今週末の "SV" 当番はリュータロー&ミズキ。
私(BOSS) は2週間ぶりに DOX で雑用を片付けている。
先日、毎年行われる東京都福祉保険局が主催する
動物取扱責任者研修に参加してきた。
行政が行う研修などは、実際の現場とかけ離れていて、
形式だけの報告・研修・書類作成・認可~の場合が多い。
ところが動物取扱責任者研修は奥深く、そして現場に即した
非常に参考になる研修会だと思う。
テーマによっては私たち動物取扱責任者が知っていれば良い話と、
広くお客様や動物のオーナーに伝えなくてはならないテーマがある。
今回のテーマは「種の保存法について」と
「消費生活総合センターについて」~だった。
種の保存については、動物取扱責任者が認知しておくべき事項だから、
ケースに応じて知識を発揮すれば良い。
もう一方の「消費生活総合センターについて」は、
動物取扱責任者が個々に皆様へ伝えるべきテーマだと思うので、
ここに少し書かせて頂く。
この講義は、東京都消費生活総合センターの消費者啓発員が講師。
「消費者からの相談事例は原発からラーメンまで」と話を始められた。
その相談や苦情の事例は多種に及んだが、この研修会の趣旨から
犬猫に関係する事例も丁寧に講義くださった。
DOX でも条例や指導に沿い、様々な説明と書類をもって
パピーをお渡ししているので内要は割愛させて頂く。
非常に興味深かったのは、昭和43年に制定された「消費者保護基本法」の名称が、
36年も経った平成16年に「消費者基本法」に改名されたという事だ。
つまり、名称から「保護」の文字が消え、内要も大きく変化している。
いわば「業者から消費者を守る法律」が、
36年間で徐々に「業者も守る法律」に変化したということ。
時代の流れや進化した文化と引き換えに、
消費者の「生活の知恵」が著しく低下したことも原因とされる。
「シャンプーした猫を電子レンジで乾かしたら死亡した」~は有名な事例。
当時は「ペットショップから説明を受けていない」とか、
「電子レンジの説明書に書いて無かった」~と消費者が訴えて話題になったが、
ここまで来ると口頭説明や説明書の範疇を越えた、人としての資質の問題になる。
「トイレをたまに失敗する。馬鹿な子を売られたんじゃないか?」
~という相談までセンターに寄せられるらしい。
もう、私程度の人間じゃ説明と説得のしようがない。
さらに問題と原因はネットにも存在する。
匿名の、何の責任もない投稿者が様々な憶測や中傷を乱発し、
真面目な方々を惑わす現状が非常に多いらしい。
「消費者自身が自立しなければならない時代になった」。
~講師の先生が最後にまとめた言葉が印象的だった。
ちなみに全国共通の消費者生活相談番号
「消費者ホットライン」は 0570-064-370
きっと、どんなことでも相談に乗ってくれるが、
「保護」の文字が消えていることも念頭に置かれると幸いだ。