NPO神奈川県日本ユーラシア協会 日本とユーラシア~ダイジェスト版~

神奈川県日本ユーラシア協会で毎月発行している機関紙「日本とユーラシア」から、ユーラシア芸能情報をお伝えします。

あのズベズダーは今・第4回 ロマン・ビルィク

2021-08-28 05:49:33 | ユーラシア芸能
 かつてショウビズ界を席巻した有名人の当時と現在を追う。第4回目はロマン・ビルィク(以下、敬称略)。
※ズベズダーとは、ロシア語で「星。光り輝く芸能人」のことを言う。

 2000年代に女性たちの間で大人気を博したポップロックバンドЗвери(ズヴェーリ)。そのフロントマンであるローマ・ズヴェーリ。本名はロマン・ビルィク。彼の甘い歌声とルックスで若い女性を中心に人気を博した。日本では彼の曲「Я с тобой」がNHK教育テレビの語学講座番組「テレビでロシア語(沼野恭子先生が出演していたシリーズ)」のテーマソングに使われていたので、ご存知の方も多いのではないだろうか。

 ロマンは1977年12月7日旧ソ連ロストフ州タガンログ市生まれ。少年時代は学校でギターに夢中になり、曲を書き始め、友達とユニット「Асимметрия(非対称)」を結成し演奏していた。学業の方は同市内の第23建設専門学校卒業後、ドンスコイのインターリージョナル建設経済単科大学を卒業。

 大学卒業後2000年モスクワに移り、そこでヴォイチンスキィと運命的な出会いをする。ヴォイチンスキィは敏腕で映画監督、作曲家、プロデューサーもこなし、嘗ては露のお騒がせデュオt.A.T.u.の結成から最盛期まで、プロデューサーであるシャポワロフと共同でプロデュースをしており、また«Робот»、«Зачем я»、«Досчитай до ста»の作曲や編曲にも携わった人物だ。そんな夢請負人であるヴォイチンスキィとロマンは手を組み、ズヴェーリを結成した。結成後の活躍目覚しく、「Всё, что касается(僕らに関わる全てのこと)(2003)」「Брюнетки И Блондинки(ブルネットとブロンド)(2007) 」「Я с тобой(僕と君)(2008) 」「До скорой встречи(また会う日まで)(2005)」など数々のスーパーヒット曲をリリース。またヴォイチンスキィも自身の能力を遺憾なく発揮し、甘いルックスと少々やんちゃなイメージのロマンにピッタリのラブストーリー仕立てにMVを制作した結果、主人公のロマンは世の女性のハートを鷲掴みにした。

 

▲セカンドアルバム「Район-Квартары」(2004年)(写真左)
▲ヴォイチンスキィ氏と (2016年)(写真右)

 2005年雑誌フォーブス・ロシア版によると、ズヴェーリの当時の年収は250万米ドルで「最も裕福なロシアのスター ベスト50」で第4位に登場。また音楽テレビMuz-TVが毎年開催している音楽プレミアム祭典で、ズヴェーリは「最優秀ロックグループ賞」に9回もノミネートされるなど、夢のような快挙が続いた。

 その後は年に1~2曲新譜をリリース、国内外へ精力的にライブを開催している。また音楽以外にも活動していて、2014年に芸術監督学校のコースを卒業。2016年10月にモスクワのクラースヌィ・オクチャブリ広場で、自身が撮った作品「モーメント」の写真展を開いた。自叙伝なども執筆。そして2018年に映画「夏」でマイク・ナウメンコ役を演じ、カンヌ映画祭でこの映画の最優秀映画サウンドトラック賞特別枠で受賞した。また同映画は「ニカ」プレミアの年間発見賞にノミネートされ、優勝した。


▲家族と(2018)
 現在ロマンは元モデルのマリーナとの間に2女、13歳のオリガと6歳のゾーヤがいる。多忙な日々の合間には長女とサーフィンなどを楽しむ、幸せなパパでもある。(敬称略)


動画

▲ До скорой встречи(また会う日まで) (2005) 」


▲Я с тобой(僕と君) (2008)


▲Всё, что касается(僕らに関わる全てのこと) (2003)


▲Брюнетки И Блондинки(ブルネットとブロンド) (2007)

参考
https:// zve.ru/
Vk.com
Wikipedia. Звери_(группа)
https://www.forbes.ru/forbes/issue/2005-08/21807-reiting-50-zvezd

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
«  Russia Airplay Chart10 in ... | トップ | Russia Airplay Chart10 in T... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

ユーラシア芸能」カテゴリの最新記事