わたしは、1月に武漢が封鎖された時点で、「もうコロナ以前の社会にもどれない」と確信した。中共がなりふりかまわずロックダウンしたことの意味を理解しないまま、「終息したら云々」という言う人たちの気が知れなかった。
むろん、多くの人たちが、こういう事態に長期間耐えうるわけではなく、愚かにも、ウィルスを拡散させては、自粛し、また拡散させるというサイクルを繰り返しながら、この文明は崩壊していくのだろう。
それは、ともかく、いのちあるうちは生きていかなければいけない。大量失業の時代にあって、生き延びるための「ワークシェアリング」は欠かせない。定額給付金は、一時的な「ベーシックインカム」であったが、かりに、所得税の累進性を強化し、資産税、環境税等の強化、新設でもって、財源を確保するとしても、持続的な「ベーシックインカム」でまわる経済を構築するのは、現時点では、無理だ。
本書でいう、「緊急避難型」のそれは、おおくの事業所ですでに導入済みだが、企業の倒産、自治体財政の破綻とともに、農業、食品加工、製造、建築、流通、小売り、医療、介護等の業態において、「雇用創出型」、「多様就業促進型」のそれが緊急に必要とされている。
生き残る経済でできるだけ多くの人々の生活を成り立たせる、そうしたワークシェアリングの実践が必要とされている。
目次
第1章 いま、なぜワークシェアリングが必要か
第2章 雇用・失業情勢の推移
第3章 ワークシェアリングとは何か
第4章 日本のワークシェアリング
第5章 日本型ワークシェアリングの展望
日本社会にワークシェアリングは根づくのか。それはもはや不可避の緊急課題となり、人材確保を重視する企業は早くも導入し始めた。いかに生産性を維持し、雇用を増やすか、さらに単なる欧米型ではなく、日本モデルを創出できるのか。本書は、「ファミリーフレンドリー」という、自分と家族の生活を配慮した、多様な働き方を実現する職場作りを提案。キャリアパスの構築、人材を保持する順送り方式、そして「短時間正社員」など、最新の企業実例を基にこれからの低成長時代に適した働き方を展望する。
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