◎ポリカーボネートとは…
1970年代に航空宇宙用に開発され、
現在では宇宙飛行士のヘルメットバイザー
やスペースシャトルのフロントガラス
に使用されています。
ポリカーボネート製のメガネレンズは、
軽量で耐衝撃性能の高いレンズの需要に
応えて、1980年代初頭に導入されました。
それ以来、ポリカーボネートレンズは、
保護メガネやスポーツゴーグル、子供用
メガネの標準となっています。
ポリカーボネートレンズは、通常のプラス
チックレンズよりも破損しにくいため、
レンズに直接取り付けるツーポイント
リムレスアイウェアのデザインにも
適しています。
他のほとんどのプラスチックレンズは、
液体プラスチック材料をレンズの形で
長時間焼成し、液体プラスチックを
固化させてレンズを生成する鋳造成形
プロセスで作られています。
しかし、ポリカーボネートは熱可塑性
プラスチックで、小さなペレット状の
固形材料を原材料としています。射出成形
と呼ばれるレンズ製造プロセスで、ペレット
が溶けるまで加熱されます。
その後、液体ポリカーボネートはレンズの
金型に素早く注入され、高圧で圧縮され、
冷却されることで、ほんの数分でレンズの
完成品ができあがります。
◎ポリウレタンとは…
多くの利点があるにもかかわらず、
保護用や子供用メガネに適したレンズ
素材はポリカーボネートだけではありません。
ポリウレタンは、2001年にPPG産業
(PPG Industries)によって導入されました。
ポリカーボネートレンズ同様、 ポリウレタン製
のレンズは薄くて軽量で、通常のプラスチック
やガラスレンズよりもはるかに耐衝撃性能に
優れています。
しかし、ポリウレタンはウレタンベース
のモノマーで構成されており、通常の
プラスチックレンズと同じように鋳型成形
工程で作成されています。PPGによると、
このため射出成形されたポリカーボネート
レンズよりも、軽量でよりシャープな視力が
得られるという利点があります。
◎ポリカーボネートとポリウレタン
レンズの簡単な比較❗️
厚さ:ポリカーボネートはポリウレタン
よりも屈折率が高いため(1.58 vs. 1.53)、
ポリカーボネートレンズはポリウレタン
レンズよりも約10%薄くなっています。
重量:ポリウレタンはポリカーボネート
よりも比重が低いため、ポリカーボネート
レンズよりも約10%軽量。
光学的透明度(中央部): ポリウレタンレンズは
内部応力が小さいため、ポリカーボネートレンズ
よりもシャープな中心視野が得られます。
光学的透明度(周辺部): ポリウレタンレンズは、
ポリカーボネート製レンズよりも、高いアッベ値
を持ち、色収差の少ない鮮明な周辺視野が
得られる場合があります。
耐衝撃性能: ポリカーボネートとポリウレタン
レンズの耐衝撃性能は同等です。
紫外線(UV)カット: ポリカーボネートレンズ
とトライベックスレンズは、特別な紫外線防止
レンズコートを必要とせずに、太陽の紫外線
をほぼ100%かっとします。
コスト:ポリカーボネートとポリウレタンレンズ
のコストはかなり異なることがありますが、
多くの眼鏡店では、ポリカーボネートレンズ
よりもポリウレタンレンズの方が高いです。
ご参考になりましたでしょうか?