映画「サタデーナイト・フィーバー」、マハラジャ、ゴールド、バブル、ジュリアナ、ボディコン、エルメスのスカーフなどなど、、、70年代から90年代前半のあのキラキラした世界を私は残念ながらリアルタイムで経験していないが、当時の写真や映像を見る限り今からは想像できないくらい何もかもがキラキラと輝いていたんだろうなと、、、
さてさて今週のライフでは、そのキラキラを全身に浴びてきた現役ディスコDJ OSSHYさんへインタビューして参りました!ディスコDJ暦はなんと28年。第1次ディスコ・ブームにディスコの世界へ入ったきっかけから、当時のディスコの様子、ディスコとクラブの違い、などなどディスコ未経験世代が気になるあれこれをインタビュー!
バブル未経験者の貴方も、当時を懐かしむ貴方も、あのキラキラ観を経験している世代から全身にエネルギーをもらおう!
Biography
DJ OSSHY (R&B/ダンス・クラシックスDJ、FM番組プロデューサー)
1981年、ディスコ<Candy Candy>でDJデビュー。その後、FMで音楽番組の制作に携わりながら、<ヴェルファーレ>、<スタジオコースト>のオープニングDJ、<横浜LOGOS>、2002年に復活したディスコ<キサナドゥ>などでDJを歴任するなど、R&B、ソウル、ディスコ・シーンのキーマンとして各方面で活躍。現在も、六本木<ナバーナ」(金)・(土)のメインDJを担当する他、Inter FMの人気番組「SOUL BLENDS」のプロデューサーを務めるなどR&B~ソウルに限らず様々なジャンルの音楽番組プロデューサーとしても活躍中。
公式ウェブサイト
Interview : DJ OSSHY
――今も現役でディスコDJをしているDJ OSSHYさんですが、まずどういう経緯でディスコの世界に入ったのでしょうか?
中学の時に自分の好きな曲をカセットテープに録音して友達に配ってたんです。ポーズボタンとレックボタンを繰り返し押して頑張って曲間を短くしてね。高校入学までそんな事をやっていた。それで高校一年の頃に初めて先輩にディスコに連れていってもらって、その時曲がノンストップでかかっている事に衝撃を受けたんです。連れて行ってくれた周りの先輩達はナンパに夢中だったんですが、私はずっとDJブースにかじりついて、その時初めてターンテーブルが2台あって、間にミキサーというものが存在していて、曲を交互にチェンジしているという現場を見た。それ以降私は学校が終わってから一人で渋谷のラ・スカーラというディスコに毎日のように通ってブースの前で6時間位ずっと立って見てたんです。その時のDJがモンチ田中さんで、当然モンチさんからすると高校2年の学生が毎日ずっとDJブースの前で見てたので不気味だったと思う。1ヶ月位通って初めて声を掛けられて、やる気があるんだったら見習い場所紹介するよっていわれて紹介されたのが渋谷の<キャンディキャンディ>っていう所だったんです。それで81年にディスコDJの見習いを始めて、2年後に一応一人前として認められるうようになったという形ですね。
――それでは高校生の時からずっとディスコの世界に?
そうです。高校2年3年と丸々2年間見習いをやっています。当時ディスコで見習いしつつアルバイトする人が珍しい時代だったんですが、担任の先生がいい先生で黙認していただいて。高校3年の頃は学園祭で、所謂ディスコ的な催し物もやりましたね。そういう意味からすると当時ではちょっと先駆け的な動きをやってたかなとは思いますけどね。
――高校時代からとは、、、ディスコDJ歴で言うと何年位でしょう?
プロとしては83年位スタートなんで今28年位だと思いますね。この28年間はずっとクラブやディスコの金、土曜日でDJをしているので、一応なんちゃってではなく場数は相当踏んでいると思います。
――今も六本木のディスコ<ナバーナ>でDJをされているそうですが
そうですね。今<ナバーナ>には主に、78年から83年のディスコ全盛期時代に遊んでいた40代の男女が遊びにきているんです。子育てを終えて羽を広げている主婦の方とかが楽しんでいる場所ですね。
今の時代、日本に元気さを取り戻すというか。お笑いがブームになっているのと同じように、ディスコを通して明るく元気にという事が凄く求められている気がしますね。
――DJ OSSHYさんが今も現役でDJをする意味って!?
そうですね。僕は昼間はラジオの番組を制作したり、会社経営の仕事をしたりとか責任ある仕事も当然やってるんですけど、自分の原点はDJだっていうところでしかないんです。不謹慎ですけどもしラジオの番組だとか、会社の経営だとかそういう仕事を辞めてもDJだけはやるっていう強い気持ちがあるんです。僕の選曲を喜んでいただきたいっていう気持ちが人一倍強いのかもしれないですね。中学時代に作ったカセットテープで皆に喜んでもらえたっていう事はDJとしての原点なので。ディスコの現場ではお客さんが盛り上がったり、盛り下がったりっていう反応がダイレクトに分かる。現場の方がライブ感みたいなものがあるので、一生こういう現場の仕事をやりたいなって思いますね。
――そもそもディスコとクラブの違いとは?DJ OSSHYさん的にはどのように区別している?
