皆さんこんにちは〜☆
またまた久しぶりの更新ですm(_ _)m
今回は弊社のカヤック事業の今後について重要なお知らせがあります。
ベイのオフィシャルブログにて先日公開した内容ですので、知ってみえる方も居られると思いますが、
本ブログを閲覧頂いている皆さんにも情報を共有して頂きたく、記事を転載しました。
なかなかの長文です
お時間ある方、どうぞお付き合い下さいm(__)m
以下転載記事
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久々の更新が、まさか数か月ブリになるとは...。
皆様!ご無沙汰しておりました! m(__)m
全国的にインフルエンザが猛威を振るっているようですが、皆さんは大丈夫ですか??
私はというと、何故かインフルエンザとは無縁でして...(^_^;)
昔からよく言われているように「バカは風邪ひかない」という事でしょうか(笑)
バカはバカでも私の場合はたぶん「仕事ばか」。
あるいは「カヤックばか」もしくは「釣りばか」。
魚釣りに関しては年々遠ざかりつつありますけど...。
「バカ」も前向きにとらえれば夢中になる人、事だと思っています♪
そんな事で、
私自身、夢中という文字通り、長年の夢であったカヤックメーカーを立ち上げて早4年。
今まさに夢のまっただ中に居る、という状態でしょうか。
夢中でカヤックを造り続け、それを通してこれまで多くの人に出会い、叱咤激励を戴きがら今日までやって参りました。
支えて頂いた多くの方々へ改めて感謝です☆
しかし!夢中になりすぎるのもこれまた問題ありという事で...。
今回のテーマは、「ベイの今後について」となります。
今後と言うと、大型フィッシングカヤック「エレメント」のリリースについて、またはその他新艇のリリース予定、それか、お得なキャンペーンの計画とか??
いろいろと気になるところかと思います。
もちろん、そのあたりの話にも繋がりますが、
今回は顧客側の視点というより、弊社の事業的&業務的な視点からのお話となります。
なんだ。つまらん。
なんて思わないで是非最後までお付き合いください
m(__)m
この事柄について、
実は数年前から危機感を覚えていたのですが、昨年末~お正月の緩やかな時間を過ごしながら、
今年こそ決断の時ではないか?と思うようになりました。
今年こそ、という部分には昨年の気候変動が大きく影響しています。
昨年2018年は皆さんもご存じの通り、
厳しい寒波で始まり、ようやく暖かくなったとホッとしたのもつかの間、
夏には記録的な猛暑が続き、それが過ぎて穏やかな秋~♪と思ったらアッという間に冬の到来となりましたね。
気候に大きく左右されてしまう我がFRPの成形作業にとって、この急激な変化はホントに致命的でした。
まったく納期対応ができず、多くの方々に多大なご迷惑を掛ける事になってしまいました...。
納期対応が出来ない状況の中では新艇の開発も思うように進める事はできません。
納艇をまだか?まだか??と待ち望んでいるオーナー様が居る一方で、
現場は常に申し訳ない気持ちでいっぱいで、いたたまれない思いを抱えながら苦悩する日々を過ごしました。
そんな経験をしてしまうと、
昨年がそうだっただけで今年は大丈夫でしょう~♪
なんて、楽観的には到底なれません。
もし、今後も同じような事になるとしたら?と考えると…。
根本的な対策が必要不可欠なのです。
では、根本的な対策とは一体なに?という事ですが、
真っ先に思いつくのは、やはりFRP成形に適した作業環境を整える事。
FRP成形に適した作業環境とは?
人間が快適に過ごせる環境とほぼ同じで、気温20℃~25℃辺り、湿度50~60%を年間通して一定に保つようにします。
こうする事で、成形時の硬化速度を一定に保つことができ、製品の完成予定などが把握しやすくなり、スケジュール等の生産管理がしやすくなります。
具体的には空調設備の導入により温度、湿度の管理は実現可能ですが、
成形時には人体にとって有毒なガスが発生する為、それを浄化するシステムも同時に設置する必要があります。
これにより環境は劇的に改善されますが、
一方で成形作業場全体に設置するとしたら相当な導入コストが必要となり、またそのランニングコストも相当なものになります。
次に考えられる対策としては成形方法の改善です。
気候変動に左右されにくい成形方法に切り替える事によって安定した生産を目指します。
上下一対の型を用いて成形するRTM(L-RTM) 工法や、
積層面をフィルムで覆い、真空パックするように成形するフィルムバック工法など。
これらは成形に要する作業時間が短縮できるので、厳しい環境下でも比較的成形は可能かと思われます。
これを実際に導入した場合の問題は、弊社で製造しているカヤックがシットオンタイプという事です。
先に挙げた工法はいずれも単純な形状の物を成形する際に用いられる工法なので、
シットオンタイプ、ましてやデザイン的に複雑な形状が多い弊社のカヤックにおいての導入は難しいものがあります。
そして次に、もっとも根本的な対策として、人を雇うという事。
現在、私一人ですべてをこなしていますが、二人で作業にあたれば解決できる事も多々あります。
とは言え、今の経営状態であと一人分の人件費を捻出する事は難しく、
そして、結局は厳しい作業環境下で働かせてしまう事を思えば、なかなか実現は難しいかと思います。
こうして色々と検討してみましたが、いずれにしても先立つ物、投資が必要となります。
投資をするのであれば、当然、費用対効果を検証し、結果的にプラスが見込める場合に限って行うべきです。
さて、そのあたり。現実問題としてどうでしょう。。。
突然ですが、皆さんにお聞きします。
「ベイロマンスカヤックス」は儲かっているようにみえますか?
