ウクライナの有名人の多くは露でも芸能活動をし、稼いでいる。露がウクライナに侵攻を開始して以降、膨大な数のウクライナの有名人が戦争に反対し、中には非常に厳しい態度で非難した有名人もいた。
これを受け露政府は、今後50年間つまり2072年までウクライナの芸術家ら31人に対し露の領土に入ることを禁止するとし、そのリストがイズベスチャ紙に4月20日に公開された。その31人とは。
露チェリャービンスク市生まれ。ドルンが2歳の頃だった時まで父親はチョルノービリ原子力発電所の作業員だったという。その後はウクライナのキエフ州スラヴチチ市に移住。声質はハスキーだが柔らかいバリトンで、2011年に「Стыцамэн」「Северное сияние」「Ненавижу」などをリリースし、露の各音楽祭典で最優秀新人賞、最優秀楽曲賞など数々の賞を受賞。近年ではプロデューサー業、俳優業にまで進出した。
2014年から続くウクライナ東部での武力紛争で、ドンバス地域のウクライナ軍を薬で助けるために友人を介してその費用を寄付。寄付は彼が露で稼いできたロイヤリティによるもので、薬の他に軍服や装備購入のために使用された。また2017年にはオデーサで開催予定だったコンサートは、過激派の脅威により中止。
2022年のウクライナ侵攻後、SNSを通じて反戦メッセージを公開。「今日、僕の国ウクライナは爆発で目が覚めた。今日、露当局はウクライナに対して本格的な戦争を始めた。ロシア人の皆さんとって、私の言葉は別の意味を持っていると思う。この大惨事を止めて。この致命的な戦争に参加しないことをお勧めする。僕達は誰も戦争なんて必要としない。僕達は自分で自分の運命を決めたい。僕は露の同僚にも話しかけている。誰も戦争なんて要らないと同僚に言ってほしい。ウクライナは独立した主権国家。一緒にこの大惨事を止めよう。黙ってないで。ウクライナ、僕はあなたと一緒だ。」そして3月に露とベラルーシに展開している彼の音楽カタログを閉鎖した。
公式YOUTUBE https://www.youtube.com/channel/UC8P_9Cei0kWKtIJH58YoqkA
▼ Стыцамэн(スティツァメン)
▼Серце України(ウクライナの心) ※4月公開
▼YOUTUBEチャンネル「ナワリヌイ・ライブ」インタビュー «Моя душа не поет, а стонет из-за войны(僕の魂は歌わず、戦争で呻いている)»
メロディ担当のナジェージダはクリミア半島シンフェローポリ市、ラップ担当のアレクセイはキエフ市出身。共に入禁の対象になったポタペンコのプロデュースで、音楽デュオ「ヴレーミャ・イ・ステクロ」を2010年に結成。2015年に「Имя505」「Навернопотомучто」が露でも大ヒットした。2020年にユニットは解散し、ソロ活動をしている。
ウクライナ侵攻後、露の音楽プラットフォームからトラックが削除され、MVの大半がユニットの公式チャンネルから削除された。
ドロフェーエワはSNSに「そのような罪のために、常に報復の時が来る」と公開、現在は他のミュージシャンと共に反戦コンサートに参加して呼びかけている。
一方ザヴゴロドニィはロシア人に対し、半軍国主義集会に参加して抗議し、露に軍隊を即時撤退するように呼びかけている。
公式YOUTUBE https://www.youtube.com/channel/UCNi9ncN8XrpIqOnXIhmDXKA
▼Имя 505 - имя любимое моё(ネーム505~私の好きな名前)
▼Надя Дорофеева попросила белорусских и российских матерей остановить войну ※YOUTUBEチャンネル「ロシア人に真実を言って」でのドロフェーエワからの涙の訴え
▼"Если вы против войны, значит делайте что-то": Алексей Завгородний обратился к россиянам и белорусам ※YOUTUBEチャンネル「ロシア人に真実を言って」でのザヴゴロドニィからの呼びかけ
