NHKスペシャル 腰痛・治療革命

「DLPFC（Dorsolateral prefrontal cortex、背外側前頭前野）」
脳の前頭葉にある「DLPFC」の機能は、１.物事の判断や意欲をコントロール．2.扁桃体の暴走を制御　と言われています。この扁桃体は、「不安、恐怖、悲しみ等」のネガティブな感情が生まれるところとされ、この機能が暴走すると、「うつ病」が発症すると言われていて、これを制御する部位が「DLPFC」です。米国では、うつ病の治療として「磁気刺激」による治療が行われていて、頭の表面から磁気で「DLPFC」に刺激を与え活性化させ、扁桃体を制御させる治療です。


従来、椎間板ヘルニアなどの急性期の腰痛に対しては、運動療法、薬物療法、手術療法などが用いられて、痛みの改善という点で一定の効果は認められていました。一方慢性腰痛の場合は、状況が異なり、痛みを出すような明らかな異常が認められないのに、痛みが長期に継続する場合があります。今回、NHKスペシャルでは、画期的な治療法が紹介されました。それが、「認知行動療法」です。扁桃体の暴走により引き起こされた実体のない痛みを「DLPFC」を活性化する事で治療しようとする試みです。薬物や外科手術ではなく運動療法に近いと言えなくもないですが、運動で筋力を鍛えるようなことではなく、運動を継続させることで自信を付け、痛み対する過剰な恐怖や不安を解消させるものです。欧米では既に行われている治療法ですが日本ではまだ始まったばかりです。長年腰痛に悩ませられていた人には朗報と言えるでしょう。

「DLPFC」と慢性腰痛や　うつ病の関係が解明されるにつれて新たな治療方が始まっていますが、磁気刺激治療がうつ病治療に有効なら慢性腰痛にも有効ではないのでしょうか？　番組では腰痛治療についての言及はありませんでしたが、非常に気になりました。


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