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筆者は、重度男性身障者への射精介助サービスを行う団体の代表。むかし、月刊誌の某特養のルポにて、入居者の女性が男性相手に売春しているケースが紹介されており、びっくりしたおぼえがあるが、性欲をもてあました利用者がケアワーカーやホームヘルパーへにセクハラをはたらく等、高齢者のセクシュアリティの問題はときには第三者をも巻き込む厄介なものである。
「生涯現役」を謳う週刊誌の記事に煽られ、バイアグラ等を飲んでデリヘル嬢を呼ぶじじいは哀れであるが、女性はともかく、男性は死ぬまで精液の生産が続く悲しい生き物である。自分で抜くことで凌げないのであれば、カネ払って抜いてもらうしかないだろう。北欧に定着しているような、セックスボランティアによる射精介助など、不要である。老いた身体の管理くらい、自分でやれ、と思う。セクハラじじいは介護保険の適用を除外すればよい。
目次
第1章 「現在」と「過去」から考える
「死ぬまでセックス」という幻想
高齢者の性の社会史
第2章 老後の性をめぐる「理想」と「現実」
「老後における理想の性生活」とは?
データから見る高齢者の性のリアル
「ありもしない救済」からの卒業
第3章 「セーフティネット」は存在するか?
肉食系高齢者のストイックな生活
「高齢者専門風俗店」の実像に迫る
移り変わるアダルトビデオの世界
現実と虚構の狭間で輝く官能小説
女性高齢者の性から考える「第三の道」
第4章 介護現場での性的支援・最前線
希望としてのユマニチュード
QOLを守るための性的支援とは?
介護現場でのセクハラの実態
「人間らしさ」をあきらめないために
第5章 老後の性をデザインする
老後の性を満ち足りたものにする条件とは?
等身体のロールモデルをつくり出せ
単身高齢者約600万人のうち、初婚・再婚するのは0.001%。また配偶者がいたとしても、75歳になれば男性の2割、女性の6割は離別・死別を経験する。その時、私たちは残された自らの「性」とどう向き合えばいいのか。シニア婚活の実態、介護現場の問題行動、高齢者向け性産業など…、長寿大国と言われつつもほとんど光が当たってこなかった「超高齢時代の性」の問題に個人・社会の両面から挑んだ一冊。
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