キーフ市出身で、音楽デュエット「ポタプ・イ・ナスチャ」を2006年に結成。これまでに「Не пара」「В натуре」「Чумачечая весна 」「У мамы」など多数のヒット曲を放ち、露やウクライナで大人気だった。ポタペンコは自身の活動の他にプロデュースセンター「マズギ・エンターテイメント」を立ち上げ、後進育成に精力的で、音楽デュオ「ヴレーミャ・イ・ステクロ」などを手がけた。またカメンスキフは南米でも活躍し、慈善活動にも積極的だ。2019年から二人は婚姻関係にある。
ところがウクライナ侵攻初日から二人は、特別軍事作戦に対してネガティブな態度をとっている。カメンスキフはSNSに「私の祖国はいつも正直でした! 私達は自由な人々であり、それを誇りに思っている。 救われる必要があるのは私達ではないけど、全体主義体制と完全統制された情報の暗闇の中にいる貴方達、ロシア人だ」と公開。
一方のポタペンコも、ウクライナの住人として、そして露のウクライナ侵攻によって引き起こされた荒廃の目撃者として、露の侵略に反対だと繰り返し発言。3月に、プーシキンの詩「ロシアの略奪者たち」を読み戦争を正当化した俳優セルゲイ・ベズルコフに対してInstagramで、「俺たちの大地で戦争してるんだぞ。隣のお前の大地に侵攻してないんだぞ。俺たちにとってロシア人は兄弟でなく、敵だ。ロシアの軍隊が戻ったら、既に手・足・目がなくなってるぞ。」と批判するビデオメッセージを公開。入国禁止リストに挙がったときは「50年間?そんなに短いの?200年間じゃないの?リスト入りして誇りに思うよ!」などとコメントした。
現在二人はイタリアに避難している。
▼У Мамы(お母さんのところに)
▼Российские войска идите на Х@Й(「露軍地獄へ落ちろ」カメンスキフによる涙の訴え)
(敬称略)
2072年まで露への入国を禁ずる措置-5 に続く
これを受け露政府は、今後50年間つまり2072年までウクライナの芸術家ら31人に対し露の領土に入ることを禁止するとし、そのリストがイズベスチャ紙に4月20日に公開された。その31人とは。
イワン・ドルン(Иван Дорн)
露チェリャービンスク市生まれ。ドルンが2歳の頃だった時まで父親はチョルノービリ原子力発電所の作業員だったという。その後はウクライナのキエフ州スラヴチチ市に移住。声質はハスキーだが柔らかいバリトンで、2011年に「Стыцамэн」「Северное сияние」「Ненавижу」などをリリースし、露の各音楽祭典で最優秀新人賞、最優秀楽曲賞など数々の賞を受賞。近年ではプロデューサー業、俳優業にまで進出した。
2014年から続くウクライナ東部での武力紛争で、ドンバス地域のウクライナ軍を薬で助けるために友人を介してその費用を寄付。寄付は彼が露で稼いできたロイヤリティによるもので、薬の他に軍服や装備購入のために使用された。また2017年にはオデーサで開催予定だったコンサートは、過激派の脅威により中止。
2022年のウクライナ侵攻後、SNSを通じて反戦メッセージを公開。「今日、僕の国ウクライナは爆発で目が覚めた。今日、露当局はウクライナに対して本格的な戦争を始めた。ロシア人の皆さんとって、私の言葉は別の意味を持っていると思う。この大惨事を止めて。この致命的な戦争に参加しないことをお勧めする。僕達は誰も戦争なんて必要としない。僕達は自分で自分の運命を決めたい。僕は露の同僚にも話しかけている。誰も戦争なんて要らないと同僚に言ってほしい。ウクライナは独立した主権国家。一緒にこの大惨事を止めよう。黙ってないで。ウクライナ、僕はあなたと一緒だ。」そして3月に露とベラルーシに展開している彼の音楽カタログを閉鎖した。
公式YOUTUBE https://www.youtube.com/channel/UC8P_9Cei0kWKtIJH58YoqkA
▼ Стыцамэн(スティツァメン)
▼Серце України(ウクライナの心) ※4月公開
▼YOUTUBEチャンネル「ナワリヌイ・ライブ」インタビュー «Моя душа не поет, а стонет из-за войны(僕の魂は歌わず、戦争で呻いている)»