私の中のディスコという考え方は、性別、職歴、学歴、人種、そういったもの差別がなく、一つのダンスフロアで一緒になれるという、一体感を楽しむ事が出来る遊び場だという意識が強いですね。1978年がディスコ元年と呼ばれる年で映画「サタデ―・ナイト・フィーバー」が日本で大ブレイクしてディスコ・ブームが起きた。そこから日本のディスコ文化がスタートして都内だけでなく北海道から沖縄まで、1978年からの6年間っていうのは日本全国の県庁所在地でディスコがあったんです。
――雰囲気などの違いは?
ディスコは明るいイメージかな。クラブはクールなイメージが強いっていうか。あとDJが主役的な色合いが強くて、DJの選曲センスを売り物にするというか。そういう部分がクラブ文化の大元にあると思う。でもディスコの選曲は幕の内弁当的で、お客さんからリクエストも来る。色んな趣味を持っている万人のお客様を相手に音楽空間を楽しむっていうところがディスコの大きな違いじゃないかな。あとディスコは宴会のノリみたいに皆でウワ―って大騒ぎする環境だけど、クラブは凄くカッコ良さを求めるところかな。それと、当時70年代のディスコサウンドっていうのは、曲によって踊り(ステップ)が決まってたんです。これはクラブとの大きな違いですね。だから20代の若者たちがディスコに来るとびっくりするんじゃないかな。でもそういうディスコの楽しみ方を若者達にもしてもらいたいね。みんなで揃いのダンスを踊ると楽しいじゃないですか。盆踊りなんかでもそうだし。こうして皆と一緒に一体感が生まれてくるっていうのがディスコの面白いところだと思う。
あと、フリードリンクにフリーフードなんですよ。今のクラブからは考えられないと思いますが、、(笑)。
――フリーフートにフリードリンクとは!流れる曲に違いはあったのですか?
選曲的にはディスコは幕の内弁当みたい。百貨店的に多種多彩なダンス・ミュージックをそこでお届けする空間。で、クラブは「僕はソウル専門」だとか、人によっては「ユーロビートが好きだ」とか。だんだん専門的なものを求めるようになってきて、80年代後期に音楽のジャンル別のハコが出来るようになった。ハウスのハコだとか、R&Bのハコだとかね。そういうハコがクラブのスタート起点になっていて今に至っていると思う。でも、今はクラブも場所によっては色んなジャンルがかかったりもしていて、最近は選曲的にあまり当時のディスコと変化がないような気がしますよね。
――今回のディスコ・コンピレーション『ディスコティック・ラヴ』の選曲・監修をされたと伺いました。今も現役DJであるOSSHYとして選曲はどんなところに焦点をおいたのでしょうか?当時良く掛かっていた曲ばかりなんでしょうか?
現場で本当によくかける曲っていうことを重視しました。よくコンピ収録内容と現場とで距離のあるCDもあったりするけど、この『ディスコティック・ラヴ』に収録してある曲は良く掛かっていた曲です。あと特筆すべき事は1曲目のファンキン・フォー・ジャマイカは本当に当時凄く定番の曲で流行ったんですけど、その90年代リミックスが収録されているのは、非常に珍しいことだと思います。10年前にもディスコ・ブームがあって、色々各社から出ているディスコのコンピレーションが沢山出ていたのですが、その中になかなか収録されていないような楽曲が入ってるんです。
――例えばどの曲が?
先程話したファンキン・フォー・ジャマイカのリミックスもそうですし、それでホイットニー「やさしくマイ・ハート (duet with ジャーメイン・ジャクソン)」 もあんまり見ないですね?あとはルーサー・ヴァンドロス「スーパー・レディ」、デニース・ウィリアムスも。「ピーター・ブラウン」ゲームも絶対みないね。フルバージョンは初CD化です。これ絶対ないですよ。あとジャクソンズ「ウォーク・ライト・ナウ」とかね。絶対コンピレーションには入ってないです。
――この作品は、ディスク1とディスク2とに分かれていますが何か意図があるのでしょうか?
今回は敢えてダンスサイド(ディスク1)とチークタイム(ディスク2)のスローサイドを分けて楽しんでいただけるような構成にしているんです。
――チークタイム!私にはなかなか想像できないのですが、当時はどんな雰囲気だったのですか?
ディスコ全盛時代には1日の中で1~2回チークタイムっていうのがあって2、3曲位スローな曲が流れるんですね。そこで一旦ダンスフロアで踊っていた人達が席に戻って、大変な争いがはじまる。何て言うのかなオフィシャルにナンパが許されるていうか、女性も追い払う様な事も特になく。チークタイムだからナンパをするのは当然みたいな。それを目当てにきているお客がどれだけ多かったことか。運よくゲット出来た人はダンスフロアに女性をエスコートして、曲に合わせて踊る訳です。それをきっかけで結婚したカップルとか沢山いると思いますよ。その時の定番の曲とかそういうナンバーもふんだんに織り込んでいます。
――なるほど、コンピの選曲でも現場観を大事にされているところが現役でDJをされているからこそのような気がします。それでは今もなお現役ディスコDJ のOSSHYさんにとってディスコとは何なのでしょうか?
