読者層を、中・高生から高齢者まで、広く想定しているのだろう。文字が大きく文章は平易でわかりやすい。
夏目漱石とマックス・ウェーバーの経験と自身のそれとを重ね合わせながら、姜尚中が、自我、お金、情報、青春、宗教、労働、愛、自殺、老い等々について、存分に語り尽くす。「死は無意味、ゆえに生も無意味」というトルストイの身も蓋もない指摘を紹介しながら、それでも生の意味を肯定的にとらえようとするところからも、筆者の知的誠実さがうかがいしれる。安易に宗教へ依存せず「悩む」ことで生きることの意味を問い続ける筆者の姿勢には、大いに共感する。
政治学者、姜尚中氏が語る「悩む喜び」の極意
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