今後に向けて投資をするべきだと思いますか?
これからも頑張っていってほしいと思って下さる方々が居たならば嬉しいです。
しかしながら、現在のベイは儲かっているなんて程遠いレベルです。
そしてお恥ずかしい話、投資が出来るほどの体力も持ち合わせておりません。
ならば、融資を受けるという選択もありますが、それなら尚更のこと、結果的にプラスになる展望が描けなければタダの借金です。
成功する確率が低い冒険に対し、費用を負担してくれるスポンサーはどこにもいません。
それと、借金してまでやっていく覚悟が自分にあるのか?
数か月のあいだ、自分に問い続ける中で出した答えは残念ながら「NO」でした。
なぜ「NO」なのか?
この判断に至った経緯を簡単にお話します。
私はFRP関連の工業製品や試作品製作をメインとする「クライマーズ・ワークス」が本業にあります。
その中で、カヤック製造関連のブランドとして「ベイロマンスカヤックス」を立ち上げて今に至りますが、
メーカーを立ち上げた当初から今までの業績は上昇する事は無く、昨年に於いては激しい気候変動の影響もあり大赤字となりました。
それでもカヤック造りは私の夢であり、興味を持って戴ける方々への感謝の気持ちがモチベーションにあるので、
カヤック事業の赤字は本業の売上から補てんするなどして今までなんとか続けてきました。
しかし、肝心の本業も、ここ数年仕事量が確実に減っており、業績も悪化する一方です。
地域性や業種にも寄る所もあるかもれませんが、
弊社の業種では納期にしろ、単価にしろ、小規模事業所で行う手作業の物作りは、もはや成り立たせていく事は困難で、
今の世の中、そういった業種は必要なくなってきているという事だと冷静に分析しています。
このような背景がありながら、現に事業として成り立っていない分野に対して冒険的な投資をすべきなのか。
カヤックを造り続けたいという私個人の想いとは裏腹に、現実(経営)というものは常に非情なものです。
思い切って投資をしてみたらどうか?という事も一応考えてみましたが、
万が一それがうまく行かなかった場合、
その時はカヤック事業はおろか、すべてを失ってしまい、借金だけが残る事になるでしょう。
なので、
今後の展開について、作業環境を改善するといったレベルではなく、
もっと根本的に考え直す必要が出てきているというのが実情です。
では具体的に今後どう動くつもりなのか?
これについては、現在あらゆる可能性を模索しているところで、まだ明言できる段階ではありませんが、
現時点で確実に言える事は、今までと同じようなカヤック造りは今後は非常に難しいという事です。
そして残念ながらこれは今後リリース予定であった新艇についても例外ではありません。
新艇のリリースに期待を寄せて頂いている方々、また、今後ベイのカヤックをご検討されている方々に対しては、
非常に困惑する内容となってしまい、誠に申し訳ありません。
また、ベイのカヤックを購入頂いている皆様に対しては常に心より感謝しております。
出来る限りカヤック製作を続けていける方向で検討を進めておりますが、
本事業の立て直しに伴い、カヤック事業の方はどうしても活動規模を縮小せざるおえない流れとなります。
逆に言えば、規模縮小する方向でしか私自身がカヤックに携わり続けることは出来ないのです。
最後に。
これまでの数年間、カヤックメーカーとして活動を続けてきた中で、すごく多くの事を学んだのも事実です。
今後どういった形になるか分かりませんが、ここで学んだことは決して無駄にせず、
新しいスタートを切るんだ!という気持ちで今からも前向きに頑張っていこうと考えています。
改めて。
今後の方向性が決まり次第、ご説明致します。
それまでは今までと変わらず、通常通り対応していきますので皆様どうかご理解を宜しくお願い致します。
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以上が主な転載内容です。
本ブログを始めたのは2013年。
その後本格的にカヤックを作り出し、多くの方に興味を持ってもらい応援して頂きながら、
メーカーになるという夢が叶い、こうして今まで続けてくる事が出来ました。
改めて皆さんに感謝です!
本当に有難うございます!
メーカーとなった以降も多くの方々に支えられて今日がありますが、
想定していた以上に現実は厳しく、
ここにきて大きな軌道修正を余儀なくされる事態となってしまいました。
しかしながら、
これはその時その時で常に自分が出来る事を最大限やってきた結果ですので、誰のセイでもなく、完全に自分の責任であると受け入れざるおえません。
今までのことを教訓として、
「自分には何が出来るのか? 」「何をすべきなのか?」
これを今一度見つめ直し、こんな自分を応援し続けてくれる方がいる限り、決してネガティヴにならず、
前向きに次のステージへ進んで行こうと思っています。
こんな自分ですが、
今後ともどうぞよろしくお願い致しますm(__)m
以上
かなりの長文となってしまいましたが、
最後までお付き合い頂き有難うございました