自分自身ですね。ディスコがなかったら私は存在しない。それ位自分にとっては体の一部というか。なくてはならないものと言うのかなあ。
――最後に伺います、DJ OSSHYさんの夢は?
私の夢は、店を出すことです。名前はダイナスティという名前で。オッシーらしいねて言われる曲があって。それを歌っているアーティストがダイナスティっていうアーティストで。そのグループの名前でディスコバーみたいなものをやりたいなっていうのが昔からの夢なんです。
DJ OSSHYさん貴重なお話ありがとうございました!
Release Information
Now on sale!
Artist: V.A.
Title: DISCOTHEQUE Love(ディスコティック・ラヴ)
Various Artists
SICP-3008~9
¥2,940(tax incl.)
※2枚組 全34曲収録
※解説/歌詞・対訳付き
※選曲・監修: DJ OSSHY(R&B/ダンス・クラシックスDJ、FM番組プロデューサー)
Tracklist
DISC-1: Dance Side
01. ファンキン・フォー・ジャマイカ (1991 12” Remix)/トム・ブラウン [1991]
02. やさしくマイ・ハート(duet with ジャーメイン・ジャクソン)/ホイットニー・ヒューストン [1985]
03. トゥゲザー・フォーエヴァー/リック・アストリー [1987]
04. ダンシング・シスター/ノーランズ [1979]
05. ベスト・オブ・マイ・ラヴ/エモーションズ [1977]
06. パーティ・ナウ/レイ・パーカーJr. &レイディオ [1980]
07. ガット・トゥ・ビー・リアル/シェリル・リン [1978]
08. スーパー・レディ/ルーサー・ヴァンドロス [1981]
09. シャイン・オン/ジョージ・デューク [1982]
10. レッツ・グルーヴ/アース・ウインド&ファイアー [1981]
11. レッツ・ヒア・イット・フォー・ザ・ボーイ/デニース・ウイリアムス [1984]
12. ゲーム/ピーター・ブラウン [1984]
13. ゲット・イット・ライト/アレサ・フランクリン [1983]
14. イージー・ラヴァー/フィリップ・ベイリーwithフィル・コリンズ [1984]
15. プライベート・アイズ/ダリル・ホール&ジョン・オーツ [1981]
16. ウォーク・ライト・ナウ/ジャクソンズ [1980]
17. ソー・エキサイテッド/ポインター・シスターズ [1982]
DISC-2: Slow Side
01. ファースト・タイム/サーフィス [1990]
02. ワーズ・ゲット・イン・ザ・ウェイ/グロリア・エステファン [1985]
03. ワン・オン・ワン/ダリル・ホール&ジョン・オーツ [1982]
04. キープ・オン・ラヴィング・ユー/REOスピードワゴン [1980]
05. オープン・アームズ/ジャーニー [1981]
06. クール・ナイト/ポール・デイヴィス [1981]
07. フリーベイビー(ベイビー、アイ・ラヴ・ユア・ウェイ~フリーバード・メドレー)/ウィル・トゥ・パワー [1988]
08. ユー・ガット・イット・オール/ジェッツ [1985]
09. タイム・アフター・タイム/シンディ・ローパー [1983]
10. ウィアー・オール・アローン/ボズ・スキャッグス [1976]
11. アイ・ミス・ユー/クライマックス [1984]
12. リーズンズ/アース・ウインド&ファイアー [1975]
13. シーイング・ユー/ジミー・メッシーナ [1979]
14. 99(ナインティナイン)/TOTO [1979]
15. アフター・ザ・ラヴ・イズ・ゴーン/エアプレイ [1980]
16. スウィート・ベイビー/スタンリー・クラーク&ジョージ・デューク [1981]
17. ウーマン・ニーズ・ラヴ/レイ・パーカーJr.&レイディオ [1981]
Event Information
Night Fever
〈ディスコティック・ラヴ〉発売記念80’s Special
2011.2.27(日)@CLUB CITTA’
DJ: DJ OSSHY、AKIRA(from NIRVANA)他
第1部 15:00~18:00(小・中学生も入場可 ※小学生未満は入場不可)
第2部 18:00~21:00(高校生以下は入場不可)
入場無料(招待制 ※ラ チッタデッラ内で配布されているフライヤー兼インビテーションが必要です。インビテーション1枚で4名様まで入場可能)
ADD: 川崎市川崎区小川町5-7
044-246-8888(受付時間12:00~19:00)
CLUB CITTA’
主催: LA CITTADELLA/CLUB CITTA’
協賛: キリンビール株式会社
協力: ソニー・ミュージック ジャパン インターナショナル/タワーレコード川崎店
イベントのお問い合わせ先: ラ チッタデッラ(044-233-1934)
http://lacittadella.co.jp/