ナジェージダ・ドロフェーエワ(Надежда Дрофеева)
アレクセイ・ザヴゴロドニィ(Алексей Завгородний)
アレクセイ・ザヴゴロドニィ(Алексей Завгородний)
メロディ担当のナジェージダはクリミア半島シンフェローポリ市、ラップ担当のアレクセイはキエフ市出身。共に入禁の対象になったポタペンコのプロデュースで、音楽デュオ「ヴレーミャ・イ・ステクロ」を2010年に結成。2015年に「Имя505」「Навернопотомучто」が露でも大ヒットした。2020年にユニットは解散し、ソロ活動をしている。
ウクライナ侵攻後、露の音楽プラットフォームからトラックが削除され、MVの大半がユニットの公式チャンネルから削除された。
ドロフェーエワはSNSに「そのような罪のために、常に報復の時が来る」と公開、現在は他のミュージシャンと共に反戦コンサートに参加して呼びかけている。
一方ザヴゴロドニィはロシア人に対し、半軍国主義集会に参加して抗議し、露に軍隊を即時撤退するように呼びかけている。
公式YOUTUBE https://www.youtube.com/channel/UCNi9ncN8XrpIqOnXIhmDXKA
▼Имя 505 - имя любимое моё(ネーム505~私の好きな名前)
▼Надя Дорофеева попросила белорусских и российских матерей остановить войну ※YOUTUBEチャンネル「ロシア人に真実を言って」でのドロフェーエワからの涙の訴え
▼"Если вы против войны, значит делайте что-то": Алексей Завгородний обратился к россиянам и белорусам ※YOUTUBEチャンネル「ロシア人に真実を言って」でのザヴゴロドニィからの呼びかけ
アレクセイ・ポタペンコ(Алексей Потапенко)
アナスタシア・カメンスキフ(Анастасия Каменских)
アナスタシア・カメンスキフ(Анастасия Каменских)
キーフ市出身で、音楽デュエット「ポタプ・イ・ナスチャ」を2006年に結成。これまでに「Не пара」「В натуре」「Чумачечая весна 」「У мамы」など多数のヒット曲を放ち、露やウクライナで大人気だった。ポタペンコは自身の活動の他にプロデュースセンター「マズギ・エンターテイメント」を立ち上げ、後進育成に精力的で、音楽デュオ「ヴレーミャ・イ・ステクロ」などを手がけた。またカメンスキフは南米でも活躍し、慈善活動にも積極的だ。2019年から二人は婚姻関係にある。
ところがウクライナ侵攻初日から二人は、特別軍事作戦に対してネガティブな態度をとっている。カメンスキフはSNSに「私の祖国はいつも正直でした! 私達は自由な人々であり、それを誇りに思っている。 救われる必要があるのは私達ではないけど、全体主義体制と完全統制された情報の暗闇の中にいる貴方達、ロシア人だ」と公開。
一方のポタペンコも、ウクライナの住人として、そして露のウクライナ侵攻によって引き起こされた荒廃の目撃者として、露の侵略に反対だと繰り返し発言。3月に、プーシキンの詩「ロシアの略奪者たち」を読み戦争を正当化した俳優セルゲイ・ベズルコフに対してInstagramで、「俺たちの大地で戦争してるんだぞ。隣のお前の大地に侵攻してないんだぞ。俺たちにとってロシア人は兄弟でなく、敵だ。ロシアの軍隊が戻ったら、既に手・足・目がなくなってるぞ。」と批判するビデオメッセージを公開。入国禁止リストに挙がったときは「50年間?そんなに短いの?200年間じゃないの?リスト入りして誇りに思うよ!」などとコメントした。
現在二人はイタリアに避難している。
▼У Мамы(お母さんのところに)
▼Российские войска идите на Х@Й(「露軍地獄へ落ちろ」カメンスキフによる涙の訴え)
(敬称略)
2072年まで露への入国を禁ずる措置-5 に続く