあけられ、その後AUの使っていた「WAP」は
「WAP2.0」にバージョンアップする際に
「Compact HTML(C-HTML)」を表示できるように変更したため
日本において携帯電話用のホームページを作成する時に
使われる言語は「Compact HTML(C-HTML)」が事実上の標準
(デファクトスタンダード)とまで言われるまでになりました。
なぜこんな話をしたかというと、今現在ドコモが行っている
「iアプリ」(Java)とAUが行っている「BREW」の差が前述した
EZaccessとiモードの話に似ているからです。
端末に直接アクセス出来ない等、色々制限されているが
一般の人でもJava言語を使って自由に
アプリケーションを作成できる「iアプリ」と
端末に直接アクセスする事が可能な上、高機能で
実行速度が速いアプリケーションも作成可能だが
AUの審査があり一般の人は自由にアプリケーションを
作ることが出来ない「BREW」といったいどちらが
市場を握るのかそれともすみ分けるのか?
ただし、AUがその気になればBREWでもJavaを
アプリケーションソフトの上で動作させる事が可能なので
WAPがWAP2.0になった時のようにアプリケーションの
一つとして提供する可能性はあります。
果たして歴史は繰り返すのか、それとも新たな時代が
やってくるのか行方が気になるところです。
関連リンク (5/4 20:00追記)
EZaccessについて
HDMLについて
Compact HTMLについて
BREWについて
KDDI、メール、WebもBREWベースへ~高橋氏
携帯電話のOS”を目指すBREW──国内でも1号機
BREWのメリットとは?──mobidec 2001