本気で、原発を止める為に!

火山列島・地震国、津波の襲う海岸の54基の原発が、日本発・世界絶滅の引き金を引く!

原発のシビア・アクシデントは、確率だけで論じられるか?

2013-01-27 06:33:23 | 脱原発

今まで、

『原発のシビア・アクシデント=重大事故は、発生確率が非常に小さいので、確率的にはほとんど起らないと考えて良い、

だから想定・考慮する必要は無い』 

とされてきました。

 

でも、重大事故のリスクを事故発生確率だけで論じる、この考え方はおかしいですよね?

 

車の任意保険を考えてみて下さい。

義務付けられている自賠責保険だけでは、万が一の事故のときに被害金額を補償できません。

事故を起すつもりは無いし、発生の確率も小さい(だから保険会社は儲かるんです)。

でも、万が一の時に、家を売っても、貯金をはたいても、一生働いたお金を差し出しても、弁償金を払いきれない…。

確率だけでなく、実際に事故が起きた場合の被害金額の大きさを考えて、保険に入る訳です。

 

リスクの計算とは、事故発生確率に、実際に事故が起きた場合に想定される被害の大きさを掛けて求めるものです。

リスクは 期待値=事故発生時の想定被害額×事故発生確率

確率がどんなに小さくてもゼロで無い限り、想定される被害金額を無視する事はできません。

更に、想定被害額が無限大の場合、リスクも又、無限大に発散するのです。 

 

『ママ、いつの間に車、買ったの?』

『すごいでしょ、メルセデスの新車よ。でも、節約の為に任意保険は入らないの。ママは絶対事故なんか起さないもの。』

そんな車を、運転させますか?

 

シビア・アクシデントの想定をせずに原発を稼動するのは、無保険車に乗るようなものです。

 

では、原発の重大事故による想定被害額はどれ程になるのでしょう?

 

脳内シミュレーションしてみましょう(^^;)

新潟県の柏崎刈羽原発で重大事故が発生しました。

被害は…?

 

でも、まずは避難しなければなりませんね。

柏崎刈羽原発は、世界最大級の原発なので、保有する核燃料も大量で、緊急避難域は30km圏に収まらず40kmに達します。

では、40km圏外は安全で、避難は必要ないのでしょうか?

 

周辺自治体の避難計画の参考にと、昨年発表された 『7日間100mSv重大事故発生時の放射性物質・拡散シミュレーション』

避難計画の参考のはずですが、危険域である緊急避難域はありますが、 避難先となるべき『安全域』の発表は資料のどこにも無いのです。

柏崎刈羽原発が重大事故を起しても、避難する必要の無い地域、避難先となるべき『安全域』はどこなのでしょうか?

 

100km離れれば安全でしょうか?

発表された対数グラフの100km地点の線量は、1040mSv/年、現行避難基準・20mSv/年の50倍以上です。

実は、拡散シミュレーションの全原発で、100km地点の線量は現行避難基準を5倍以上上回っているのです。

全原発から100km地点もすべて避難域なのです。

 

高さ(H)一定(対流圏)の円柱を想定した単純拡散モデル;

100km地点で現行基準の50倍の放射性物質が、拡散して現行基準に薄まる距離(R)

π×R×R×H = 50×π×100×100×H

R = √50×100 = √2×500 ≒ 700 ㎞

本州がほぼ収まってしまいますね。

モチロン、実際には風向きがあり、本州の中央には山があります。

でも、それはプルームが襲う非常に危険な地域が、想定よりももっと遠隔地に出来ると言う事でもあります。

 

もう、お判りですよね。

シビア・アクシデントとは、被害想定以前に、避難すら出来ない。

あえて被害想定するとしたら、金額以前に、日本人が日本列島を失うと言う事です。

 

だから、緊急避難域は発表出来ても、避難先は提示できないのです。

海外になってしまいますから…

 

 



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